ロンリーハート

監督　トッド・ロビンソン
キャスト ジョン・トラヴォルタ、ジェームズ・ガンドルフィーニ、ジャレッド・レト、サルマ・ハエック、スコット・カーン、ローラ・ダーン、アリス・クリーグ
２００６年　アメリカ、ドイツ
ジャンル：ドラマ、サスペンス

【あらすじ】
レイモンドは新聞の恋人募集欄“ロンリーハート・クラブ”に広告を出し、孤独な未亡人や未婚の中年女性を狙い、財産を騙し取る結婚詐欺師。新たな獲物マーサが彼の窮地を救ったことがきっかけで二人は強い絆で結ばれ、マーサが犯罪に加担するようになる。二人は、女性の財産だけでなく、命までも奪うという残虐な犯罪を繰り返すことによって、互いの愛を確認するようになる。異常な犯罪を繰り返す二人を、ロビンソン刑事が追いつめていくが…。

【感想】
昔同じような映画を見た記憶があるのですが、その時とはイメージが違いました。実際に起きた事件がベースになっているので怖さは伝わってくるのですが、作り方が変則的であるためやや戸惑ってしまう部分がありました。

この映画の場合、犯人は最初からわかっています。犯人である２人をジョン・トラヴォルタ演じるロビンソン刑事が追いかけるという話なのですが、逮捕されるシーンまでもが非常にあっさりしており、逮捕された後も続きがあります。ドラマ性は重要視していないようです。

（以降ネタバレあり）

金目当てに独身の女性に近づき、殺しを繰り返した二人は死刑されて終わりになるのですが、事実を客観的に映像化しただけに留めていたと思います。二人が死刑されたことに対して、このような凶悪犯罪を行った以上は当然だったのか、あるいは逆に死刑制度そのものについて反対の立場であったのかはその判断を鑑賞側に委ねるものになっていたと思います。それだけにロビンソン刑事はどう思っていたのかがもう前に少し出ていたらと思いました。

それからこの映画で最大の見せ場であると思われる凶悪犯２人についてですが、レイモンドについては臆病者だが、常にかつらを被っていることからある程度性格が推測できます。繊細さと自己中心的な面を併せ持つタイプでしょう。そのために些細なことで我を忘れて暴走してしまい次々と残忍な行為に手を染めてしまうのはよく描かれていました。それに比べマーサの方は無理にいかれたキャラを作っているような感じを受けてしまいました。確かに非常に難しい役なのは間違いないと思います。

凶悪犯罪系の映画が好きなら、見る価値はあると思います。

お薦め度：★★★★★☆☆☆☆☆

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