またパソコンの調子が悪い。
何回か初期化、再インストールをしたが、不安定だ。
いったい何だろう? ウィルスによるアタック? 製品不良? システムの異状?
何にしろ、仕事がたてこんできたとたん、これだ。
僕のやる気は、いつも出ばなをくじかれる。
ところで、そら恐ろしいニュースを聞いた。
中学3年生までを対象にしたアンケート(どういう機関がどんな方法で行ったかは失念)で、15%あまりが、
「人間は死んでも生き返る」
と、答えたというのだ。
ぞっとするのは、その根拠として「映画やゲームでそうだったから」とか「リセットできる」と答える者がいたという事実だ。
子どもたちがどこまで真剣に答えているか疑問であるし、このことをすぐに「凶悪犯罪の低年齢化」や「自殺の多発」などと関連づけて考えるのはいささか短絡的かもしれない。
しかし、軽く受け止めるわけにもいかないと思う。
映画やゲーム、パソコンなど、ヴァーチャルなものが影響を及ぼすという点では、僕にも思い当たることがある。
例えば、テトリスというゲーム。これに熱中している時期があった。ご存知のように、数種類の凹凸を持ったブロックをうまく積み上げていくゲームである。
その頃、本を読んでいて段落を下げた行に出くわすと、その1文字開いたところに、頭の中で架空のブロックをはめ込んでいた。ある程度規則正しく並んでいるものに隙間が空いていると、勝手に脳が反応し、そこをブロックで埋めないと気が済まなくなっているのだ。チャップリンが『モダンタイムス』のなかで演じた機械工の症状に似ている。
それから、僕は絵を描くことが好きだったのだが、最近はパソコンの影響で手描きすることができなくなってしまった。パソコンソフトの便利さに慣らされたという部分もあるが、もっとも意識を浸食しているのがundoコマンドである。
パソコンのショートカットキーのひとつで、なにか実行したあとでも前の状態に戻すことのできる機能だ(これを読んでいる人はご存知だとは思うが)。Macで言えば、コマンドキー + Zの組み合わせ、俗に”コマンドゼット”と呼ばれているショートカットである。
絵を描くという作業は、(少なくとも僕にとって)ものすごく集中力を要するものだ。
とくに鉛筆画や水彩画の場合、二度描きはできない。失敗が許されない、一発勝負の世界だ。
ところが、簡単にやり直しのきくパソコンを使っていると、そういった一発勝負の物事にも、コマンドゼットが効くのではないかと、脳が思い始めてしまう。
その結果、真剣さが薄れ、集中できなくなってしまったのだ。
これは僕の性格的なものだろうか?
いや、今回のアンケートでも「リセットできるから」という答えが見られる。コマンドゼット、すなわちリセットである。子どもたち、いや僕たち大人も含めて人間の脳は、殺人や自殺をも”リセット”できる、という危険な構造に組み換えられてしまいつつあるのだ。しかもそれは、まるで薬が浸透していくかのように、徐々に音もなく進んでいる。
死んだ者は二度と生き返らないことは、もちろん僕たち大人は知っている。
でも果たして、本当に心底から理解していると言えるだろうか?
輪廻転生はいろいろな宗教でも言われてきたし、現代の隠蔽体質の社会の中で、直接的な”死”を目の当たりにすることはほとんどない。戦争や災害による”死”もマスコミによって届けられており、ヴァーチャルの匂いは拭いきれない。それでもあなたは、死を理解していると言えるか。このアンケートを笑うことができるだろうか?
何回か初期化、再インストールをしたが、不安定だ。
いったい何だろう? ウィルスによるアタック? 製品不良? システムの異状?
