ROMAのCAFFE'でおしゃべりを

Due chiacchiere al caffe’ di Roma

これって芸術なの?

2008年01月19日 | イタリアのこと
一昨日の朝、仕事に向かう私はいつもの通りスペイン広場を通りかかりました。

なにこれ・・・





スペイン階段と、その前にあるバルカッチャの噴水がプラスチック製のカラーボールで埋め尽くされていました。

会社に到着すると、男性社員たちはスペイン広場から持ち帰ったボールでサッカーに興じているではありませんか!彼らは「コマーシャルの撮影でもしていたんじゃないの?」などと、ぜんぜん心配もしていなければ、問題意識もなしって感じ。いや、今回のこのパフォーマンスはけっこう平和的というか、かわいいというか、確かに建造物を破壊するなどの危険性はなかったのですけれど。


写真はすべて“la Repubblica.it”より









この騒ぎに乗じて、みんないろいろ考えるものなんだなあ、と変に感心してしまったのは、持ち帰ったカラーボールを大手インターネット・ショッピング・サイトであるe-Bayにて販売しだした輩がいたということ ボールのほとんどが赤色だったことから、赤ボールの価値は低く、反対に希少価値で高値がついているのは、緑色、黄色、青色、水色、オレンジ色で、広場でこの事件が起こった数時間後にはネットにて販売されていたとのこと。値段は1ユーロから最高50ユーロで、一人で38個のボールを売りに出したツワモノも。この人、e-Bayで販売することを予想してこんなにたくさんのボールを家に持ち帰ったのでしょうか?こういうものを買う人もいるのですねぇ。

e-Bayのカラーボール販売ページはこちら

この事件の主犯格であるグラツィアーノ・チェッキーニは、昨年の10月にトレヴィの泉を染料で赤色に変えてしまった犯人と同一人物で、自分のことをアーティストと言ってはばかりません。



ぜんぜん『反省の色なし』のグラツィアーノ・チェッキーニ
今回の行為について説明したちらしを手に持って


赤いトレヴィの泉の記憶は新しい


イタリアの現体制に反抗し、芸術的にその意思をアピールしたのだと言っていますが、こういうやり方って私はまったく納得できないのですけど。ただ注目されたいがための珍奇な行動を『芸術』だの『反体制』だのって格好いいことを言ってごまかしている!!「君はふざけているんじゃないっ!!!」と声を大にして言いたい。このスペイン広場でのパフォーマンスって、彼に言わせるとなんと“ポップアート” 自分は“未来派”なんですって・・・ 誰も傷つけていないじゃないか、ってね、この人カラビニエーリ(国防省所属の特殊警察)に12時間拘束されたことにさえ文句言っているのですけど・・・。はぁ。私はたった12時間でこの気違いがシャバに再度出てきてしまったことで、いつものイタリアのすごさを再確認ですよ。もう脱力。この国って、ベッペ・グリッロ(過去記事:v-day/banzai!)も言っていますが何やってもすぐに自由の身になってしまうのです。

結局広場が元の状態に戻って交通規制が解けたのは午後2時すぎで、彼の言うポップアートの表現のために市民税を使わせて清掃させて、その間広場を通過するバスは経路変更、けっこうな被害じゃありませんか。

誰(何)も傷つけなければ、何をやっても表現の自由だから問題ないっていうのはあまりにもお粗末なご意見で・・・。この人本気でこんな陳腐な台詞を吐いているのかしら。それとも、おもしろければそれでいいと思っているのでしょうか。

政治だのアートだのってえらそうなことを言わなければ、ここまで腹も立たないのですけれどね。


p.s.
遅くなりましたが、1月6日に東方の三博士が私のプレゼーピオにも到着しました。これで今年も出演者全員集合です。この画像はフォトショップで少しだけ加工したもの。何となく雰囲気が出ていると思いませんか?まあ自己満足の世界なんですけれど(笑)







3度目の結婚

2008年01月15日 | 世界のこと
今日は軽めにゴシップで 一見私らしくない話題なんですけれど、実はゴシップも大好きなんです(爆)サルコジ仏大統領が先週の木曜日にエリゼ宮(大統領官邸)で、3度目の結婚をされたらしいので、その件で会社の同僚たちとおしゃべりしたことなどを。





お相手はイタリア人の元モデルで、現在は歌手として活躍しているカルラ・ブルーニ。昔から男性の好みとしては、お坊ちゃまでちょっとだけワル(イメージ的には加山雄三ではなく石原裕次郎タイプ。例が少し古くなってしまいました)っていうのが定番だった私ですが、カルラ・ブルーニもお嬢様で奔放、一筋縄ではいかないって感じがクールでいいなあと思っていたのです。





それが①仏大統領と②結婚ですか。もうダブルでびっくりですよ。結婚という社会の法則から、かなりかけ離れた人だと勝手に思い込んでいたものですから。また、個人的にサルコジがどういう人なのかはもちろん知ることができないので、こんなに簡単に判断するべきではありませんが、外見がどうとかではなく、内面的にあまり魅力があるようには見えないんですよね。まあ、余計なお世話といえばそれまでか。カルラ・ブルーニほどの女性でも、ファースト・レディーというステイタスには目がくらんだということなのかな~。もし「愛」のためなんて言ったら、申し訳ないですけどちょっと笑ってしまいます。

エリゼ宮のスポークスマンは今回の結婚について「何もコメントすることはありません。」って、前夫人のチェチリア(今日の出演者全員敬称略)と昨年の10月に離婚したときと全く同じせりふを繰り返したそうです。いかにフランス人は恋愛でのゴタゴタに寛容だとは言っても、短期間に次から次へとこうゴシップ続きでは、側近の気持ちが察せられるってものです。離婚した3ヵ月後に再婚か。

それにしてもサルコジ、今回で結婚3回目。どうしてこのレベルの人たちって「結婚」という行為に懲りないのかなあ。何度も何度も結婚と離婚を繰り返すのならば、結婚の本来の意味が全くなくなってしまい、面倒な手続きや恨みなどのネガティブな感情にしばられるだけで面倒くさいような気がするのですけれど、こう考えるのって私だけ?

