山桃果

わくらばにふる花の香もありぬべきすずろ身にしむひなのわび風 (山桃)

ムクノキ

2009年07月06日 | 小さくても大地、そして自然
ずっと雨ということで、
昨日、パック・ざ・ヤギのごはんを用意しました。



この木を切ると、当然倒れます。
フェンスが壊れることになります。
すでに、倒れた枝で、へなへなの垂木が折れてしまいました。
たとえ、フェンスを壊そうと、倒木を優先することにしました。
なに、あのへなちょこフェンスなら、いつでもつくれるわい。


さいわい、この木はムクノキです。
ムクノキはすばらしい木です。
その実は干し柿味の小さく、甘く、黒く、鳥たちの大好物です。
その葉はサンドペーパー状で、幸田露伴も掃除指南として、
娘の文さんに白木の道具箱をこの葉で磨くよう指示しています。
鳥が食べたあとの、堅い堅い種から、至る所にこどもが生えてきます。
すばらしく大きくなります。 枝もたくさん出て、葉もたくさん生えます。
樫のように、白カビがつくこともなく、虫もたかりません。
パック・ざ・ヤギの大好物です。 
この木の皮は、おそろしくしなやかでじょうぶで、
木部を切っても、皮一枚で大枝を支えます




ラッキー!
フェンスの向こう側にぶらさがってくれました。

残念なのは、ムクノキが落葉樹であることです。
夏は空いっぱいにひろがり、涼しい木陰を





冬は葉を落とし、明るい斜面を。





水分が少なく(ヤギが大量に食べられる!)
すぐ乾いて、カサカサになります。
ヤギ食としてはせいぜい2日前後のいのちです。
でも、雨にうたれれば、もう少し長持ちするでしょう。

今回の量は2日分なので、
まだ雨が降り続くなら、また、切りに行きます。
大木は更新のため切って、若い木を育てねばならないのですが、
1本あまりに立派で、心理的にも機動的にも切れないムクノキがあります。
2本にみえますが、二股の1本です。