ラミ・デュ・ヴァン・エフ シェフのブログ ~言葉の錬金術~

フランス料理に限らず、色んな話のブログ内容です。

日曜のみのランチメニュー

2009-08-30 07:51:48 | Weblog
 今日は肌寒い朝でありますが、熱き選挙の日でもあります。是非、投票行動の後にランチにいらしていただいたいものです。
 さて、本日のランチのメニュー紹介であります。


     8月30日(日)ランチメニュー

     前菜


・サーモンのマリネ ディル風味 サラダ添え

     又は

・牛肉のテリーヌ トマトとオレガノ風味


     本日のスープ

・ベーコンと冬瓜のスープ


     メイン

・本日のお魚のポワレ 茄子のトマト煮込み添え

     又は

・庄内もち豚のソテー インカの目覚めのロースト マスタードのソース


     デセール

・クレーム・ランヴェルセ 牛乳のソルベ添え


 以上になります。

 因みに、クレーム・ランヴェルセとは、プリンの事であります。
 これは、お客様のリクエストでありますが、ランチメニューのリクエストがあれば可能な限り対応したいと思いますので「前に食べたあれを!」とお思いの方、コメントにて受け付けます。

 それでは。







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ブログ記事をアップする時、考える事がある

2009-08-28 17:41:47 | Weblog
 衆議院議員総選挙投開票日が近づいてきた今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 その事に触れてしまうと止まらなくなってしまう私たちですから、マネージャーとは選挙の話はアンタッチャブルになっているのですが、来週頭は堰を切ったようにその話しかしない恐れがありますので、気をつけたいところです。
 前回の記事で「肉を焼く」の話を書く、と宣言しましたが、書いてみたところ、物凄い字数になってしまいまして、掲載を躊躇している次第です。
 仮にそれを読まれたら、

「お前にしか分からない話でマニアックすぎる!」

 と思われるのではないか、と心配になってしまいました。(いつもの事なんですけどね)
 その記事は寝かせておいて、いずれその時が来たら放出したいと考えております。
 このような書くだけ書いて「寝かせておく記事」つまり「塩漬け記事」は、他にもあるのですが、放出できない理由は大きく分けて2つに分類されます。
 まずは、上記のような

「マニアックすぎて伝わらない記事」

 これは主に料理の記事なのですが、以前、「機動戦士ガンダムに見る食のニュータイプ化」という記事を書いてボツにした事があります。分からない人にはまったく分からないんですな、この手の話は。
 そして2つ目は、

「問題が生じそうな記事」

 このブログの内容自体、くだらない話が多く、ある意味問題が発生しそうなのですが、ある話題を掘り下げた時、ヒートアップしてしまい、書き終えて読み返してみたらとんでもない事を書いていた、という事が稀にあります。(ここで言う「とんでもない事」とは誹謗中傷というのではなく、内容が過激になった、という事です)

 と、このような理由により「塩漬け記事」になるのです。
 これらは、ある期間を経て、手直しされてから放出されるか、検討の結果削除、という審判が下されるのです。自己完結型裁判員制度導入ブログとでもなるのでしょうか。
 
 当ブログをいつもお読みになられている方からは、「いつも読んでます。」とお声をかけていただいておりますが、内容の方には触れられませんので「面白く読んでいるのか?それとも・・・」と不安になった時もありましたが、最近では「あんなに長い文章、読んでくれるだけで有難い。」と心の中で手を合わせるくらいの境地に達してしまいました、ありがたや、ありがたや。
 さて、最近の更新落ちの原因ですが、まずは「ネタ不足」による更新減退、そして、書き溜め記事全放出による「予備弾不足」によるものです。フェードアウトするためではありませんのであしからず。

 先日、誕生日を向かえ「39歳」というまったくもって中途半端な年齢になってしまった私ではありますが、年齢以上のネタを保有していると自負しております。
 38歳の時は「三八(サンパチ)式歩兵銃のように頑張る。」と訳の分からない意思を抱いたものですが、今年は「ミグ(39)21戦闘機のように飛び回る」と、兵器的には進歩した形になりました。
 