それで今日は会社で暇にまかせてこの話題をイタリア人たちに振ってみました。その中で、なかなかするどい意見を述べたのはマーリオ。

「感情的なことや結婚の本来の意味を抜きにして考えれば、結婚&離婚に付きまとうのは金銭的な問題だけで、仮に離婚を繰り返しても男性側に支払能力があれば、たぶん何度でも結婚するんじゃないの。だって女性はいつだって結婚をしたがるからさ。その希望をかなえてあげられるのなら、かなえてあげた方がいいでしょう」って・・・。

大統領とお付き合いできるきっかけも器量もない私としては、簡単に(傲慢にも)「あんな人と結婚なんてしたくないわ」って思っちゃうけれど、実際そういう機会に恵まれる数少ない人たちは、やっぱりその権力に目がくらんでしまうのかもしれないですねぇ。それとも権力という魔力がその男性を魅力的に見せてしまうのか。つまり幻覚。まあそういう経験のできる女性たちが、特別うらやましいとも思えないです。

今日はホントーにどうでもいいお話になってしまいました






大晦日のすごし方

2008年01月01日 | わたしのこと
みなさま、2008年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。お正月休暇をいかがお過ごしですか?イタリアは12月31日までは通常通り、元旦だけが祝日でまた1月2日から出勤なんです。したがって日本のようなのんびりとした雰囲気は味わえないのですよね。

さて、イタリア人やイタリアに住む人にとって「大晦日をどういう風に過ごすか」って、個人によってかなり違ってくると思います。数年前までは友だちとたちと大勢で年越しパーティというのが当たり前だったのですが、このところすっかり『おうち派』と化してしまいました。というのも、大晦日のディナーってすごい量で、すごい人数で、ものすごい喧騒の中でにわとりのように食べるって感覚で、値段が高いうえにおいしくない。

そこで今年はレオナルドと2人で、おうちで大晦日ディナーをすることにしました。

昨晩は私たちの住んでいるアパートでも窓に電気がともっている家庭がかなり多く、また今朝のニュースでも家で食事をした人たちが多かったと言っていたので、お祭り騒ぎ大好きって感じのイタリア人たちも、実は私と同じように、『お家でゆっくりおいしいものを』を選んだ人が多かったってわけです。食後にはカウントダウンのために街へ出た人たちも多いと思いますが・・・。

それではちょっと恥ずかしいのですが、大晦日ディナーのメニューをご覧ください。



ANTIPASTO:COCKTAIL DI GAMBERI(えびのカクテル)
カクテルソースは市販のものにしてしまいましたわ プラスチック容器なのもご愛嬌



PRIMO:FETTUCINE MARI E MONTI(海と山の幸のフェットゥチーネ)
えび、ズッキーニ、ポルチーニ茸が入っています。



SECONDO:SPIGOLA AL FORNO CON PATATE(スズキのオーブン焼きポテト添え)
この頃にはおなかがいっぱいで、食べ残してしまいました。


 

サーブされる前のスズキ。それにしても、大晦日で大忙しの魚屋さんでは、内臓取りなどの処理をしてくれなかったんです それでインターネットで魚のさばき方を研究しながら、自分でやる羽目に 小学校の理科の実験以来(フナの解剖)の体験でした。でももうやりたくない・・・。

今晩のために選ばれた飲物はお魚料理にあわせて選んだ白ワイン2本に、年越しの瞬間のお祝いのためのスプマンテ1本です。少しインフルエンザ気味で、3本すべてを堪能できなかったのが残念。


  

①MULLER THURGAU 2006(ボルツァーノの公営工場)
イタリア北部トレンティーノ/ボルツァーノ産の少しだけフルーティなワイン(アルコール度12,5%)お食事との相性もばっちり、これは本当においしかったです。お値段は5,40ユーロ。イタリアではこの値段でけっこうなワインが飲めるのがうれしい

②GRECO DI TUFO (Le Masserie)
反対にこちらは南部カンパーニャ/アヴェッリーノ産(アルコール度12,5%)個人的にはカンパーニャの白ワインは大好きなのですが、この会社のは残念ながら私の口には合わなかったです。こんなにまずいグレコ・ディ・トゥーフォがあるなんて(涙)なんたって31日に買い物にいったため、ほとんど売り切れで選択肢が少なく残念。7,69ユーロ。

③BERLUCCHI CUVE'E IMPERIALE =MAX ROSE=(BERLUCCHI)
イタリア北部ロンバルディア/ブレーシャ産(アルコール度12,5%)ロゼのスプマンテ(発泡酒)ですが超ドライでおいしい。昨年の大晦日に引き続き、今年もこれを選択。12,38ユーロ。


やっぱりおうちご飯はいいなあ。最近すっかりはまってしまっています。というわけで、本日はしっかりお肉料理の準備。とろっとろお肉のビーフシチューを朝から作っているんですよ 結果はまた後日報告しますね。

最後に、以前プレゼーピオの記事を書いた時、まだキリストのいない写真をUPしましたが、12月24日の夜中に我が家にも幼子が到着しました。その写真も載せておきます。