ROMAのCAFFE'でおしゃべりを

Due chiacchiere al caffe’ di Roma

家で料理をしなくなる?

2007年06月28日 | 世界のこと
今から10年後の2017年には、家庭でお料理をしなくなる。世界の裕福な国々では、誰も家にあるキッチンコンロを使わなくなるという研究結果が出ました。

特に北半球の産業開発された地区の住民は、進歩の名のもとに人生の喜びのひとつ“料理することと自宅で食事をすること”を放棄するだろうというのです。これは未来予想で権威あるデンマーク人Birthe Linddal Hansen女史が、Iama(International food and agribusiness management association)の国際フォーラムで行った発言。

多くの人たちはレストランへ食事に行くか、できあいの食事を購入して食べることになるので、料理のためにスーパーへお買い物をしに行くという行為は無意味になると。





これらの習慣は、人々の味覚にも変化をもたらすそうです。

「料理は、もっとインターナショナルなものになるでしょう」Linddal Hansen女史は説明します。「しかしながら、家庭で料理をする機会が少なくなるとは言っても、健康的な食生活ではなくなるという意味ではありません。むしろ人々は今よりももっと健康であることを望むでしょう。したがってパスタは、主要料理のひとつではなくなります。」(←イタリア人にとってはきっつ~い一撃!)

私が読んだ記事には、どうして料理をしなくなるのかという肝心の理由が説明されていなかったのですけど、特に第一世界で起こるというのですから、たぶん女性の社会進出がますます当たり前のことになり、家庭での時間が短縮されることに関係するのでしょうか。

それとも地球温暖化が進み、家庭で火を使うことを嫌うようになるのか。以前、シンガポールでは家庭で食事をあまり作らないと聞いたことがあります。それは食材が暑さで腐りやすいから、また火を使うと家の中が暑くなるからだそうです。

そうなると、前回書いた「中華料理宅配」って、すっごくニーズにあったまさにタイムリーな案ってことですよねっ!?あとはヘルシーな中華料理を考案すればいいだけ?俄然現実味を帯びてきましたわ。

やっぱりこれは実現させないと



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

イタリア宅配事情

2007年06月26日 | 食べること飲むこと
レオはまったくお料理ができないんです。相方が料理好きのそれも料理上手だったら、私はどんなに幸せな生活が送れたことか。まあ以前すごい料理の腕前の人ともつきあっていましたが(毎日彼が料理担当だった)「人生は食べることだけじゃないんだ」って単純なことに気付いたのは、まさにその人とつきあったからなんです。食生活以外は、まったくフィーリングが合わなかったものですから。レオのことであまり愚痴は言わないようにしようっと。

今日も私はお仕事。それもかなりハードな一日でした。お料理ができずとも、気配りなレオ氏は「今晩はピッツァをたのもうよ。そうすれば食事の支度しなくって済むでしょ?」と、なかなかやさしい言葉をかけてくれるじゃないですか。





そこで今日は、イタリアのホームデリバリー事情について!

実は最悪なんです… ぜんっぜんダメ。ピッツァの宅配だけが唯一で、それもピッツェリーアで食べるよりも味は落ちるし、予定時間はぜんぜん守らないし、時間をすぎてももちろんペナルティーなんてないわけで。先週の日曜日は20時30分に注文の電話をして、22時20分配達と言われ(!)、届いたのはなんと23時30分(!!!)でしたよ。余裕の3時間待ち… こんなことが許されても良いのでしょ~か!

ちなみに私たちがたのんだのは

①辛いサラミのピッツァ×1
②生ハムとマッシュルームとモッツァレッラのピッツァ×1
③スップリ(トマト味のライスコロッケで中にモッツァレッラチーズが入っている)×2

合計金額 12,50ユーロ 也

値段だけは安い。まあ、いつもこんなに遅いわけではなく、たいていは1時間くらいで配達してくれるのですけれど、マンマが食事の支度をしたがらない日曜だとか、サッカーの試合がある日だとか(家で観戦しながら食べるため)は、混雑するために異常に遅くなってしまうことがあります。

