埼玉 寄居町・深谷市・熊谷市 ピアノ教室Andante/アンダンテ

~「音楽は楽しい!」から「本物の音楽」へつながるレッスン~

市田儀一郎 インヴェンションとシンフォニア

2010年06月11日 | セミナー
2010年6月11日(金)浦和

おとといのこと。
浦和の柏屋楽器さんからお便り。

「市田儀一郎講師 インヴェンションとシンフォニア」



私のインヴェンションブームに乗って、
今、インヴェンションを弾いている生徒が増えていて、
楽しい反面、私の勝手な解釈でいいのだろうか?という不安も…。

しかも、市田儀一郎先生のお話がきけるなんて!

でも、あさってってずいぶん急な話だけど、
うまい具合に、レッスンは休みで大した用事はなかったので、行ってきました


市田先生は、
紹介の後、にこやかに現れて、
「インヴェンションのご指導、ご苦労様です。
 私はもう残りわずかの寿命ですので、みなさんに私の希望を叶えていただきたい。」と
柔らかなジョークを交えてあいさつされ、
冒頭から「来てよかった」と思いました


何度もおっしゃっていたのが、
「インヴェンションは、指の練習のためだけでなく、
 バッハの作曲の味付けを見つけて、盗むことが大切なんです」ということ。


さまざまな箇所を取り上げて、
「普通だったら、こう」とピアノを弾き、「でも、バッハはこう」。
「これ聞いちゃうと、普通のは味気ないでしょ?」と。

モティーフは食材で、それをどう料理していくか、どんな味付けをしていくかの見本だと。

でも、それはレシピのように、
○gとか、○粒とかいう数字じゃなくて、
前もって仕上がりの味を想像して、自然な流れになるように味付けすること、と。


各曲に目的を持って書いている。
それを見つける楽しさがある。

モティーフの変化や味付けの具合を、生徒が自分で見つける喜びを経験させてほしいと強くおっしゃっていた。


「オススメのCDはありますか?」という受講者からの質問に、
「ピアニストは、自分の好き勝手に演奏しているから、聞かなくていい」とバッサリ。

初めに聞くと、それがお手本になってしまう。

曲の分析ができてから聞くのなら、ピアニストの解釈が聞こえてくるからよろしい、と。


全部分からなくてもいい、
分かるところだけでもいい、とも加えていた。



バッハの研究者なんていうと、硬いイメージがあったけど、
全然そんなことのないお人柄と、

「バッハ=分析」で終わるのではなく、
300年も前のバッハの心の内を見せていただいたことで、

私の中のバッハのイメージをいい方向にクルッとさせてくれて、
もっとのぞいてみたいと思いました。

生徒たちにも、この面白さを感じさせられたらいいな

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