 この手の話を書くと「右寄りな人ですか?」などと言われそうですが、そんな事はありませんよ、誰よりも平和を愛している人間です。

 ただ、真の平和とは何か、その辺をですね、深く考えてしまうと言いましょうか、何と言いましょうか・・・

 ここから先を書いてしまうと「自分審理委員会」の査問を受ける事になりますから、ボツになる前に止めておきますか。









 
  
 
  
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料理とは小さなパーツの集まりである

2009-08-25 20:56:15 | Weblog
 お盆近辺からブログの更新が滞ったせいか、最近のブログ内容は文と文をやっと繋いだような、そんな力の無い、空回りした文章だった気がしてなりませんでした。
 数ヶ月前でしたら、言葉が頭の中から勝手に出てきてくれてキーボードを打つ手も軽快だったのですが、最近は文章を組み立てながら(と言ってもそんなに大げさなものではないのですが)書いているのが現状です。
 よく書いていた料理の話も、最近書いていないのは、現状の仕事のやり方がベストなのか、再確認しなければ文章として起こせないような気がしてならなかったからです。
 例えば「野菜」。葉物の生野菜なら水に晒して、サラダドライヤー(ザルを回転させ遠心分離にて水を切る手動の調理器具)にかけ、冷蔵庫で冷やせばシャキッと戻りますが、ボイル野菜の場合はそうはいきません。
 野菜をボイルする、つまり過熱する、という事は野菜にとって自然な状態ではありませんから、その後の処理、というのを考えなければ「野菜を過熱して美味しくする。」という概念から外れるような気がしてなりません。
 ですから、サラダ用のボイル野菜も、一度過熱する→冷却し色止めする→ボイルしたお湯を冷却し野菜をその中に漬けて保存する、という工程を踏んでいます。
 理由としましては、お湯の中で野菜を過熱すれば必ず野菜の栄養分、又は若干の味や香りがお湯の中に溶け出してしまうはずです。という事は、ボイルしただけの野菜は若干風味が抜けている事になります。
 その風味を少しでも野菜に戻す作業は何か、と考えた時、ボイルしたお湯をすぐに冷却し、その中に漬け込めば風味が戻るのではないか、という考えであります。
 では、そのボイルするお湯の量はどれくらいが適量か、お湯の中に入れる塩の量は、など考えると、料理は難しく、そして楽しい、と今更ながらに思ったりするものです。
 因みに、ボイルするお湯の量は、ボイルする野菜の4倍の量のお湯でボイルします。つまり、野菜が600グラムであればお湯が2,4リットル、といった感じです。お湯が多ければ無駄に風味が抜けますし、少なければ茹でるのに難があります、ですからこの計算に行き着いたわけです。この量ですとボイルした後のお湯に適度な野菜の風味が残りますから、野菜を漬け込んだ際、味が戻る、という考えです。
 お湯の中に入れる塩の量は、お湯の量に対して0,8%、これも塩の量が多すぎると、漬け込んだ際、浸透圧で野菜が柔らかくなる恐れがありますし、少なくては微かな下味が付きません、それでこのパーセンテージなのですが、もっと詳しく言わせて頂けば、人間の体液の塩分濃度は約0,9%、人間が美味しいと感じる塩分濃度はこの数値なのです。なので、それよりも少なめの塩分濃度でボイルすれば淡く味が付くくらいになるはずです。
 このような工程を踏んだからといって、野菜の味がドラスティック(徹底的)に変わるとは思いませんが、若干ながら味は戻っていますし、空気に触れ表面が酸化する事もありませんので風味が損なわれる事もありません。
 このような小さな事を積み重ねていく事が、最終的には料理の一皿になり、そして、コースというような大きな流れに発展していくように思われます。
 