さて、商売好きの私は、さっそくイタリアのデリバリー事情があまりにひどいことに目をつけました。以下は私のプロジェクト。

中華料理の宅配事業、それもチェーン店化

①イタリア人は中華料理が大好き。それもいっつも同じようなメニューばかりをたのむので(春巻き、蒸し餃子、焼き餃子、チャーハンははずさない)メニューの品数は多くなくても大丈夫。それによって材料の無駄も省ける。
②レストランではなく宅配のみを行うため、キッチンとレジのためだけの小さな賃貸物件が必要.。場所は、市内中心地ではなく住宅街。社員はレジ係兼電話で注文を取る係が1人と、腕のいいシェフが1人、配達人が1人。したがって人件費及び家賃を最小限に抑えることができる。
③アメリカ映画に出てくるような中華宅配用のBOXやはし袋などはファッショナブルにして、若手層の開拓もはかる。

どうですか、この案?なかなかいいと思いません?「せめて中華の宅配があったら」というのは私の願いでもあるのです。

でもね、先立つものが…。誰か出資してくださらないかしら



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

ある日曜出勤の日

2007年06月24日 | イタリアのこと
それにしてもこちらでは連日猛暑。みなさん、大丈夫ですか~?水分をたくさんとって夏を乗り切りましょうね。まだなんといっても6月なのですから先は長いです。

今日は日曜出勤で、ちょっと疲れ気味。ここのところお客さまが多いのと、すでに夏休みシーズンに入っていてお休みを取っている同僚たちが多いため、社員一人当たりの仕事量がかなり多いのです。暑さで体も疲れていて、へとへとになって帰途につきました。

ホームに降りると、「次の電車の到着予定時刻:9分」などと電光掲示板に書かれているではないですかっ!「なぬ~?9分も待つのぉ?!」と怒りをかみしめましたが、もちろん9分待っても電車は来ず、たぶん15分は待ちました。地下鉄で15分待ち…。着いた電車は満員で、冷房のついていない車内からム~ンと熱気がホームにまで伝わります。

その時ふと見た掲示板に「次の電車の到着予定時刻:2分」と出ています。「な~んだ。2分だったら次の(空いているだろう)電車を待つことにしようっと」などと大それた考えをして、またさらに15分待ち… ローマに10年も住んでいながら、どうして予定時刻なんてものを信用してしまったんだ、と自暴自棄になりながら待ちに待った電車に乗り込むときに見た掲示板は、また「次の電車の到着予定時刻:2分」となっていました…

さて乗り込んだ満員電車は、ローマの海「オスティア」からの海水浴帰りの若者たちで溢れかえっていました。たぶんみんな高校生くらい、裸同然の服装で、日に焼けてだらしなくしていたので、すぐに海に行ってきたのだとわかったのですが、この人たちがほぼすべての座席を占領。立っているのは日曜も働いている哀しき労働者(含私)と老人。

ふらふらして立っているおばあちゃまの前には、バカップル(←ちょっと表現がみのもんた?)が1席に重なるように座ってキスをしまくっており、上に乗っている女が(注:表現が少々荒くなっております)、立っているお年寄りの方に足を突き出しているから、お年寄りは体を変によけなければならず。

このバカップルは本当によくできたカップルで、二人のうちどちらも席をかわろうなどと言うわけもなく、そのバカ友だちたちも友だちだけあって、みごとに同等レベル。だれも席をゆずりませんでした

私は立ちながら本を読んでいたのだけれど、本よりもこの新しい生体(若者たち)の観測に忙しくなってしまって、結局本どころではありませんでした。

本日の教訓:
夏の日曜の晩の地下鉄利用は、精神衛生上回避すべし

幸運にも通常の通勤時間には、これらの生体は存在しないのです。だからこんなにいや~な気持ちになることもなく、一労働者としての一日が始まり、そして終わるわけですが、今日は今まで気付かなかった現実社会を垣間見てしまいました。みなさん例外なくだらけた教養のない顔をしていらっしゃって、この人たちがイタリアの未来を担っていくのかと思ったら…。

日本も同じなのかなぁ。



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

口述試験結果

2007年06月22日 | わたしのこと
大変お騒がせいたしましたが、第1回口頭試問終了致しました!





