以前日本のサービス業とイタリアのサービス業について書きました。まだ読まれていない方はどうぞ。
私は現在イタリアでサービス業に従事しております。今日は私が働いている会社の社内改造計画のひとつについて書きますが、これは会社が接客部門に目を向けて開発したプロジェクトのひとつで、もちろん社外秘です。したがってちょっとだけ…。
リチャード・ギアの接客なんていいですな~
私の働いているのはイタリア資本の会社ですが、会社側の「お客様は神様」という徹底した視点はとてもイタリアの会社とは思えないほどです。毎日世界各国からいろいろな国のお客様がみえるので、それこそいろいろなことが起こりますし、発見することも多いです。文化比較が出来て興味深いというのは第三者が言えることで、現場で働いている者たちにとっては本当にストレスのたまる毎日です。
会社側の「お客様は神様」という方針は管理者クラスには徹底していても、末端まではなかなかいきわたっていないというのが現実かもしれません。
接客に対するマニュアルというのは現在まで存在しませんでしたので、社員ひとりひとりが勝手に自分が良しとする接客をしてきたわけです。今回のプロジェクトは、世界中にあるわが社のすべての店舗において、同等の高いサービスをお客様に提供するのが目的で開発されました。
例えば、ローマのmacoromの接客態度、商品への知識や商品購入後の問題への対処方法等を気に入って、いつもmacoromから商品を購入されていた顧客がいたとします。この方がアメリカの都市へ旅行され、たまたま我社の店へ入ったとします。顧客はそこのスタッフからもmacoromと同じレベルのていねいなサービスを受ける。これが会社の望んでいる改革なのです。
もちろん接客というのは、人間対人間で行われるのですから、フィーリングが合う、合わないという問題はあると思いますが、基本をマニュアル化するというのは間違っていないような気がします。
このマニュアルは、“マクドナルドですべてのスタッフが機械的に同じ言葉を話す”というものとは異なるもの。客の心理などを研究した心理学のようなものですから、なかなか興味深い内容です。(細かい内容をここで話せないのが残念)
ただ、この長いマニュアルを勤務時間内で読み、また質問に答える時間(質問形式になっている)などなく、仕事の後や休みの日に勉強しなくてはなりません。いくつかの部門に区切ってそれを各期限内に終了し、そのあとは部長とアポイントを取って、面接、口答試験となるわけです
会社も気合入っていますよね~
でも社員の気合はそこまで入っていないんですよ~
だって、休みの日まで勉強したくないじゃないですか。わかってもらえます?この気持ち…。くすん。お酒飲むと眠くなって勉強なんてできないから(もちろんマニュアルはイタリア語です)禁酒もしなくちゃいけなさそうで…。
接客のプロになるというのも、そうそう簡単なことではなさそうです。
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね
私は現在イタリアでサービス業に従事しております。今日は私が働いている会社の社内改造計画のひとつについて書きますが、これは会社が接客部門に目を向けて開発したプロジェクトのひとつで、もちろん社外秘です。したがってちょっとだけ…。
リチャード・ギアの接客なんていいですな~
私の働いているのはイタリア資本の会社ですが、会社側の「お客様は神様」という徹底した視点はとてもイタリアの会社とは思えないほどです。毎日世界各国からいろいろな国のお客様がみえるので、それこそいろいろなことが起こりますし、発見することも多いです。文化比較が出来て興味深いというのは第三者が言えることで、現場で働いている者たちにとっては本当にストレスのたまる毎日です。
会社側の「お客様は神様」という方針は管理者クラスには徹底していても、末端まではなかなかいきわたっていないというのが現実かもしれません。
接客に対するマニュアルというのは現在まで存在しませんでしたので、社員ひとりひとりが勝手に自分が良しとする接客をしてきたわけです。今回のプロジェクトは、世界中にあるわが社のすべての店舗において、同等の高いサービスをお客様に提供するのが目的で開発されました。
例えば、ローマのmacoromの接客態度、商品への知識や商品購入後の問題への対処方法等を気に入って、いつもmacoromから商品を購入されていた顧客がいたとします。この方がアメリカの都市へ旅行され、たまたま我社の店へ入ったとします。顧客はそこのスタッフからもmacoromと同じレベルのていねいなサービスを受ける。これが会社の望んでいる改革なのです。
もちろん接客というのは、人間対人間で行われるのですから、フィーリングが合う、合わないという問題はあると思いますが、基本をマニュアル化するというのは間違っていないような気がします。
このマニュアルは、“マクドナルドですべてのスタッフが機械的に同じ言葉を話す”というものとは異なるもの。客の心理などを研究した心理学のようなものですから、なかなか興味深い内容です。(細かい内容をここで話せないのが残念)
ただ、この長いマニュアルを勤務時間内で読み、また質問に答える時間(質問形式になっている)などなく、仕事の後や休みの日に勉強しなくてはなりません。いくつかの部門に区切ってそれを各期限内に終了し、そのあとは部長とアポイントを取って、面接、口答試験となるわけです
会社も気合入っていますよね~
でも社員の気合はそこまで入っていないんですよ~
だって、休みの日まで勉強したくないじゃないですか。わかってもらえます?この気持ち…。くすん。お酒飲むと眠くなって勉強なんてできないから(もちろんマニュアルはイタリア語です)禁酒もしなくちゃいけなさそうで…。
接客のプロになるというのも、そうそう簡単なことではなさそうです。
ブログランキング参加中!
