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本能寺の変の真相

2012年11月23日 | 日記
『本能寺の変の真相』 文芸社 米田一雄 著


本能寺の変、これほど不可解な事件はない。日本史を逆転させるほどの大事件にもかかわらず、真相を示す資料が全く残っていないというのである。通説にしたがえば、本能寺の変の実行犯は明智光秀である。秀吉はその光秀を山崎の合戦で破り、天下人になった。

歴史学者の間では、光秀の反乱について、「野望説」「怨念説」「面目失墜説」などが唱えられているが、著者の米田一雄氏によると、はっきりした答えが出ているわけではないという。とにかく、どの資料にも真相が書かれていないのだ。本書を執筆する動機がここにあったようである。

現代のようにインターネットなどが普及し、情報が氾濫する時代は逆に、どの情報が正しく、どの情報が真実なのか、その見極めがたいへん難しい。歴史というものは、時代が下るほど情報量が少なくなり、その少ない情報の間隙を想像力を働かせてあれこれ推理する楽しさがある。

この本の白眉は、著者が岐阜駅からタクシーに乗って、運転手から゛光秀は生きていた゛ことを聞き、その足で゛現地゛探訪をしていくくだりである。実は、美濃の美山(今の岐阜県山県市)に光秀の墓があり、そこに七十八歳まで住んでいた記録があるという。そして、著者は次のように述べている。

「(略)また、比叡山には、大阪冬の陣よりもあとに『光秀』から寄進されたことを刻した石灯籠が一基残されている。
 右の事実より推断すると、次のような結論が出る。光秀は、山崎の合戦で敗れたあと、美山へ逃げ、そこで七十八歳まで存命した。秀吉は、光秀が小栗栖で殺されたことにして美山へ逃がし、すでに無力となった光秀をそのままにしておいたということなのだろう。いずれにしても、謎に満ちた話ではある。(略)」

そして、著者は続けてこういっている。

「(略)本能寺の変の実行犯は光秀だが、彼を反乱へと導いた誘因や背景としては、以下の五つが挙げられる。一つ目は、朝廷の信長に対する不満である。変の前後における近衛前久の動きが、そのあたりの事情を最もよく表していよう。二つ目は、信長自身が神となり、国を支配しようと目論んだこと、三つ目は、光秀が信長と比べても若くない自分の年齢を気にしたこと、四つ目は、信長の現状改革が急であったこと、五つ目は、信長による天皇制廃止を恐れて光秀の心身がパニックになっていたことである。(略)」

著者は、本能寺の変は、信長の朝廷圧迫に起因しているといっているのだ。

それでは、信長暗殺には「勅命」があったのだろうか。これについては、本書では否定している。しかし、「勅命」があったと主張する説が存在する。そう主張するのは南朝小倉宮正統竹内文書口伝継承者として第73代竹内宿禰を継ぐ竹内睦泰氏である。同氏は、信長暗殺の背景をこう述べている。

「戦国時代に第五六世武内宿禰であった竹内季治は、キリスト教の布教を認めた信長に讒言を吐いたという理由で信長に殺されました。それで、竹内季治の息子・長治が復讐したのです。長治は父親と絶縁したことにして信長に接近、信長の前で蹴鞠遊びさえしてみせています。復讐の前には天皇にも計画は上奏されていましたが、勅命を下したのではなく、天皇は中啓(扇の一種)を開いただけでした。それをゴーサインであると斟酌して、信長とその嫡男信忠の暗殺を実行したわけです。(略)」(参考:『正統竹内文書の日本史「超」アンダーグランド②』ヒラルランド刊)
そして、この暗殺計画には、明智光秀のほかに日蓮宗、公卿が絡んでいると述べられている。現代にも、同様な構図は続いている。

本書のエピローグで著者は、次のように締めくくっている。

――こうして歴史を見ているうちに、人間あまり無理せず、上手に生きるのが一番よいのかもしれないと思うようになった。現代では、人の人生は八十余年である。サラリーマンや公務員の多くは六十歳ぐらいで定年となるので、そのあとの二十余年の人生をいかに生きるかが大切になってくる。まずは三十歳のころから計画を立て、資金の運用を考え、自分の趣味を持つことだろう。ただし、ゴルフなど運動系の趣味はかえって体力を弱めるようである。
 この本の内容には反論も多いかと思うが、私は、本能寺の変は信長の朝廷圧迫に起因していると考えている。光秀自身の年齢に関わる不安などもあったが、根本原因は、やはり信長のあまりにも自己中心的な生きざまであったと思うのである。──

以上


本能寺の変の真相
米田 一雄
文芸社
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