今回の試験内容は大まかにいうと

①創設者の経歴や偉業、また彼が自身のブランドに何を追求していたか
②現在の経営者と経営方針
③商品知識(革の種類、選択方法やなめし方 / 靴、バッグ、スカーフ、ネクタイの素材や製造方法、それらの商品の展示方法、販売テクニック等)

これを15日間ですべて読み終え、昨日口述試験があったというわけです。

日本では、語学検定試験くらいしか口述試験ってほとんど存在しませんよね。でも、イタリアでは学校でもよく行われます。もともと話すのが大好きな国民性である上に、学校で鍛え上げられているから、イタリア人は人前で話すのが上手な人が多いかもしれません。

ところが私もイタリア人から“ナポレターナ(ナポリ人)”と愛情を込めて呼ばれるくらいですから、こと、しゃべりにかけては彼らにひけを取りません。いばれることなのかわかりませんが。年を取ることによって年々磨きのかかる図太さも手伝って、試験結果はけっこう良かったといえるかもしれません。

細かい質問3つ(①靴の製造工程を説明せよ ②弊社の靴の製造工程は何段階あるか(なんと134段階!) ③靴製造時における弊社の特殊な靴型について説明をせよ)で、それによって実際私がすべてを読み終えているかどうかを確認し、その後思想的質問を(①創立者の経歴の中でどの部分をお客さまに伝えたいか ②この講習には意味があると思うか。実践に必要と思うか)してきました。

昨日の記事を読んで、面接があったことを知っていた弟と今日スカイプしたら
弟「面接どうだった?」
私「うまくいったよ」
弟「しゃべりはね、昔からお姉ちゃんの得意分野だからね」
私「
だって。よくわかってるじゃん、君っ て感じです。

日頃、脳がすでに腐っていると思っていたのですけれど、さすがに仕事にかかわることとなると覚えるものなんですね。なんせ生活かかってますから。

このマニュアルを読み始めてから、まだ接客サービスにおいての項目にはいたっていないのにもかかわらず、すでにお客さまに対する自分の態度が変わり始めているのに気付きました。実は、このプロジェクト、アメリカではすでに講習が終了し、実践段階に入っているのですが、売り上げが20%も上がっているのですって!(←本当なのか!?)

さて、私が部長から受けた評価は
「なかなか良いプレゼンテーションでした。よくやりましたね」

ユッピ~!

てなわけで、第1回目は無事終了しましたが、今後この要領で各回2冊ずつ、残り計5回、面接があります。先が思いやれらます。なんたって、とにかく一応勉強するために“飲んではいけない”( 飲むか飲まないかは別として)という規制がつらいmacoromなのでした



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

口述試験前日

2007年06月20日 | わたしのこと
部長との口述試験は明日なのよ~!こんなブログっている場合ではないのに~!(私の会社で何が起こっているかを知らない方はこちらをどうぞ)





学生時代から、試験の前日は普段しもしないピアノの練習をしてみたり、机の引き出しの中を整頓してみたりと、何とか勉強しない方向に持っていっていましたが、三つ子の魂百までとはよく言ったもの。現在21時50分。まだぜんぜん準備完了しておりません

今日、試験を受けていたヴァルテルのそばを通りかかったとき、部長の質問事項が耳に入りました。

「それでは、靴を作る場合の全工程を説明してください」

「なに~!?」(macorom心の声)

私たちの教習用本にはまず説明と常識的質問が羅列してあり、それに答えていく形式になっていたのだけれど、部長の質問はそれとはぜんぜん関係なく、全体を把握していないと全く答えられないもの!だから会社の設立年は何年だとか、そういった重箱の隅をつつくような質問ではなく、もっと深いというか、とにかく「ぜんぜんダメじゃん、私…(汗)」っていう感じだったんですね~。

ヴァルテルはぎりっぎりで落第はまぬがれた模様。この話をレオにしたら「君は、明日の試験は感じの良さで勝負するんだっ!」と、なんだか超イタリアチックな励ましを受けました。

すっかり希望を失った私は、それでブログを書いているというわけなんです。(どうしよう…)

とにかく今から食事の支度して食べて、シャワー浴びて、それからレオが教本を見ながら私に質問をすると言っています。明日のシミュレーションですね。(涙)

また後日結果報告します。

P.S.
今日は会社の前で映画の撮影をしていました。俳優は、今若者に人気のスカマルチョ。



それにしても濃ゆい…


日本の女性陣はどう思われます?実物は、すんごくかわいかったのですけれど。うちの会社の女性社員(イタリア人、アルゼンチン人と私)は「マジ、いい男じゃん…。」口は半開き状態でした。もちろん男性陣は「ぜ~んぜんよくない、感じも悪いし」と口をそろえていましたけれど。



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

空港でうさぎ狩り

2007年06月18日 | イタリアのこと
うさぎネタに弱い私ですので、今日はミラノ・リナーテ空港で行われたうさぎ狩りについて。

ここ最近、空港周辺のウサギたちが80羽くらいに大繁殖。このウサギたちに空港の地上レーザーが反応してしまい、アラームが鳴りっ放しというような状態が起こってしまいました。ただ動物VS飛行機の戦いというのは、ここミラノだけで起こっているわけではなく、世界中の空港が頭を抱える問題のようです。



