見えない鳥の存在: Blog版

Blog: L'oiseau Invisible
blog目的が途中から激変してしまった

Le Tango Stupefiant 幻覚のタンゴ (2)

2015-03-16 | Bruxellesの原稿


広告パロディー:
「JAVEL(漂白剤の商標)を使えば、あなたも30日で未亡人になれます」

風刺週刊紙シャルリー・エブド
(一部引用:1月7日の襲撃事件でスタッフおよび関係者12人が命を落とした風刺週刊紙シャルリー・エブド1960年創刊の風刺誌、月刊『ハラキリ』(Hara-Kiri、仏語で「アラキリ」)をその前身とする。同誌は「バカで意地悪(bête et méchant)」をスローガンに、タブーを知らず、世間の良識を逆なでするきわどいユーモアで何度か発禁処分を受けながらも、一時は25万部の発行部数を誇った。写真のモンタージュでブラックユーモアの効いた広告や名画などのパロディーを得意とし、他の媒体では掲載を拒否された風刺画も受入れ、多くの作家を世に送り出した。)

から取った上の風刺、説明がついているが、お分かりいただけるだろうか?
私はMarie DubasのLe Tango Stupefiantを真っ先に思い出して笑った。
この曲は私が和訳紹介したペイジがあるのでご案内いたします。

Le Tango Stupefiant (幻覚のタンゴ)

何ものにも変えがたい最高に幸せな3週間が過ぎると
私の自慢の恋人は
私を棄ててしまったわ 悲しくて泣いた朝
 打ちひしがれた魂を、私自身をなだめなくては
私は激情を持て余して
 モルヒネ注射に手を出したの
 そしてまた、コカインにも
 ただね、こういう皆が使う手には お金がかかるの
私の運命に相応しいのは何かと考えて
私はユーカリの葉タバコを吸い込んだの
 そうね、やけくそになってまるで
機関車みたいにプカプカすったの、煙を吐いて
唇を引き攣らせてアハハって笑ってみて、アハハ
私はユーカリタバコを吸い込んだの

恋を失った魂には 苦渋の日々が続くだけで
何の希望も何処にもなくて 
 四方は私たちの愛の瓦礫で詰まってしまって
 もう四方八方塞がりなのよね
 かつて愛撫したこの手で
 あの裏切り男を切り刻んでやることも出来たわよ
 そしてまた、継ぎ目で繋ぎ合わせて
 そしてまた切り刻んでやることもね
 ただね、私はアイツメをとっても愛していたのよ
 だから彼に危害を加えないために
今度はナフタリンを吸ったのよ
 そしたらね、髪の毛が血走り、目が逆毛立ち(誤訳ではない)
 自分の鼻の穴にナフタリンの玉一箱全部を
押し込み始めていたの
 そうよ、私はナフタリンを吸ったの

何をしてるんでしょう、私って、なんてこった
 その結果にびっくり仰天
 心が軽くなるどころか、胃が重くなって
Belloc の Charbonを飲む羽目になったの
 そうすると今度は舌が真っ黒になって
 どうしましょう、哀れなだめ人間の私
 何とかほかの出口を試してみる?
 最悪なのは、もう習慣になっていたのよ
 そして習慣になると抜けられないのよ、お手上げよ
 そこで今度はJavel(漂白洗剤)の注射を打つのよ
 あの人を忘れるために
注射器を手に取り、面倒だから直に飲むのよ
 そしたらさ、羽が生えてくるのよ、私の身体から
 アハハ、可笑しいわ
 そうよ、私はJavelの漂白剤の注射をするのよ
 アハハハハ、私は悲しいのよ、アハハハハ

日本人だけれど、この歌を訳していたから、まあこの風刺画が理解できた。
面白みがわかった。けれど、フランス人だったら、
そしてこの古い曲を昔から知っているとしたら、
こんな二番煎じの風刺画など、醜悪なだけで、
笑いのレベルもとても低いことがわかるだろう。

Le Tango Stupéfiant par Marie DUBAS
今日は広告パロディーの解説のつもりで書いてみました。



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