 この考えを文章にするのは容易ではありませんが、今までは何となく書いていたわけです。

 それを改めて考えた時、「それを伝えてどうなる?」のような、どうしようもない、何とも言えない感覚が最近、湧き上がってきたのです。(若干大げさ)

 そうなってしまうと、日々のバカバカしい話の方が楽ですから、そこに逃げるしかないのですが、それだけでは「シェフのブログ」として成立しません。

 よって今回は、料理の話になってしまいましたが、次もこの手で行きたいと思います。

 次は、「肉を焼く」です。








 

 
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人の心は傷つく、そしてその傷を癒すのは・・・

2009-08-24 10:04:54 | Weblog
 自宅近くの米屋さんに張られていた「のりピー」が大きく写った米食PRのポスターが撤去されていましたが、そんな光景を目の当たりにすると「こんな所にも問題が波及しているのだな。」と感慨深くなってしまうものです。
 連日報道される「酒井容疑者」ネタを見ると、ヤル気満々で「あぶり」をしていた事が判明してしまったわけですが、「逃走劇」などの事も考えると、清水健太郎って普通の人だったんだな、と思ったりもするわけです。
 ラジオCMで、「ドラッグは友達のフリして近づいてくる。」という政府関係のCMの後、いきなり「ドラッグストア」のCMを流してしまい、ドラッグストアサイドからクレームが来た、という話を聞いたことがありますが、不覚にもその話を聞いた時、笑ってしまいました。
 良薬は口に苦いのかもしれませんが、悪薬は人生に苦いのかもしれません、のりピーよ、残念ながら復活の狼煙(のろし)は上げれそうもありませんな。

 その昔、フランスには「アブサン」という依存性の高いリキュールがありましたが、モンパルナスに溜まり絵画界の将来を語っていたエコール・ド・パリ(在仏外国人画家たちによって結成された集団)の画家たちは、殆どこの酒に嵌って(はまって)いたと伝え聞きます。
 あまりにも依存症の人間が出てきた為、フランス政府は「アブサン」の製造禁止に踏み切る事になるのですが、その代用品として出てきたのが「リカール」や「ペルノー」などのアニス系ハーブ酒であります。
 中途半端な意見が出ないくらい飲んだ感想と好き嫌いが分かれるリキュールでありますが、食後に飲むとスッキリして私は好きであります。(ただし、飲み過ぎると次の日のゲップもこの香りに汚染される)
 人間は弱い生き物ですから、何かに依存して生きる人も少なくありません。
 アルコールは勿論、タバコや、人によってはお菓子などという方もいるでしょう、何かにすがり、何かに溺れたくなる時もあるでしょう。
 しかし、その代償は後からやってくるものです。その代償を、責任を持って抱え込める人ならば立ち直れるでしょう、責任を持てない人は・・・頑張ってください。

 当店にもアニス系ハーブ酒「ペルノー」は常備しておりますから、もし、ちょっとだけ何かに依存してみたい、いや、その雰囲気だけでも味わいたい、とお考えの方は、是非、カウンターにお座りになり、ペルノーのロック又は水割りでも眺めながら食後のひと時を過ごしてみては如何でしょうか。
 「アニス系や八角などの香りはちょっと・・・」と仰る方に朗報!当店では、シャルトリューズ修道院の門外不出のレシピで作られたハーブ系リキュール、その名も「シャルトリューズ」も常備していますから、「甘めのリキュールを何か。」や「今夜はアルコール度数が高めなのを身体が欲しているの。」、「血糖値を上げたいんです、アルコールで。」などとお考えの貴方、この機会に是非如何でしょうか。

 勿論、無茶苦茶飲まない限り、依存性はありませんのでご安心を。

 当店に依存性があれば、忙しい日々が続くのでしょうけどね。












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これを書くと日曜日が来る事が分かる

2009-08-23 02:34:43 | Weblog
 夜中になると肌寒さを感じるようになりましたが、夏の終わりを告げるようで何か物哀しくなってしまうのは私だけなのでしょうか。
 そんな物悲しさの中、ランチのメニューを紹介したいと思います。