何にしろ、仕事がたてこんできたとたん、これだ。
僕のやる気は、いつも出ばなをくじかれる。
ところで、そら恐ろしいニュースを聞いた。
中学3年生までを対象にしたアンケート(どういう機関がどんな方法で行ったかは失念)で、15%あまりが、
「人間は死んでも生き返る」
と、答えたというのだ。
ぞっとするのは、その根拠として「映画やゲームでそうだったから」とか「リセットできる」と答える者がいたという事実だ。
子どもたちがどこまで真剣に答えているか疑問であるし、このことをすぐに「凶悪犯罪の低年齢化」や「自殺の多発」などと関連づけて考えるのはいささか短絡的かもしれない。
しかし、軽く受け止めるわけにもいかないと思う。
映画やゲーム、パソコンなど、ヴァーチャルなものが影響を及ぼすという点では、僕にも思い当たることがある。
例えば、テトリスというゲーム。これに熱中している時期があった。ご存知のように、数種類の凹凸を持ったブロックをうまく積み上げていくゲームである。
その頃、本を読んでいて段落を下げた行に出くわすと、その1文字開いたところに、頭の中で架空のブロックをはめ込んでいた。ある程度規則正しく並んでいるものに隙間が空いていると、勝手に脳が反応し、そこをブロックで埋めないと気が済まなくなっているのだ。チャップリンが『モダンタイムス』のなかで演じた機械工の症状に似ている。
それから、僕は絵を描くことが好きだったのだが、最近はパソコンの影響で手描きすることができなくなってしまった。パソコンソフトの便利さに慣らされたという部分もあるが、もっとも意識を浸食しているのがundoコマンドである。
パソコンのショートカットキーのひとつで、なにか実行したあとでも前の状態に戻すことのできる機能だ(これを読んでいる人はご存知だとは思うが)。Macで言えば、コマンドキー + Zの組み合わせ、俗に”コマンドゼット”と呼ばれているショートカットである。
絵を描くという作業は、(少なくとも僕にとって)ものすごく集中力を要するものだ。
とくに鉛筆画や水彩画の場合、二度描きはできない。失敗が許されない、一発勝負の世界だ。
ところが、簡単にやり直しのきくパソコンを使っていると、そういった一発勝負の物事にも、コマンドゼットが効くのではないかと、脳が思い始めてしまう。
その結果、真剣さが薄れ、集中できなくなってしまったのだ。
これは僕の性格的なものだろうか?
いや、今回のアンケートでも「リセットできるから」という答えが見られる。コマンドゼット、すなわちリセットである。子どもたち、いや僕たち大人も含めて人間の脳は、殺人や自殺をも”リセット”できる、という危険な構造に組み換えられてしまいつつあるのだ。しかもそれは、まるで薬が浸透していくかのように、徐々に音もなく進んでいる。
死んだ者は二度と生き返らないことは、もちろん僕たち大人は知っている。
でも果たして、本当に心底から理解していると言えるだろうか?
輪廻転生はいろいろな宗教でも言われてきたし、現代の隠蔽体質の社会の中で、直接的な”死”を目の当たりにすることはほとんどない。戦争や災害による”死”もマスコミによって届けられており、ヴァーチャルの匂いは拭いきれない。それでもあなたは、死を理解していると言えるか。このアンケートを笑うことができるだろうか?
架空のブロックはなぜか本(縦書きの本)を読むときのみ発生します。死のリアリティの欠如は今に始まったことではなく、欠如した世代が作り出すバーチャルワールドにさらに子供達が影響を受けている、という感がありますね・・
ちなみに私には「まぶたの裏に「まきがめ」のにんじんやキャベツが見える」現象もあります。
これは怖いことですよ。
人類の頭脳に決定的な影響をあたえているのかもしれません(半ば本気)。
おお、「まきがめ」!!
低いレベルではパーフェクトを出したことがあるんですが、その感触が忘れられず、のめりこんでしまった経験があります。
ゲームって、あきらかな中毒性を持っていますね…。
ファミコンで染み付いた「命があと何個」問題については俺も考えたことがあります。近々それについて書こうと思っていたところでした。また読ませてもらいます。