ROMAのCAFFE'でおしゃべりを

Due chiacchiere al caffe’ di Roma

弟が見る新しい世界

2008年04月26日 | わたしのこと



日本はもうすぐゴールデン・ウィークですね。まだまだローマはお天気が安定せず、太陽が強く輝いていたと思えば、数時間後にはスコールのように雨が降ったり、本当に変な季節です。本当は旅行に適したよい季節のはずなのに・・・。

もろもろの理由から日本へは3年以上帰国しておりません。さすがの私も、少し“懐かしいなあ”状態。そこで仕事を始めてから、たぶん一度も長期休暇を取らず、コツコツと働き続ける正しい日本人労働者である我が弟にささやきかけ、ついにローマに来る決心をさせました♪

今年のゴールデン・ウィークって飛び飛びのために、何日か有給休暇を申請しなければならなかったそうです。それが彼にとっては相当なネックになっていた模様。それにしても、どうして女子は休暇を使い世界を旅して視野を広げていくのに、男子は仕事にのめりこんでしまうのでしょうか。私は日本男子もどんどん国外へ出て、いろいろなものを見て、懐を深めていくべきだと思うのですけれど。そうすれば彼らももっともっと魅力的になるのになぁ。

今回の彼の訪問はもちろん私にとってとてもうれしいことですが、彼にとってはそんなことと比較にならないほど重要なバカンスになると思います。いや、是非そうあって欲しい。

大学時代にアメリカを一度見ただけで日本でビジネスマンになり、成熟した大人の目で日本以外の国を、人を見たことがない弟は、たぶん今回ローマを見て、それもローカルの人間の目の高さで見ることによって、ものすごいカルチャーショックを受けるのではないかと、私はとても楽しみにしています。自分が知らない世界も実は存在していることを肌で感じるって、すべての人ができる経験ではありません。他の文化を見たい、感じたいという好奇心や繊細さが必要だし、それから出会える人にも関係するから運もあるだろうし。

私は日本の旅行代理店で働き、顧客に同行して世界中を回りましたが、短時間にできる限りの場所を訪れる“日本人の観光方法”は今回は避けたい(イタリア周遊だとローマは半日観光で“サン・ピエトロ寺院”“トレヴィの泉”“コロッセオ”のみ・・・)。私たちの場合、サン・ピエトロ寺院とヴァティカン博物館だけで1日は終わるかな。広場に座ってハトを眺めたり、風が吹くのを感じたり、普段時間におわれて生活している彼にとっては、そういう時間が必要なのではないかと思うのです。

現地に知り合いがいるというのは非常に恵まれています。今回、私の知り合いのイタリア人との交流もあるでしょうし、ロコたちが通うレストランやワインバーなどに行くでしょうし、旅人としてでなく、住む人のレベルでものを見るわけですから、かなり贅沢な経験かも。私がイタリアに住み始めた時、現地人の生活を垣間見てそれを感じるまでには、相当な時間を要しました。でも弟は私を通していきなりその世界をちょこっとだけ見ることになるでしょう。

まじめに一生懸命生きている弟に、今回の旅で得ることが、私からの小さなプレゼントとなると良いのだけど。

5月1日にローマ到着です。





空中レストラン

2008年04月11日 | 世界のこと
今週末、イタリアでは総選挙があります。

ベルルスコーニ率いる右派から、プローディ率いる左派へと、短期間に両派が政権を握ったわけですが、その両者共に舵取りがうまくいったとは言えず・・・。市民の生活は日々困難になっているし、今回の総選挙では「誰に投票していいのかわからない」「誰でも同じなんじゃないか」という絶望感。これがまさに今のイタリア人の心境なのではないでしょうか。

個人的には左派を応援します。ただね、こう泥沼状態になってしまった今となっては、私は右派だろうが、左派だろうが、現状を改善してくれるのならもうどっちでもいいよ、という投げやり感を隠せません。ベルルスコーニは、すでに満腹状態で顔もみたくないけれど、ヴェルトローニはまだ一応新顔ということで、また『基本的には左派』という自分の立場から、やっぱりベルルスコーニが勝つくらいだったら、ヴェルトローニの方がましかも・・・。なんて、消去法を取るのは私だけではないのでは?どうせ選挙権持っていませんから、投票はできないのですが・・・。一応、悩んでみました。

イタリア在住の方々には気分的にかなり重~い一週間ですので、今日は軽い話題を選ぼう。それでなくても、私のブログは超ヘビーですから気をつけないと・・・。

今日は歯医者の待合室で見た、雑誌『マリー・クレール』の記事について。



www.dinnerinthesky.com


上の写真は、合成じゃないんです。見ているだけで目が回る。確かに雑誌にも「めまいの兆候のある方は避けた方がいい」なんて書いてありました。私はめまい持ちでもありますが、それとは関係なしにあまり行きたいと思えるレストランではないなあ。話題性はあるから、日本などではけっこう流行りそう。



www.dinnerinthesky.com


気になるお値段ですが、下記の料金表はベルギーにおいての料金です。(21%の消費税別)


基本料金(22名まで/8時間)
DINNER IN THE SKY 7900ユーロ
(テーブル+クレーン+ロジスティック&セキュリティー・スタッフ)
国内輸送費  750ユーロ
(テーブル+クレーン)


オプション料金
LOCATION PACKAGE  1125ユーロ
(ロケーション・リサーチ、交渉、賃貸)
PHOTO PACKAGE  630ユーロ
(カメラマン・WEBサイト)
WELCOME PACKAGE  475ユーロ
(デスク、スタッフ、トイレ)


などなど。けっこうな金額です。このレストランって、たぶん商用などで使われるのでしょうね。どこの世界でも、新しいものは喜ばれますから。本来食事の場って、落ち着いてお話ができて、おいしいものが食べられる、というのが基本だと思うのですが、こちらは話題性以外は期待出来そうもなし。立ち上がることもできない(トイレにもいけない)なんて、私はぜったいに嫌だわ。

でも雑誌で見るだけだったら、おもしろい話題なのでした。