イタリアのmacoromにポチっとクリックよろしくね
車の運転だって大丈夫のようですし~*
もっとも業務時間外ってところがヤですよね。
私も上京時代、書類を「事務局長のそばだと落ち着かないので下宿に帰って読もう」と思い、何度か持ち帰ったのですが、結局一度も目を通すことはありませんでした(笑)。
主人は反対に、仕事に費やす時間は職場より家にいる時の方が長いかもしれません。夜中の2時くらいまでなど普通です。
職種によるのでしょうが…。
会社の目指すものと個人の目指すものが一致しないとここの国の人は動かないでしょ?
あれだけマニュアルが徹底しているはずのマクドナルドが、イタリアでは・・・・・・ですしね。
その接客マニュアルを作成した、または助言したコンサルタント、ひょっとしたら日本人かも?(笑)
新しい街を訪れる度に、必ず立ち寄るブランドの店がありますが、各店舗、各国でかなり対応、商品のラインが違います。ポルトフィーノの店員さんは、とてもセンスがよく、控えめで親切でした。やはり人によるのでしょうか? macoromさんなら楽勝ですよ!
例えば「洋服が裂けていた」と言う客が来た場合、「もっと安くしてくれ」という客が来た場合、親と一緒に入店してきた子供が商品を汚した場合、それをどう対処するのか。
一方で顧客への応対の仕方は、接客をする人の資質とかサービス精神がそこそこあればやってけるような気もしないでもありません。
でもマックだったか忘れましたが、店に出る直前に鏡に向かって笑顔をつくれとか・・・
笑顔なんてお客様への感謝の気持ちとか、プロ意識とかあれば自然と出てくるし、それもないような人なら採用すべきなのかなあ、と思ったり。
ただ、会社が試験をするというのは社員側からして大変ですよね。
休みの日も仕事の為の勉強をしろなんて。
学校の宿題もしないあたいが出来るわけがねぇ。
でも、これ、イタリア人する人いるのかすら?
サービス業を愛する人にはいいのかなぁ?
ただ、イタリア人の接客ってとても気持ちがいいときもあるのは事実。本当に「プロだなぁ」と感心する接客をされる方もいるし、そういう人に当たるとすごく嬉しい。
マニュアルがあるのは平均を見込めるからいいことだけど、味気なくなる場合もあるし。でもオートクチュールの世界でのマニュアルは、同じクオリティーの接客を心がけるという視点であるから「平均点を目指す」マニュアルとは違うのよね。
休みの日返上でお勉強・・私にも無理だわ。
接客って本当に好きでないとつらい仕事だと思うんですよね、私は結構好きだし、向いていると思うんですけど(爆)
接客でもカメリエレでも誇りを持ってやっているひとは情熱もあるしプロ意識も高い。マニュアルも大切だけど、そんな人材を確保することも重要な気もします。そういう人にはミチミチ教えなくても自ずと出来るでしょうしね。
アメリカ人も試験にパスすれば特別にペイがつくとか、とにかくあからさまにお金での評価がもらえないと絶対に従わなさそう。
アメリカに住んでいると接客業の方に嫌な思いをさせられることの方が多いので、こういうプロジェクトがアメリカの会社にも採用されるとうれしいなあ~と切に思います。
それにしてもmacoromさんの会社はすばらしい!
くれぐれもご無理なさらぬよう。ワイン片手にお勉強下さいませ。
モントリオールで買い物して嫌な対応をされる時って、たいがい経営者が労働者にちゃんとした対応をしてあげていなさそうなお店なんです。働く人はお給料だけでなく、借りにバイトでもその仕事を通して得られる満足感や達成感がなければお客のことなんか考えられないと思うので。そうじゃないお店だと、働く人の性格や気分で接客のレベルが左右されることが多いですね。
マニュアルを読むように言われてきちんと読んでくることが期待されているということは、macoromさんの会社は基本的に雇用主と社員の間の信頼関係がしっかりしていると(たとえ建前でも)いうことでしょうね。
>ワインにお強いmacoromさんであれば、ボトル開けた後だって、どんなマニュアルでも一発で "スパーッ" っとマスターしちゃうんじゃないですか?
それがね、試したのですけどダメでした(爆)超ボケボケ状態に突入し、前日の夜はあきらめて、レオに少し読ませて説明をさせた後に(←私って何さま?)寝てしまいました
>車の運転だって大丈夫のようですし~*
勉強は運転とは別物です~。
>もっとも業務時間外ってところがヤですよね。
それも一日中立ちっぱなしであるのと、世界中からいらっしゃる困ったちゃんたちの相手で、心身ともに夜はくたくたなんです。
>主人は反対に、仕事に費やす時間は職場より家にいる時の方が長いかもしれません。夜中の2時くらいまでなど普通です。職種によるのでしょうが…。
お~、さすが教授。先生たちはそうかもしれませんね。でもこれって彼らの趣味でもあるような気がします。学者さんって知識を増やすのが仕事でもありますが、同時に自分の欲求でもあると思うのですよね。
レオもよく家でPCを使って仕事していますが、楽しんでやっているようなところがあります。
>それでお給料アップとか、待遇アップというなにかがあるなら動くかもしれないけど、これってイタリア人には無理なんじゃあないでしょうか?
ところがどっこい、みんな勉強してきましたよ~。また後で結果報告と一緒にUPしますけれど…。意外でしょ?
>会社の目指すものと個人の目指すものが一致しないとここの国の人は動かないでしょ?
私もそう思っていたのだけど…。
たぶん、人によって、また仕事場の環境やその会社がどれだけきちんとしているかによって、社員の会社に対する対応が変わるのかな、というのが今回持った感想。うちの会社、すっごくきちんとしているのよ。
確かにマクドナルドで働いている若者たちが会社や未来に対する希望を持っているとは思えないし、勉強しながら少し稼ぐとか、主婦が空いている時間だけ働くとか、真剣な職場として考えている人たちはいないと思うのです。そこのところがキーですかね。