     8月23日日曜日ランチメニュー

     前菜

・真鯵のマリネ 黄トマトのソース サラダ仕立て

     又は

・豚肉のテリーヌ 夏胡瓜のピクルス添え


     本日のスープ

・冷たいカリフラワーのポタージュ 魚介のジュレ添え


     メイン

・本日のお魚のポワレ 空心菜のソテー 焦がしバターのソース

     又は

・鶏もも肉のロースト ハーブ風味の賀茂茄子のトマト煮込み添え


     デセール

・ココナッツミルクのアイスクリーム チョコレートソースがけ


 以上になります。
 夜中から朝にかけて日中よりは涼しくなりましたので、比較的余裕を持ってキーボードを打つことができます。(という気がする)
 昨日、とある人から誕生日を聞かれて、実は明後日だったのを思い出しました。(その人は知っていて聞いたらしい)

 またひとつ歳を重ねる事になるのですが、毎年思うのは、昨年よりも人間的に成長しているのか、という事であります。

 ブログの内容は成長しているように思えないのが難点と言えば難点なのですが、仕事的に成長している事を信じるだけであります。

 さらに頑張りたいと思います。

 仕事の方を。ブログはその次でしょうか。

 人間的な問題・・・には、触れないでいましょう。






 

 
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没頭する事と研究する事の違いは何か

2009-08-22 21:47:14 | Weblog
 8月も終わりを迎えようとしている今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 お盆も過ぎ、学生の方々は学校も始まったのではないか、と思われますが、これから音楽関係のイベントが目白押しだと地元情報誌には載っておりました。
 ひとつ気になったのは、蔵王で行われます音楽祭の日程が、8月28日(金)、29日(土)、30日(日)となっていた事であります。
 イベント自体は何ら問題は無いと思うのですが、最終日の30日(日)は、衆議院議員選挙でありますので、連チャンでイベントに参加される方は、是非とも期日前投票を済ませてから参加される事をお薦めします。
 ここで具体的な選挙の事や、候補者の話などを書いてしまうと「公職選挙法」に抵触してしまいますから控えますが、故横山ノック氏はその昔、選挙中に選車(せんしゃ、選挙カーのこと)の中で女性支援者の太ももを触って訴えられた事がありましたが、それは「好色選挙法違反」だったのでしょうか?

 さて、話は変わりますが、先日、某地方銀行に用がありまして順番待ちをしている時、若年層主婦向け雑誌を手にとって読んでおりましたら、記事の殆どが「夕飯のおかず」又は「弁当のおかず」のお手軽クッキング的なものでした。
 その中で印象的だったのは「万能タレ」というものでしたが、ふと、世の中、そんなに「万能」な「タレ」が必要なのか?と疑問に思い、その考案者を見てみましたところ「料理研究家」という肩書きの方でありました。
 「料理研究家」、いままで何の気なしにスルーしていましたが、冷静になって考えると料理の何を研究している方なのでしょうか。
 よくテレビに出てくる「料理研究家」の肩書きを持つ方は、綺麗でお洒落な妙齢な女性が多いような気がしますが、男性の場合、ちょっと男色家な雰囲気を醸し出しております。
 その方たちが作る料理に共通しているのは、「既存の料理の簡素化」というのが挙げられるのではないでしょうか。
 「簡単レシピ」「お手軽クッキング」などのサブタイトルは、テレビ番組だけではなく、先ほどの雑誌、フリーペーパーなどでもお見かけします。
 しかし、既存の料理を簡素化する事が、真の「料理研究家」では無いはずです。
 料理の歴史、その料理の裏に隠されている宗教観、など、その辺も研究してこそ「研究家」たる名を冠する事が出来るのではないでしょうか。
 山形にも「料理研究家」の方がいらっしゃる、と聞いたことがありますが、調理師免許のように試験があるわけではないのでしょうから、自称、つまり、名乗った者勝ち、というところでしょう。
 勿論、真剣に研究している事と思われますが、山形の郷土料理「棒鱈煮」や「からかい煮」は普通に作れると信じております。
 現代は、男性も女性も仕事に追われて料理を作る時間が無い、だから短時間で美味しい料理の作り方を研究しているのだ、という考え方もありますが、ある程度時間かける料理を知らない人に短時間で出来る料理を教えようとしても限界があるのではないでしょうか。
 仮に、そのような人に時間の余裕があっても「短時間料理」に流れてしまう恐れがあります、つまりはヤル気ですな。
 
