今日の日記は、映画『ジェーン・エア』(1943年製作 ロバート・スティーヴンソン監督 ジョーン・フォンテイン オーソン・ウェルズ主演)その2です。
この映画の原作者イギリス女流小説家シャーロット・ブロンテは、当初カラー・ベルという男性の筆名で、孤児女性ジェーン・エアが語る半生記を1847年に出版しています。何故なら、その当時のイギリス社会は、男性だけの偏った世界であり、まだ女性には文化的活動の場がなかったのです。
私は、3月21日付日記『「パミラあるいは淑徳の報い」ネット情緒なき表現:若主人セクハラあう美しい無垢メイドが貞操守る必死闘い』で、サミュエル・リチャードソン(1689年8月19日~1761年7月4日)作の同著を紹介しました。シャーロット・ブロンテが活動した一世紀前の英国文学界では、女性が一人称で語る書簡を纏めた小説でも、男性が自ら執筆したのです。
だから、シャーロット・ブロンテが男性の筆名で自身の作品を発表したのも至極当然のことです。しかし、そのイギリス社会は一世紀を経て、ある程度女性の地位を認めるような動きを見せています。
18世紀中葉の「パミラあるいは淑徳の報い」では、主人公パミラは雇い主の求愛に対して、正式な地位を要求して多くの人を招いて結婚式を行っています。これに対して19世紀中葉の「ジェーン・エア」では、主人公ジェーン・エア(ジョーン・フォンテイン)も雇い主(オーソン・ウェルズ)の求愛に対して公開の結婚式を行っています。でも、その場にある弁護士が登場して、”この結婚式は重婚罪に当たり無効である”と主張します。さらに、弁護士は、夫になるオーソン・ウェルズには、この屋敷に幽閉されている狂人と化した結婚した妻が実在しているとも、強く彼を批難します。この映画での、とても衝撃的な名シーンです。
添付した写真は、ジェーン・エアの原作本表紙やジェーン・エア役のジョーン・フォンテインと子役ペギー・アン・ガーナーです。その右下に掲載した写真は、彼女の結婚シーンでの花嫁姿です。
19世紀中葉のイギリス社会では、住民の戸籍管理が徹底されて、単なる神父の前での宣誓だけの事実婚(18世紀中葉のパミラの例)では、正式な夫婦として認められなくなっていたのです。だから、失意のジョーン・フォンテインは、夫になるオーソン・ウェルズの屋敷から自ら去って行きます。これは、当時の世界で最も進んだ法治国家イギリスの姿を見事に象徴する男女の出来事です。
でも、最後には、ジョーン・フォンテインは火災事故で失明したオーソン・ウェルズと正式に結ばれます。そして、彼女の”彼は、自分の子供の眼が、自分と同じ色と分かった”との独白の後、”END”マークが映画で写し出されます。やはり、最後にはハッピーエンドになる恋愛映画は、私はとても嬉しいです。
この映画の原作者イギリス女流小説家シャーロット・ブロンテは、当初カラー・ベルという男性の筆名で、孤児女性ジェーン・エアが語る半生記を1847年に出版しています。何故なら、その当時のイギリス社会は、男性だけの偏った世界であり、まだ女性には文化的活動の場がなかったのです。
私は、3月21日付日記『「パミラあるいは淑徳の報い」ネット情緒なき表現:若主人セクハラあう美しい無垢メイドが貞操守る必死闘い』で、サミュエル・リチャードソン(1689年8月19日~1761年7月4日)作の同著を紹介しました。シャーロット・ブロンテが活動した一世紀前の英国文学界では、女性が一人称で語る書簡を纏めた小説でも、男性が自ら執筆したのです。
だから、シャーロット・ブロンテが男性の筆名で自身の作品を発表したのも至極当然のことです。しかし、そのイギリス社会は一世紀を経て、ある程度女性の地位を認めるような動きを見せています。
18世紀中葉の「パミラあるいは淑徳の報い」では、主人公パミラは雇い主の求愛に対して、正式な地位を要求して多くの人を招いて結婚式を行っています。これに対して19世紀中葉の「ジェーン・エア」では、主人公ジェーン・エア(ジョーン・フォンテイン)も雇い主(オーソン・ウェルズ)の求愛に対して公開の結婚式を行っています。でも、その場にある弁護士が登場して、”この結婚式は重婚罪に当たり無効である”と主張します。さらに、弁護士は、夫になるオーソン・ウェルズには、この屋敷に幽閉されている狂人と化した結婚した妻が実在しているとも、強く彼を批難します。この映画での、とても衝撃的な名シーンです。
添付した写真は、ジェーン・エアの原作本表紙やジェーン・エア役のジョーン・フォンテインと子役ペギー・アン・ガーナーです。その右下に掲載した写真は、彼女の結婚シーンでの花嫁姿です。
19世紀中葉のイギリス社会では、住民の戸籍管理が徹底されて、単なる神父の前での宣誓だけの事実婚(18世紀中葉のパミラの例)では、正式な夫婦として認められなくなっていたのです。だから、失意のジョーン・フォンテインは、夫になるオーソン・ウェルズの屋敷から自ら去って行きます。これは、当時の世界で最も進んだ法治国家イギリスの姿を見事に象徴する男女の出来事です。
でも、最後には、ジョーン・フォンテインは火災事故で失明したオーソン・ウェルズと正式に結ばれます。そして、彼女の”彼は、自分の子供の眼が、自分と同じ色と分かった”との独白の後、”END”マークが映画で写し出されます。やはり、最後にはハッピーエンドになる恋愛映画は、私はとても嬉しいです。