うさぎさん、びっくり仰天!
photo by www.corriere.it


それというのも、広い空間と平穏、滑走路周辺には草が生い茂っているし、彼らにとっては理想の場所だから。交通事故の危険性は高いと思うのですけれど。

また関係する動物の99%は鳥たちで、実際に事故が多発しているため、笑い事ではすまされないのが現実です。

今回のウサギ一掃大作戦は、朝の5時から8時まで滑走路を完全閉鎖して、生態管理を行う人たちやハンターなど208人の経験者たちによって決行されました。殺さずに捕獲するという平和的狩りです(よかったです~)。上の写真のように人間の一団が壁を作り、羊飼いのように口笛をふいたり、大きな物音を出してうさぎを4kmに渡るわな(マグロ漁網)まで追い詰め、つかまえて木の箱に入れます。



丁寧そうな扱いに、私はけっこう満足
photo by www.corriere.it


57羽のLEPRIと4羽の野生のCONIGLI(イタリア語ではLEPREとCONIGLIOは分けますが、日本語では共に“うさぎ”と訳す)が捕獲され、獣医が診たあと、ミラノ近郊の自然オアシス(州の保護区)で再び自由の身となりました。まったく血なまぐさいものではなく、動物たちを完全にリスペクトした上での計画。



おじさんたち(いかにもハンターっぽい)のうれしそうな顔
photo by www.corriere.it


それでも逃げ通せたうさぎたちもいたようで、次回のうさぎ狩りは夜に行われることになるそうです。

最後に下の写真はCONIGLIOとLEPREのもの。違いがわかりますか?



CONIGLIO
photo by http://it.wikipedia.org


LEPRE
photo by http://it.wikipedia.org



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

イタリアのサービス業(2)

2007年06月16日 | イタリアのこと
以前日本のサービス業イタリアのサービス業について書きました。まだ読まれていない方はどうぞ。

私は現在イタリアでサービス業に従事しております。今日は私が働いている会社の社内改造計画のひとつについて書きますが、これは会社が接客部門に目を向けて開発したプロジェクトのひとつで、もちろん社外秘です。したがってちょっとだけ…。



リチャード・ギアの接客なんていいですな~


私の働いているのはイタリア資本の会社ですが、会社側の「お客様は神様」という徹底した視点はとてもイタリアの会社とは思えないほどです。毎日世界各国からいろいろな国のお客様がみえるので、それこそいろいろなことが起こりますし、発見することも多いです。文化比較が出来て興味深いというのは第三者が言えることで、現場で働いている者たちにとっては本当にストレスのたまる毎日です。
会社側の「お客様は神様」という方針は管理者クラスには徹底していても、末端まではなかなかいきわたっていないというのが現実かもしれません。

接客に対するマニュアルというのは現在まで存在しませんでしたので、社員ひとりひとりが勝手に自分が良しとする接客をしてきたわけです。今回のプロジェクトは、世界中にあるわが社のすべての店舗において、同等の高いサービスをお客様に提供するのが目的で開発されました。

例えば、ローマのmacoromの接客態度、商品への知識や商品購入後の問題への対処方法等を気に入って、いつもmacoromから商品を購入されていた顧客がいたとします。この方がアメリカの都市へ旅行され、たまたま我社の店へ入ったとします。顧客はそこのスタッフからもmacoromと同じレベルのていねいなサービスを受ける。これが会社の望んでいる改革なのです。

もちろん接客というのは、人間対人間で行われるのですから、フィーリングが合う、合わないという問題はあると思いますが、基本をマニュアル化するというのは間違っていないような気がします。

このマニュアルは、“マクドナルドですべてのスタッフが機械的に同じ言葉を話す”というものとは異なるもの。客の心理などを研究した心理学のようなものですから、なかなか興味深い内容です。(細かい内容をここで話せないのが残念)

ただ、この長いマニュアルを勤務時間内で読み、また質問に答える時間(質問形式になっている)などなく、仕事の後や休みの日に勉強しなくてはなりません。いくつかの部門に区切ってそれを各期限内に終了し、そのあとは部長とアポイントを取って、面接、口答試験となるわけです