 「万能タレ」の材料、分量等はあまりよく読まなかったので分からないままでしたが、酒、味醂、醤油同量を沸騰させて冷ませばそれになるのではないか、と推測できます。
 中華風にするには「ごま油」を、生姜の絞り汁を入れれば和風に、再沸騰させて鰹節を入れればそばつゆになる、かつおだしで割ればお浸しにも使える、炒め物に入れてよし、煮物に入れてよし、そのタレに漬け込んでから揚げにしてもよし・・・

 タレから料理が派生して良いのでしょうか?普通ならば料理に合わせてタレを作るべきなのではないか。

 タレを料理しているうちに、タレに料理されるようになる、そんな食生活。

 料理というのはそんなに簡単ではないはずです。

 料理、そこには情があり、愛があります。

 母親が一番美味しいところを子供に分け与え、自分がその端っこを食べるような、そんな事まで研究できるのか。

 料理の研究とは一体何の研究なのか?

 教えてください!料理研究家の方よ!

 この記事を読まれた料理研究家の方、コメントお待ちいたしております。









 
 
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一つの食材の可能性を探れ

2009-08-20 12:52:49 | Weblog
 先日、「中村嬢」改め「千葉嬢」が店に顔を出しました。(以下、判りにくいので旧姓で書かせていただきます)
 いろいろ近況報告を聞かせていただきましたが、それよりも元気そうで何より、というのが私の正直な感想でありました。
 その中で出る話は、当然と言えば当然かも知れませんが、「料理」の話でありました。
 普段どのような料理を旦那さんに食べさせているか、無駄なく経済的に調理しているか、など、こちらが聞かずとも話してきた中村嬢(改千葉)の話は、彼女自身の成長を感じさせ、そして、以前はなかった奥さんらしさを垣間見る事が出来たのでした。
 「人参や大根のの皮なども積極的に料理に使っています。」「丸のままの魚や砂肝などの食材にも手を出すようになりました。」などの話を聞くと、「嗚呼、少しだけだが厨房も手伝わせてよかったな、ここで発揮できるならば。」と思わずにはいられませんでしたが、中村嬢(改千葉)よ、トリッパ(牛の第2胃)に手を出そうとするのはやり過ぎというものですぜ、せめてモツくらいにしないと家庭ではマニアックというものでしょう。
 その後、話の流れで「一つの食材から、複数の料理が出来るようになればより経済的。」という話になりました。
 毎日このブログをチェックしている、という中村嬢(改千葉、説明がしつこいですね)には2度目になりますが、その解説をしたいと思います。

