天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

映画『アンネの日記』で強制収容所に収監される前だったからM・パーキンスは”人間の心は善”と独白出来た

2011-11-12 18:55:33 | 日記
今日の日記は、久しぶりにお茶の間鑑賞している映画『アンネの日記』(1959年製作年 ジョージ・スティーヴンス監督 ミリー・パーキンス主演)のことです。添付した写真は、アンネ・フランクを演じたミリー・パーキンスです。
この映画は、ドイツのユダヤ人少女アンネ・フランクが家族と一緒に隣国オランダに亡命しナチスの逮捕を逃れる為屋根裏部屋に隠れていた時に、自分の率直な思いを日記にまとめた世界的に有名な著書『アンネの日記』を、名匠ジョージ・スティーヴンス監督が映画化した作品です。
この映画の鑑賞は、昔私が中学生の頃(正確な時期は失念)NHKで放映した時のTV鑑賞以来ですから、とても久しぶりな体験です。当時の私の映画感想では、13歳の少女アンネ・フランクを演じたミリー・パーキンス(映画製作当時の年齢は21歳)が、とても私と同世代の女性には見えなかったです。今回も同様な思いです。
そして、今回の再鑑賞の真の目的は、この映画の演技でアカデミー助演女優賞を受賞したシェリー・ウィンタースと、アンネが淡い恋心を抱く一緒に隠れ部屋にいた青年を演じたリチャード・ベイマー(2年後の映画『ウエスト・サイド物語』でトニーを演じる)を、もう一度よく鑑賞する為でした。名優シェリー・ウィンタースの演技は、この映画の俳優陣の中ではやはり際立っていました。そして、映画『ウエスト・サイド物語』の主役に抜擢される前のリチャード・ベイマーの初々しい演技にも、私はとても新鮮な感じを抱きました。
しかし、今回の再鑑賞で私が一番印象に残ったのは、ミリー・パーキンスが演じたアンネ・フランクが日記に残した有名な言葉です。映画では、ラストシーンでアンネの独白の姿で描いています。その言葉を、以下に引用・掲載します。
『In spite of everything、I still believe that people are really good at heart.(色々と、いやなことがあるけど、私はまだ、人間の本来の心はやはり善だと信じます。)』
このアンネの独白を映画で聞いた時、彼女はまだユダヤ人強制収容所に収監される前だから、こんな”性善説”を言えたのだと、私は強く思いました。もし、彼女が収監された強制収容所での”続編・アンネの日記”があれば(まったくそんな日記を書ける状況ではないが)、このとても優しい思いを完全に捨てざるおえなかったと、私は今思っています。何故なら、ユダヤ人強制収容所は、彼女が想像も出来ない非人道的な所業が当然の如く行われた”悪魔の場所”だったからです。
そして、私も数ヶ月前までは、アンネとまったく同じ心境”色々と、いやなことがあるけど、私はまだ、人間の本来の心はやはり善だと信じます”でした。しかし、私は、今では”人間は善なるもの”の思いを完全に捨て去ってしまいました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 数年後『塩の人』卒業しフリ... | トップ | Aエヴァリット『ハドリアヌ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事