ビデオドローム

監督 デヴィッド・クローネンバーグ
キャスト ジェームズ・ウッズ、ジャック・クレリー、デボラ・ハリー
1982年　アメリカ
ジャンル：ホラー

【あらすじ】
ポルノと暴力を売りにしているカナダのテレビ局社長の元に、ひょんなことから禁断のビデオテープが届けられる。それは、見続けると幻覚症状が起き、やがてはその人間の身体までをも変貌させてしまうという恐ろしいテープだった…。

【感想】
奇抜なシナリオの場合、その世界観に入り込んでいけるか、逆についていけないと感じるかは紙一重なのだとは思います。

結論になってしまうのですが、個人的にこの映画は受け付けない方に傾いてしまった。冒頭の拷問ビデオの映像に興奮している2人を「アホか」と冷めた目で見てしまった。テレビに向かってSMやってるシーンなんて大笑いでした。変態過ぎる。ごめんなさい。

メディアが人に与える悪影響については、関連した凶悪な事件が起こるたびに取りざたされますが、それをクローネンバーグに描かせると「ちょっと違うんじゃないの」と思わざる得ない形になってしまうのは楽しいです。なぜなら、よく考えてみるとクローネンバーグの映画自体が青少年に悪影響を与えそうなものばかりですから。

どこまでが現実で、どこまでが妄想なのか、その境界線をぼかして描く手法は今ではさほど目新しいものではありませんが、当時としては斬新だったと思います。

それからDVDの時代にビデオなので今となっては古臭く感じられてしまいますが、置き換えてしまえば抵抗はないでしょう。逆にビデオであることが怪しい雰囲気を出していると思う。

カルト系の映画が好きな人はぜひ。気に入った人による評価は非常に高いです。理解できない人には全く理解できないので自己責任で。

お薦め度：★★★★★☆☆☆☆☆

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