 仮に家庭で、養殖の鯛「1匹2500円」を購入したとします。それを丸1匹「岩塩包み焼き」などにしてしまえば、それで終わりになってしまいますが、やはり家庭ですから、経済的且つ(かつ)、有効的に使い切りたいものです。
 丸1匹の鯛を3枚卸にし、頭と中骨などの「アラ」と「身(フィレ)」に分けると考えれば、3パーツになる筈です。
 その時点で、「アラ」「半身A」「半身B」の3つになりますから、原価はそれぞれ「833円」という計算になります。
 「半身A」を刺身で食べる場合、中骨を除き半分に分割し、いわゆる「サク取り」するわけです。
 サクの皮を引いて刺身にする、という手もありますが、鯛の皮も美味しいもの、しかももったいない、そうなると「松皮造り」でしょう。鯛の皮の面に晒(さらし)を広げ(晒、またはガーゼが無い場合、キッチンペーパー)、沸騰したお湯をかけ皮の面を霜降りします。それをすぐさま氷水に漬け冷まします。
 それを厚めに引きますが(刺身に切る事を「引く」と言う)、家庭の場合、少々崩れても構いません、愛があればすべて許されるはずです。それを許さない男性には、高額保険をかけ、高脂肪食生活を余儀なくさせれば、これであなたも「平成の毒婦」の仲間入りです。
 まぁ、それはいいとして、次に「半身B」は、骨抜き(なければ毛抜きで代用するべし)で骨を抜き、身に軽く塩を当てます。
 浸透圧によって余分な水分が出たら、ペーパータオルで水分を拭き取り、同量の味醂と醤油を塗りながら、家庭用ガス台に標準装備の魚用グリラーで焼きます。
 焼き上がったら大根おろしなどを添えると本格的ですが、その大根おろしに卵の黄身を混ぜ「黄身おろし」などという本格的過ぎるものを添えてしまうと、前の彼氏が板前さんだったのではないか、といらぬ詮索を受けてしまう可能性がありますから気をつけたいものです。
 そして最後の「アラ」は、半割にした頭と中骨を鍋に入れ、ヒタヒタになるくらいの水を加え、生姜、ネギを加え加熱し、沸騰してアクをすくってから40分ほどでザルにあけて液体を濾します。
 液体(だし汁)を冷ましてからビニール袋2つに入れ分け、冷凍します。(すぐ使う場合は、スープなどに使ってください。残りはいずれ、ねっ。)
 濾した後の頭と中骨の身は、面倒くさいかも知れませんが、箸などでほぐし取っておいてください。炊きあがったご飯に、刻んだ大葉と共に混ぜれば、「紫蘇風味の鯛飯」の出来上がりです。

 と、このように、833円×3品、作れる事がお判りになられたと思います。

 最後に、タイの作業の中で最大の難所、「三枚卸し」と「鯛の頭割」というのがありますが、ノープロブレムです。

 魚を買った魚屋さんに「三枚に卸して、頭を半割にしてアラはすべてビニールに入れてね!持ち帰るから。」と言えば完璧でしょう。

 ついでに「半身は刺身にするから、サクにしてくれないか。剥いた骨の部分(取り除く部分であるがスープに使える)も捨てずにね。」と言えば、ほとんど捨てるところなく解体してくれるでしょう。

