ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

あの事件は・・・

2012-11-28 | ルーマニア・ブカレストの日常


ブカレストで空港バスに乗れば、やっぱり思い出すのは日本人女子大生殺害事件。マイダーリンもぽつりと言います、「あの女の子、このバスに乗っていれば命を落とさずにすんだのに。」~あまりにも凶悪な成り行き・事件だったので、この悲劇がわたしたちの記憶から消えることはありません。
 
今月になって、容疑者の終身刑は確実だろう、ということが報道されていました(=キリスト教の国なので、ほかのヨーロッパ諸国と同様、極刑は終身刑で死刑はありません)。確定するのは来年以降。容疑者は完全否認のまま。

しかも、自白強要罪を使われて拷問を受けた、と新聞社に訴えているのです(上の写真はその内容が書かれた9月の新聞、写真は犯人の身柄を確保したときのもの)。が、あらゆる状況証拠やDNA鑑定はくつがえすことができないもの。
 
ここルーマニアでも事件について、それはそれはいろいろと報道されていました。でも、親しい友達との間では、私が日本人であることから話題に上がることはほぼ無く、私が「どう思う?」と尋ねたときだけ「気の毒な事件だった。」と、返答がかえってきます。私が日本人であるゆえもあって同情的で、「若い女の子が一人で来るのに、誰も迎えに来ないなんてひどいよ。」と、ルーマニア側の受け入れ態勢不備を指摘する人、多し。
 
街の中では・・・・、たとえばこんなふう。BS日テレの番組制作のため(~番組はすでに放映済み)ルポルタージュしていたスイーツのお店。その後、訪れたとき、こんな会話でした。

「やあ、ルポルタージュした内容は、テレビ番組になったの?」
「もうすぐ、放送されます。放送では店の名前や場所が伝えられるので、きっとこのお店は日本人がわんさか押し寄せると思うわ!」
「日本人は、ルーマニアを怖がっているんじゃないの?あの事件で。」
「大丈夫だと思う。ルーマニアの良いところはいっぱいあるから。そのための番組だから。ちなみに、あの事件のこと、どう思う?」
「あれは本当に、ばかげた事件だったよ。あんなチガン(=ルーマニア語でジプシーのこと)にやられるなんて。」
 
ルーマニアには、チガンと呼ばれるロマ人が10~20%は居ます。ルーマニアで生まれたら、国籍はルーマニア人。でも、ロマ人はルーマニア人とはまったく別の人種。事件については、「あれはチガンがやったことだから、僕達は関係ないよ。僕達はチガンとは違うからね。」と、きっぱり言ってのける人も多いです。
 
こんな事件ばかりが多発しているわけではないのです、ルーマニア。2006年1月の、ブカレスト在住の日本人が野良犬に噛まれて死亡した事件以来の、日本人が犠牲になった大事件となりました。このときも、かまれどころが悪かった(=バッドラック)、動脈を直撃され、失血死されました。大事なのは事件から学ぶこと、繰り返さないこと。


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