会社も気合入っていますよね~
でも社員の気合はそこまで入っていないんですよ~

だって、休みの日まで勉強したくないじゃないですか。わかってもらえます?この気持ち…。くすん。お酒飲むと眠くなって勉強なんてできないから(もちろんマニュアルはイタリア語です)禁酒もしなくちゃいけなさそうで…。

接客のプロになるというのも、そうそう簡単なことではなさそうです。



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

自分の家で人を雇う

2007年06月14日 | イタリアのこと
経済的に家庭を支えるという面が大きいのだと思いますが、ローマにおいては女性の社会進出はもう当たり前で、その分彼女たちが家にいる時間が減少しています。

ベビーシッター、老齢者の介護、それから掃除や洗濯などの家事全般のお手伝いなどの仕事は、昔はその家の女性たちが担当していたもの。現在はルーマニア人、ウクライナ人、フィリピン人、南アメリカ人などの移民の女性(99%が女性)が手伝っている家庭が多くなりました。



こういう人はいないかも…


残念なのは、彼女たちの半数が正規採用ではなく、つまり税金も支払われていなければ、社会的保障もないということです。少なくとも首都ローマでこの仕事に就く16万人のうち、8万人から10万人は違法滞在者だと言われています。

気になる費用ですが、時給制の場合が多く、8ユーロから10ユーロが相場。一週間フルで働いたとして月額1500ユーロくらいまで稼ぐそうです。また住み込みの場合、家賃などの経費が無料になるかわりお給料は少な目で、月額800ユーロくらい。

私も家のお掃除を手伝っていただこうと、いつものごとく管理人のミケーレ経由でイタリア人女性(稀)を家に呼んだことがあったのですが、結局納得がいかず、今はすべて自分でやっています。自分のこだわりとか、やり方があるじゃないですか。そういうフィーリングが合う女性を探すのが難しいと思うのです。合わないとかえってストレスになります。

それと私は家の鍵を渡して掃除しておいてもらうのも嫌だったので、結局自分が家にいる時間に来ていただいたので、自由時間の拡大にもつながらなかったわけです。

ただ、老齢者や小さな子供がいる家庭では特にお手伝いしてくれる人を雇える選択肢があるのは重要で、今後日本でも移民の数が増大していくにしたがって、女性の生き方ももう少し楽な方に変わっていくかもしれません。

移民の流入って問題視されやすいですが、老齢化が進むイタリアや日本では、介護などは各家庭の大きな問題となるでしょうし、移民の労働力が手助けになると思うのです。ただ、最低でも正規採用は必至。せめて遠い国からやってくる彼らのためのコンディションは整えるべきだと思います。


P.S.

みなさんにはご心配をおかけしましたが、一難去ったかなという感じです。めまいの方はだいぶよくなりました。甲状腺の手術をしたときにだいぶ病欠をしてしまったので、さすがに家にはいずらく仕事を続けております。頚椎痛は何とかしないと。治ったわけではないので、やっと重い腰を上げて治療をすることにしました。お気遣いいただき、ありがとうございました。



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

戦争に反対している人たち

2007年06月12日 | イタリアのこと
まだ頭痛が続いているのですが、この週末に重大な事件があったのでひとこと。

6月8日からの3日間、米大統領ジョージ ・ブッシュがローマを訪問しました。大統領の行程、及び大統領来伊反対デモ『NO WAR』のために市は緊急警備態勢に入り、地下鉄の主要4駅(オッタヴィアーノ駅、レーパント駅、スパーニャ駅、バルベリーニ駅)は土曜日は一時閉鎖(スパーニャ駅とバルベリーニ駅は午後12時から終日!閉鎖)市内の道路もブロックされ、ローマのダウンタウンは完全に麻痺状態となりました。



ブッシュ大統領とプローディ首相(今日は私はノーコメントです)
photo by www.corriere.it


主催者側の発表によると、デモ参加者は15万人とのこと。(警察の発表では1万2千人。この数字の差は何?)



photo by www.corriere.it


デモが許可されたことと、デモの内容は非常に意味があったと思うのです。でもきちんとした意思を持たない人たちが数多く集まるというのは、本当に危険なことなのだと今回再認識しました。



銀行のウィンドーを破ろうとするデモ隊の若者
photo by www.corriere.it


デモ参加者が帰途についていたティブルティーナ駅でデモ隊と警察官との乱闘がありました。無賃乗車をしようとした(!)デモ隊の何人かと警察の間で小競り合いが始まったのが発端。逮捕者は8名、警察官と特殊警察官11名が負傷。

