10月6日木曜日、私達は天龍寺というお寺の座禅会に行く途中、それはそれは美しい池の横を通り過ぎたその瞬間の出来事でした。
隣の席に座っていた篠さんがiphoneから手を離し私達に告げた言葉、それはスティーブ・ジョブス氏の悲しい知らせ。
すると寡黙だったはずの運転手さんが、突然ある事実を私達に告げたのです。
実はその日私達が友人からご紹介頂いた車のドライバーさんという方は、スティーブジョブス氏の京都での専属のドライバーだったのでした。
彼は運転を続けながら、きっと複雑な心境だったに違いありません。彼は少しずつスティーブとの京都での思い出や、家族のこと、彼にまつわる京都での出来事など特別なお話を沢山聞かせて下さいました。
天龍寺での座禅は、きっとみんながスティーブに黙祷を捧げるような祈りとなったことでしょう。特別な瞑想を味わった後、昼食を予定していたのですが、ドライバーさんは急遽行く予定だった場所とは違うある特別な場所に私達を連れて行ってくれました。
それはちょうど去年の夏、スティーブがお食事をされた歴史ある有名な精進料理のレストラン。
彼は、私達がお寺を回っている間に、スティーブと同じお部屋と同じメニューを予約して下さり、彼の命日となってしまったその日に、私達はその場所で、彼と同じ精進料理を食べることになったのです。
私がスティーブ・ジョブスというひとりの人物の観察が始まったのは数年前、当時おつきあいしていた完璧なアップル・オタク(崇拝者)であるボーイフレンドの影響で、彼はジョブスと同じような境遇でアメリカで生まれ育ち、幼い頃から彼に大きな影響と憧れを抱き続け、16歳の時点でスティーブの会社の株を買ったといういかにものアメリカ的なストーリーを知る事件から。一人のアメリカの田舎町で育った少年をここまで魅了した、アップルというものを創立した男とは何者か!私は少しづつスティーブ・ジョブスという人間のことを知るようになりました。
16歳の少年はその後、日本に渡り、世界でも活躍するデザイナーとなって、現在は電子書籍やコンピューターデザインの可能性を大学やコンファレンスで発表や講義したり、新しいフォントを開発したりと、アップルを片手に世界中で講演してまわる生活で、去年から遂にサンフランシスコのジョブスの自宅の数件先に引っ越してしまって、毎朝「ジョブスおはよう!」って、彼の家の前を自転車で通り過ぎる度に必ずお礼をしてるんだよって言ってました。
スティーブ・ジョブスが京都を愛しリピーターとなったきっかけは、日本(大)好きで有名な米オラクルのCEOラリー・エリソン氏が、彼をプライベート旅行へ誘ったのがきっかけでした。その後は奥様と、そして最近ではまず息子さんの誕生日に、そして昨年は娘さんの誕生日にと、家族をとても大事にされていてとてもすばらしい息子さんをお持ちだそうです。また熱心な仏教徒だったそうで、お寺巡りやお蕎麦屋さんなど堪能され、日本が本当に大好きだったと語ってらしたそうです。ドライバーさんのお話よりー
" あなたの時間は限られている。だから他人の人生を生きたりして無駄に過ごしてはいけない。ドグマ(教義、常識、既存の理論)にとらわれるな。それは他人の考えた結果で生きて いることなのだから。
他人の意見が雑音のようにあなたの内面の声をかき消したりすることのないようにしなさい。そして最も重要なのは、自分の心と直感を信 じる勇気を持ちなさい。
それはどういうわけかあなたが本当になりたいものをすでによく知っているのだから。それ以外のことは、全部二の次の意味しかない"
ーSteve Jobsー
スティーブが私に教えてくれたこと、
自分の心と直感を信じる勇気、心が感じることを見て見ぬ振りなどしたくない。
私の人生に次々と降り注ぐこの奇跡そこがその証拠。
コンピューターのことは正直さっぱりわかりませんが、彼が何を作りたかったのかは、この言葉を聞けばわかる。
コンピューターを使ったコミニュケーションや想像が、いろんなものを繋いで奇跡を運んでくれた。
スティーブなのか神様なのか、今回またそれを京都で見せてくれた。
今度は私達が、スティーブのいない世界でそれを表現して、そして繋いでいかなければならない。
私は、目を閉じた心の世界を通じて、自分自身と、そして人と人を繋ぐ方法をこれからも必死に解いていうこと願ってます。
内なる声、神の声を信じて。
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