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天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

映画『シシリアン』風格のジャンギャバンは二枚目アランドロンにお前の頭はヘソの下についているのかと一喝

2011-02-09 23:35:01 | 日記
今日の続編日記は、映画『シシリアン』(1969年製作 アンリ・ヴェルヌイユ監督 ジャン・ギャバン アラン・ドロン リノ・ヴァンチュラ主演)でのジャン・ギャバンが演じるパリに住むシチリア人ギャングのことです。
シチリア人ギャング、ビットリオ・マナレーゼ(ジャン・ギャバン)には、本業の遊戯機械を扱う「マナレーゼ商会」という会社がありますが、影では家族ぐるみで強盗を行なう悪党です。強奪した金でシチリア島の土地を買占めして、一万5,000エーカーになったと喜んでいます。そして、その場所に隠居所を建てる計画を持っています。
そのギャバンは、警察に逮捕されたコルシカ島生まれの宝石店襲撃犯サルテ(アラン・ドロン)を助け出します。その彼に自分の家族を紹介する時、長男の嫁だけは『フランス人だ』と、ギャバンは一言追加しています。コルシカ島はフランス領でありアラン・ドロン扮するサルテもフランス人だから、この言葉を加えたのかもしれません。でも、ジャン・ギャバンは、長男の嫁を彼の家族(ファミリー)として認めていないのでしょう。だから、来客が長男の嫁の挑発的な姿に目を奪われているの見て、長男に『上品な服を!』と叱咤します。これは、家長としてとても威厳のある言葉でした。
さらに、ジャン・ギャバンは、夜商売女と遊んでいる時、フランス警察ル・ゴフ警部(リノ・ヴァンチュラ)に踏み込まれ再び逮捕されそうになったアラン・ドロンを、『お前は信用できぬ 昨晩の醜態は何だ お前の頭はヘソの下についているのか!』と一喝しています。二枚目スターのアラン・ドロンを皮肉る名優ジャン・ギャバンの堂々たる風格でした。
そんなアラン・ドロンと一緒に、再度悪事を計画するジャン・ギャバンを心配して、妻は『土地はもう充分じゃなくて?きりがないわ あの人を助けたら~引退して故郷に戻ると約束したわね』と考え直すよう説得します。それに対しての返事が『そう死に急ぐな!』でした。この言葉に、私は「まだ現役でやれるのだ」とのギャバンの「男の執念」を強く感じました。
そして、長男の嫁とアラン・ドロンが不倫関係になったことを、一人娘の子供(一人だけの孫)から聞いたジャン・ギャバンは、嫁の弁解を許さず『黙れ!アルド(長男)追い出せ!』と長男に厳命しています。家長の冷徹さを強く感じさせるシーンです。
さら、アラン・ドロンを許さず、決着つけようと分け前を渡す場所でアラン・ドロンを待ちます。添付した写真は、そのラスト近くのアラン・ドロンを待つジャン・ギャバンです。でも、二人の決着はどうなったか?はこの映画を観て確認して下さい。
この映画は、フランス・パリ生まれのジャン・ギャバンが、シチリア人ギャングに成り切って好演した、フランス人アンリ・ヴェルヌイユ監督が創ったシチリア人家族の物語です。

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