暴力(戦争)に反対しているはずの人たちが、暴力で無理矢理問題解決しようという信じられない事態に。『傲慢』以外の何ものでもありません。本当にがっかりしてしまいました。



ここは一体どこなの?ローマではないような錯覚に陥る
photo by www.corriere.it


ところで、ローマ訪問後アルバニアに向かった米大統領ですが、市民に大歓迎を受けた最中、左腕にあったはずの時計が…、ない… やってくれます、アルバニア人…



こんなに盛り上がっているのはもしかして彼が世界で一番有名だから?
photo by www.repubblica.it



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

体調が・・・

2007年06月10日 | わたしのこと
昨日の午後から少し目が回ると思っていたら、今日の朝3時にその症状があまりにひどくなって目が覚め、吐き気が続いています。(ろんまさんと同じ症状かな?)

午後にお医者様に往診に来てもらい診ていただきましたが、頚椎のコリが昔からひどくそれが悪化しているのと、腸内にヴィールスが入るインフルエンザのようです。

というわけで、症状がよくなるまでブログはお休み。まったく、体が丈夫なのだけがとりえだったのに、このところ体調がいまいちです。年なのかな~。

レオのDUCATI帰館

2007年06月08日 | イタリアのこと
ついに、ついにレオのDUCATI MONSTERが帰ってきました!

それにしても長い道のりでしたよ。そう、みなさん覚えていらっしゃいますでしょうか(遠い目)、4月にレオが軽い事故をしてバイクが使い物にならなくなったことを…。(そのお話はこちらからどうぞ)

あれからもうすぐ2ヶ月がすぎようとしています。つまり修理に2ヶ月もかかったということなんですねっ。いかにもイタリアなお話ですけど、2ヶ月ってすごくない?





さて、レオのお気に入りメカニックは、DUCATIのローマにおけるオフィシャル修理工場「LENCI RACYNG(レンチ・レーシング) 」です。ここは、修理や塗装だけでなく、自社のレーシングチームも持っていて、レース用のバイクもチューニングアップします。彼らの仕事は、もう職人技です。



バイクを宝物のように扱うセルジョ(右)と
シニョール・レンチの息子ルーカ(左)



最後の仕上げをするセルジョと話すレオ(バイクはすべてDUCATI)


真剣に働く彼らとそれを見守るレオ。男のバイクにかける情熱って素敵…。

なんて思っていたのもつかの間、そこを9月30日に行われるSBK(スーパーバイク)のヴァッレルンガ(ローマ)戦のキャンペーンのために関連会社廻りをしている女子2人が、ショートパンツにパラソルというお姿でこの小汚い修理工場を襲撃!ちなみにこの子たち、SBK参加のレーサーが誰かも知らなければ、日時やチケットの料金も覚えていませんでした…。プロ意識まるっきりなし…。まあ、世の男性が彼女たちにそんなものを望んでいないのは、よ~っくわかりますけどね。




鼻の下伸びすぎのこの人たち。レオさん、いい加減にそのうれしそうな顔はやめるように(怒)、なんなのそのポーズは(怒)。まったくイタリアの男子って、こういう場合、喜びを隠せないんですよね~。

ちょっとはきだめに鶴な光景でした。



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

大好きなイタリア人

2007年06月06日 | イタリアのこと
ひさびさに、私の住むマンションの管理人ミケーレとおしゃべりをしました。毎朝時間ギリギリに家を出る私は、普段は挨拶するだけでなかなか彼とお話ができません。

管理人室の前を通ったとき「ねえ、新しい犬を飼い始めたこと、君に話したっけ?」と言ってきました。彼は私がうさぎのピラピラをとても愛していたこと、それから未だにそのことで哀しんでいることをよくわかってくれています。イタリア人とは思えない、繊細な感情の持ち主。彼も少し前に交通事故で愛犬をなくしてしまったばかりです。



「いかにもいい人」のミケーレ


「(勝手に新しい犬を家につれてきたことに対して)妻は怒っちゃって、2日前から実家に帰っているんだ。」

「ちょっと、それヤバイんじゃないの?」と思いましたが、彼の笑顔から新しい家族を迎えた喜びがあふれ出ていて、私も思わず微笑んでしまいました。奥方は私と同じようにペットロス症候群なんですけれど、ミケーレは「哀しいけれども、一生哀しんでいるわけにもいかないでしょ?僕はまた犬と暮らしたかったんだよ。妻じゃなくって、犬を選んでしまった。」と冗談を言って笑っていました。どうせ奥さまは帰ってくるだろうしね。