 無駄なく料理する、これは基本であります。それが「エコロジー」という言葉で善人化してくれればこれほど良い事はないでしょう。

 それで浮いたお金はヘソクリ(死語)してみてはいかがでしょうか。








 
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計画性無き夏休みは負け戦のようなもの

2009-08-19 23:07:58 | Weblog
 お盆の連休、そして、休み明けの仕込みなど、と忙しさが重なってしまい、ブログを殆ど更新できない弊害が生まれたわけでありますが(「ブログを更新できない事が害なのか!」などの抗議は受け付けません)、皆様におかれましてはご健勝の事と存じます。
 あまりにも更新していなかった為、「ブログをやめてしまうのか?」や「このままフェードアウトか?」といった声を頂くのかと思っておりましたが、まったくそのような声はありませんでした、いや、そのような声をいただかなったことが、かえって「そろそろ書くか。」という気を起こさせましたのかも知れません、天邪鬼なんですよ、意外と。
 日、月曜日と連休を頂いたのですが、実家に帰って盆の送り火を手伝い、その後の食事を作り、酒を飲んで寝て、次の日、親戚の子供等と共に遊んで終わってしまった、そんな夏休みで連休を終了してしまいました。
 実家の私の部屋は、とっくの昔に撤去されているため、初日で実家から撤収する予定でおりましたら、1日延長要請と、それに伴う、ワインという名の賄賂を受け取ってしまいましたので、残留する事にしました。
 しかし、残留してもやる事が無い、というのは帰省した時に起こる事態のセオリーではありますが、休みの時間が限られていますし、平日という事もあり友人に連絡をして遊ぶ事も出来ません。
 夜、飲みに行く、というのなら話は別なのでしょうが、既に1日消化してしまっておりましたから、昼に強引に呼んで遊ぶ、などの行為は流石に出来ません、大人ですしね。
 ですから、親戚の子供たち(自分のも含む)を連れて遊びに行こうとしたのですが、いかんせん、計画をしておりませんでしたから、行こうとする先々、問題が出てくるわけであります。
 まず、「川遊び」。私が子供の時代は流されていくのも遊びのうちでありましたが、今ではシャレになりません、よって却下。
 続いて「山遊び」。テントやバーベキューセットを持っていませんでした、よって却下になりましたが、私は最後まで「ジョン・ランボー(シルベスタ・スタローン)になりきってナイフ1本で頑張るっていうのは、どう?」と提唱しましたが、子供たちから「危ないから・・・」と止められてしまいました。小学生たちよ!もっとサバイバルに生きようぜ!
 次に「サッカー」。小学校のグラウンドにボール持参でやろうと提唱したところ、地元小学校在学の親戚の子供から「先生からグラウンドで遊ぶな、と言われた。」との事。しかし、「おいおい、俺とお前は血縁関係なんだぜ、先生に見つかっても大丈夫だろ?」と詰め寄りましたが、「いや、先生に言われたから・・・」とゴーサインを出しません、よって却下。
 そんな時代なのでしょうか?それを軸に考えるとなかなか遊べません、「釣り」に至っては、「道具が無いから。」とヤル気さえ見せません。
 結局、ゲームをやる事になったのですが、ゲーム慣れしていない私はまったく楽しめませんでした。
 
 コラー!子供!もっとアクティブにならんかい!

 最後に「一緒に料理でもしないか?」と誘ったら

 「おじさん作れるんだから別にしなくていい。」

 とアッサリ拒否られてしまいました。お前らな・・・おじさん(私)は、時間が無いからお前らと遊ぶなんて珍しい事だろ!(年に1回会うか会わないか)だったら気を使わんかい!

 そんな、そんな甘酸っぱさも何も無い夏休みでした。

 皆様は、楽しい夏休みを過ごした事とお察しをして、今回の内容的にアウトなブログを終了したいと思います。

 これからもこの調子で行きますのでよろしくお願いいたします。








 
  
 
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連休のお知らせのみで終わる場合もある

2009-08-13 21:29:39 | Weblog
 お盆真っ只中で、帰省している方も多いのではないでしょうか。それを裏付けるかのごとく、昨日、横浜ナンバーの車に轢かれそうになりました、是非とも車の運転には気をつけていただき、そして、快適な夏の山形を過ごしてください、もう少しで先祖に会うところでしたよ。
 
 さて、当店はお盆期間中も営業いたしておりますので、蕎麦と冷やしラーメンと漬物に飽きた方は、気分転換にフレンチなど如何でしょうか?ご希望であれば、胡瓜や茄子に割り箸を刺し、馬や牛を模った(かたどった)精霊馬(しょうろううま)のローストでもお作りいたします。(縁起でもないですな)
 因みに、お盆の送り火(最終日)の8月16日(日)、17日(月)にお盆休みという形で代休を頂きますので、8月16日、日曜日のランチはお休みさせていただきます、予めご了承ください。(土曜日の夜もしくは日曜日の朝、またその旨、ブログに載せますのでご理解ください)

 今日は、というか最近、ブログのネタが出てきませんので、久々にこの辺で終わりにしたいと思いますが、またネタを揃えて長々と書きたいと目論んでおりますので、今回は短く、という事でひとつ、お願いします。







 
 
