シニアー個人旅行のかわら版

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石見銀山を訪れる・・・大久保間歩ツアーに参加

2009-04-14 16:25:05 | Weblog
高速バス「いわみエクスプレス」が運行休止となりました。高速バス「スサノオ」利用、jr出雲市駅から大田方面に向かう旅程となります。



4月上旬に石見銀山に出かけました。

今回で二度目・・・前回は銀山街道・鞆ヶ浦道を歩いただけで終わりましたので、じっくりと世界遺産の町を楽しもうということで友人との二人旅となりました。
石見銀山へのアクセスは前回のブログに紹介しましたので、石見銀山観光の最新情報に的を絞ります。


4月3日は、銀山観光の目玉として昨年より始まった大久保間歩一般公開ツアーの今年度の初日でした。銀山公園の案内所で偶然知り、30分前でしたが予約センターに電話、最終の四回目午後1時15分のツアーに空席があり、急遽申し込みしました。
ツアーは石見銀山世界遺産センターから出発です。銀山公園からの連絡バスは出てしまっていましたが、急いで歩けば間に合うということで、五百羅漢沿いのバス道を急ぎました。10分ほど行くと、世界遺産センターへの新しく作られた歩道が右手にあります。快適な歩道を行き、急峻な階段を登り切ると到着です。30分掛かりました。

一回ごとの定員は20名大久保間歩の世界遺産としての重要性と、間歩見学の諸注意をガイドから聞いてから、小型バスに乗り込んで出発です。10分ほどで、大久保間歩ツアー専用の小さな駐車場に到着です。駐車場脇のトイレの横に、竹の杖が準備してあります。急坂の山道を歩くために、必要ならお使いくださいということです。

明治時代に作られたという水抜き坑道である金生坑までは直ぐ、明治時代は坑道を「」、江戸時代は「間歩」とよんでいるとのことです。

ここからは本格的な山道、春先の重い雪で倒れてた竹を左右に見ながら進みます。あえぎながらジグザクの山道を登ると、いよいよ大久保間歩・・・立派な小屋があり、そこに入坑用の装備・・・ヘルメット、長靴、懐中電灯の一式が用意してあります。感心したのは、長靴です。子供用から外国人用の特大サイズまで揃えて、中敷も用意するきめ細かさです。

大久保間歩の坑口前でガイドから再度の注意があります。冒頭の写真がその時の様子です。ガイドが先頭、最後尾に保安員が付いて、入坑です。内部は当然のことながら、真っ暗・・・足元は水溜り・・・頭上注意のガイドの声を伝言ゲームよろしく後ろに伝えながらの前進です。
左右に掘られた坑道は、懐中電灯の光も届きません。やがて、初代銀山奉行の大久保長安が馬で乗り入れたという大きな空間があり、そこから先は入坑が禁止されています。


それにしても、もともとは岩山であったところを銀鉱石を求めて縦横無尽に鑿一つでくり貫き、これだけの空間になるまで掘り進んだ4百年以上の歳月の長さを実感できました。しかも、この大久保間歩はほんの一部・・・最盛期の16世紀末には世界の銀の生産高の三分の一を産出していたことも納得できました。
間歩の上部は江戸時代の手堀り跡、下部は明治時代にトロッコを入れての機械掘り・・・当時の坑道の足場の丸太や明治時代のトロッコの枕木の跡が今でも残っています。コウモリが至るところで冬眠中・・・糞などで汚れた壁には触らないようにという注意がありました。

大久保間歩を出て、さらに上にある釜屋間歩まで山道を登りますが、何人かの年配の方はギブアップ、グループが戻るのを待つことになりました。

釜屋間歩は慶長年間に発見され、最大の銀の産出量を誇り、坑口、テラス、階段跡を見ることができます。この周辺は鉱脈が露出しており路頭掘りが行われたところ、至るところに痕跡が残り、今でもこの周辺を歩く地元の方は転落防止用に長い竹を持って歩くというガイドの説明は説得力がありました。
また、山の頂上近くの急斜面に見える岩場は、当時の路頭掘りが行われたところで、転落事故なども日常茶飯事だったでしょう。

 当初、3,800円のツアー代金は割高だと思いましたが、ヘルメット・懐中電灯・長靴の装備が用意され、ガイドと保安員が付き添って安全を確保、懇切丁寧なガイドの説明・・・菜種油を入れ、山吹の枝を芯にしたサザエの殻を片手に持ち、その灯りたよりに暗黒の中を掘り進み、鉱石を背負子で運び出す・・・寿命は30歳までだったという当時の人々の過酷な人生に思いをはせることができた二時間半のツアーでした。

大森代官所跡で資料館を見学、大森町の町並み地区を散策、銀山地区を経て龍源寺間歩を訪れ、再び代官所跡まで戻りましたが、3時間かかりました。以前は龍源寺間歩までバスが運行していましたが、環境汚染を考えてか中止、中間地点の観光バス乗降所からでも、年配者にはかなりキツイ徒歩となります。

大久保間歩ツアーに参加なら、龍源寺間歩見学(400円)は省いてもよいでしょう。なお、大久保間歩一般公開ツアーへの参加は事前予約制です。
大久保間歩予約センター ℡0854-84-0750

二つの銀山街道の港、鞆ヶ浦沖泊を訪れました。説明版がありますが、雨模様であったこともあり、訪れているのは誰もいませんでした。往時、船を繫いだという「鼻ぐり岩」は鞆ケ浦に一箇所、時代が新しい沖泊にはかなり残っています。
 
石見銀山について記した次の私のブログをお読みください。
3泊4日(車中2泊)石見銀山の旅
東京から行く石見銀山の旅
三瓶山
石見銀山街道を歩く
尾道を訪れる


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