さて、このワンさんですが、ハンティングを趣味にしているミケーレの親戚が、トリュフ狩り用の犬として知り合いから譲り受けたばかりのセッターの雑種。ところがどうもトリュフ狩りには向かないことが判明。それでミケーレに「気に入ったらあげるから」と、お声がかかったわけです。

「片目のまわりがピンク色で、黒のアイラインを引いているみたいになっていて、反対側の目のまわりは茶色なんだ。それで彼を見た人たちは、いったいどうしたんだって聞いてくるんだけど、もともとそういう色なの。おもしろいだろ?僕はそんなところも気に入っているんだ。」

たぶん、このワンさん不細工なのかも… とにかくミケーレは愛情たっぷりに話を続けます。

「昔の飼い主はね、きっと金髪の女性だったと思うんだ。だって散歩に行って金髪の女性を見ると、必ず立ち止まるもの。」

このワンさんは、まだ6ヶ月の幼犬なのに、すでに2度も里子に出されてしまったのだなあと思ったら、私はちょっと胸キュンしてしまいました。犬たちの忠誠心って、本当に涙ぐましいものがあります。

それにしてもミケーレはえらい。家に来たばかりの子犬が散歩の度に何に興味を示すのか、どうして興味を示すのか、それに気付いてあげようとするなんて。これが私がミケーレを気に入っている最大の理由なんです。

こんな人が、毎日お世話になる自分の家の管理人で、本当にラッキーだったと思うのです。



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

CHANELについて

2007年06月04日 | イタリアのこと
ASローマの主将トッティの第二子が、去る5月13日に誕生しました。

トッティってちょっとオトボケ君で、いつもジョークのネタにされているのですけれど、今回はその生まれたばかりの長女に付けられた名前で話題になりました。

その名は『シャネル』…

この美しい名前が発表された日曜日、私の同僚のSSラーツィオ・ファンで、もちろんアンチASローマのトニーは、「双子が生まれていたら、ドルチェ&ガッバーナだったのか?」とASローマ・ファンのアンドレーアをおちょくりました。超イタリアチックな皮肉。

注:ローマにはASローマとSSラーツィオの2チームがあり、両チームのファンはサッカーに関してはとても仲が悪い。常識のある大人同士の場合、通常生活では嫌味を言い合うくらいで、ケンカにはならないのでご安心を。



こちらは第一子のクリスティアン君。奥さんそっくりでかわいい。
トッティ曰く、クリスティアンがシャネルの名付け親… 本当なのか?


シャネル・イタリアの広報部長であるダニエラ・マニャーニ氏に、しつこくトッティのシャネルちゃんについてインタビューした記事が、イタリアの女性誌に出ておりました。



それにしても濃ゆいカップルだわ~


「トッティの娘さんについて、お電話差し上げています。」

「ああ、本当に何も話すことはありませんので。ノーコメントです。」

「ところで、シャネルちゃんか、ママのイラリーに何かプレゼントをされることは考えられませんでしたか?」

「いい加減にしてください。」

「マドモワゼル・ココ(シャネル)のお好きだった、椿の花束さえもお送りにならないのですか?」 (←すっごいブラック・ユーモア)

「あのですね、サッカー選手に娘が生まれるたびに花束を贈るなんて、到底できないと思いますけど。ハノーバーのプリンセスっていうのなら話は別ですが。」

「ハノーバーのプリンセスは、貴族だからですか?」

「もちろんです。モナコ王室のカロリーナは、常に我々のメゾンとコンタクトがあるじゃないですか。我々にとっては、ファミリーの一員ですよ。」

「トッティがあなた方の名前を使ったことに、もしかして不快感を感じていらっしゃいます?」

「親は子供たちに名付けたいように名付ける権利があります。」

「でも、あなた方は訴訟を起こすつもりだったとお聞きしましたが…。」

「アメリカでは256名ものシャネルが存在しているって知っていらっしゃいますか?もしも風変わりな好みを持った親たちをすべて裁判所につれていかなければいけないとしたら、相当な労力が必要になってしまいますよ。ティンバーランドなんて名前をつける人までいるんですから…。」