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秘宝のワインを掘り当てろ

2009-08-10 11:13:05 | Weblog
 「これぞまさしく夏本番!」といった天候がいまひとつ感じられないため、気分的に不完全燃焼に陥っている「夏好き」な方がいらっしゃるのではないか、と推測される今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 梅雨明けのボーダーラインを見極めれない気がしているのは私だけではないと思いますが、今年、自宅でクーラーをつけた回数は片手でさえ余り、クーラーをつけない回数は両手でも足りない、という、ばんばひろふみ(バンバン)の「サチコ」状態になっております。
 このような季節は、野菜の出来が悪く、野菜の価格にも影響をきたしますから、あまり喜ばしい状況とはいえません。やはり、夏は夏らしくガンガンに暑くなっていただきたいものですな。
 我が県、山形が誇るダンスフェスティバル「花笠祭り」も大盛況で終了したようですが(未確認ですが、そうであったと願っております)、県外からも沢山の方が来県なされたようでした。
 我が県は、庄内映画村、銀山温泉、山形蔵王、山寺、「天地人」の米沢、と見所満載の観光スポットをご用意しておりますが、この夏は、ある意味、山梨県身延町(身延山)には敵わなかったかも知れません。
 名前の前に「自称プロサーファー」といまだに付けられているのも痛いですが、ストローを使って鼻から吸引していた「ママドル」というのも想像すると怖いものがあります。
 今回の「酒井法子事件」で、合成麻薬をしていたビッグマウスな俳優の話題は完全に消え去った感がありますが、衆議院選挙への関心は薄くならない事を祈ります。
 
 さて、話は変わりますが、当店は8月、9月と「スパークリングワインフェア」と銘打って、スペインのカヴァ(スペインのスパークリングワインをこう呼びます)「コドニュー」をボトル4000円、グラス1050円にて販売いたしております。
 シャンパーニュに比べると若干発泡性がきつく感じるかもしれませんが、葡萄の香り、味の余韻、など悪くありません、いや、それどころか、これで通して食事しても良いくらいの出来であります。汗の滲むようなこの季節にいかがかと思いましてご用意いたしました。
 勿論、シャンパン(ボトル、グラス共に)もございますので、飲み比べしてみたい、と思われる方はグラスで注文して1杯づつ飲んでみるのも楽しいかもしれません。
 スタートがスパークリングですと、次に何を飲むか、という事柄が出てくると思われますが、私は白ワインをお勧めいたします。
 よく「辛口の白ワインが好き。」と仰る方が多いのですが、私は個人的に甘口の白ワインをお勧めいたします。
 「甘口」といっても「うわー!アマッ!」というようなものではなく、甘い葡萄の香りがしてネットリと舌に絡みつくような、それでいて余韻にキレがあるような、そんな白ワインが好きであります。
 そうなると「アルザス地方の白」となるのですが、「ピノ・ブラン」という品種の白はどちらかと言いますとすっきりタイプ。こちらの方が飲みやすいと言えば飲みやすいのかもしれませんが、私のお勧めは「ゲヴェルツトラミネール」という品種であります。
 まさに先述した通りの味でありますし、腰の強さから、魚料理はもとより、肉料理に合わせても遜色ありません。
 これとチーズだけでも良いくらいでありますが、私の職業上、「料理も食べてね。」とだけ言っておきましょう。

 甘めの白ワインは、その魅力を理解してしまうと奥深く感じ、そして、ワインの懐の深さに溜息をついてしまうものです。

「はぁ~。」

「どうしたの?溜息なんかついて。」

「いや~、ワインの懐の深さを知ってしまいましてね、感嘆の溜息をついてしまったんですよ。」

「簡単な溜息?」

「いやいや、感嘆、つまり驚き感動した、って言うところでしょうか。この感動を知ってしまうと止められなくなってしまうんですよね、ワインって。」

「だったら、好きなだけ飲めば良いじゃないですか。」

「そんなワインは値段も結構なものなんですよ、ワインの懐の深さを知っても、自分の懐事情の悪さは改善できませんからねぇ。」

 
 そうなんです!うまいワインは高い!高いワインはうまい!という図式は崩れません。

 でも、ある程度の値段のワインでも美味しいものはあるものです。

 そんなワインを探し当てた時の感動よ!

 誰にも言えませんなぁ。






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