「もし将来、トッティ・ジュニアが化粧品屋さんを開くとしたら?」

「もちろん“シャネル屋”なんて名付けられませんよ。法は商標も保護しますので。」

「もしかしてプポーネ(トッティのニックネームで、大きな赤ちゃんの意)のスタイルが、御社のイメージに合わないと?テニス・プレイヤーのロジャー・フェデラーの方がお気に召されました?」

「ノーコメントです。」


もしかして広報の人、怒ってる?メゾーンのイメージダウン?
かわいそうなトッティ…



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね

教会のあり方とは

2007年06月02日 | イタリアのこと
昨日はロシアでのホモセクシュアルの実態について書きましたが、ではイタリアの教会は?こんな記事を見つけました。すべての宗教に携わる人がこうだとは思いませんが、こんな神父もいるのです。

「おまえはゲイなのか?だったら聖体拝領は、なしだ。」



(RAI.itより)


バーリのある教会の主任神父は、ゲイだからという理由で一人の若者に聖体拝領を拒みました。神父の聖体拝領拒否は多くの信者たちの眼前で行われたということです。この若者は貧困家庭に生まれ、多くの問題を持ち、過去には社会保護を受けておりました。

プーリアの司教会長であるCosmo Francesco Ruppiは、この事件に対するコメントを控えました。最近、世界中で聖職者の幼児性的虐待が問題になっていますが、教会は自分たちの起こす問題については、本当に黙秘することが多い。

ホモセクシュアルは聖体拝領が受けられないという規則があるのか知りませんが、彼を傷つけなくてすむような方法はなかったのでしょうか。教会に来て、助けを求めている人に対してこのような仕打ちができるというのは、私には理解しにくい。宗教は、本来弱い立場の人たちを助けるものであるべきでは?彼らの謳う「寛容な心」っていったい何なのだろう、という疑問が頭をかすめました。

教会のあり方を考えるとき、私は純真すぎるとレオナルドは言います。教会は政治なのだと。



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中

ロシアの恐怖

2007年06月01日 | 世界のこと
モスクワ市長は、ロシアのホモセクシュアルの権利のためのパレードを禁止。ネオナチの集団がデモ参加者を押しつぶし、警察官たちは笑っていた。

ロシアでの人権の尊重は、未だにはるか遠く…。



モスクワGAY PRIDE調整役のNikolai Alexeyevが逮捕される瞬間
(CORRIERE DELLA SERAより)


5月27日(日)に開催が予定されていたモスクワでのGAY PRIDEですが、モスクワ市長は『サタンの業(!)』と定義し、デモの許可を出しませんでした。デモ参加予定者たちは、当日朝、とにかく表現の自由及びヨーロッパ人権条約の遵守を求める手紙を届けるために、市役所に集合することを決定。

ところがネオナチだけでなく、ロシア正教会の過激派もが聖書やデモ参加者たちに投げつけるための卵、「モスクワはソドマ(注1)ではない」と書かれたスローガンなどをかかげ、待ち構えていました。暴力によって、このパレードをおさえようとしたのです。デモ鎮圧やテロ対策に当たるロシアの特殊警察部隊「オモン」はこの凶暴化した過激派を鎮圧せずに、デモ参加者の方を鎮圧。多くの逮捕者が出ました。

注1:ソドマとは、住民の邪悪さのために、ゴモラと共に天上からの火で滅ぼされた死海の近くの古代都市。邪悪の場所。(Dizionario Shogakukan Italiano-Giapponeseより)



(CORRIERE DELLA SERAより)


それにしても最近のロシアは本当に恐ろしい。まさに時代を逆戻りしているような感があります。平和的に表現の自由を求めていた人たちに対し、多くの人が大挙して暴力で少数意見を封じ込めようとし、さらに警察はそれを防御できなかった。(しようとしなかった?)

イタリアでは人権侵害として大きなニュースになりましたが、たぶん日本ではホモセクシュアルはまだまだマイノリティーとして認識されていて、この事件を知らない方も多いのではないでしょうか。

私個人としては、もちろんホモセクシュアルの人権もヘテロセクシュアルの人権と区別なく尊重されるべきだと思っているので、存在自体を否定するような今回の事件は大変残念です。仮に大きな危険が伴っても、人権への壁に立ち向かっていくという彼らの行為に、人間の本来あるべき姿が見えました。

もちろんイタリアの世論は、ロシア政府に対してかなり批判的です。アンチ・ゲイ集団の動向を知っていた上でわざと暴動を起こさせたのではないか、などともささやかれています。



にほんブログ村 海外生活ブログへ
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね