映画レビュー250作品突破記念&新年特別企画として、今回は趣向を変えて、好きな漫画でも紹介したいと思います。ちなみに私はこちらの方も映画以上に知識があったりします。とにかく常に知識を吸収していないと気がすまない性格なので。映画のネタが尽きるときがあれば、そのうちやりたいと思います。
●少年誌系
・火の鳥 手塚 治虫 ★★★★★★★★★★
言わずと知れた、金字塔的作品。これは人生一度は読んでおきましょう。最近の漫画に比べネームが多く、さくさく読めない、絵に癖があるなどありますが、あらゆるメディアの中でも芸術作品だと思います。世間的には鳳凰編の評価が高いですが、個人的には未来編が好きです。最高のSF作品だと思います。
・エリア88 新谷 かおる ★★★★★★★★★☆
こちらも言わずと知れた名作。新谷かおるは私の好きな漫画家の一人。「砂の薔薇」も好きです。エリア88で主要キャラの大半を殺してしまったので、別の意味でどうなるのかハラハラしました。
・湘南爆走族 吉田 聡 ★★★★★★★★☆☆
暴走族系はあまり好きではないのですが、この作品は不良漫画ではないです。最高に面白いというわけではありませんが、たまにあるシリアスな話と江口が卒業する少し前の話がとても好きです。卒業後どうなったのかを描いてないのは少しずるいですね。吉田聡も好きな作家の一人です。
・スラムダンク 井上 雄彦 ★★★★★★★★★☆
説明不要の名作。この時期、私はジャンプをほとんど読まなくなっていましたが、この作品だけのために、買っていた記憶があります。とにかくこの作品の登場人物は皆、輝いています。宮城や三井などのチームの脇役や仙道、藤間等のライバルチームのキャラも最高でした。
・うしおととら 藤田 和日郎 ★★★★★★★★☆☆
こういう長期連載作品は無理やり引き伸ばされて、最後にはストーリーが完全に破綻しているという作品が多いのですが、この作品は「とら」や「獣の槍」等の物語の核心にせまる秘密が徐々に謎が明らかになって、最高潮でラストを迎える辺りが全く無駄がありません。白面との死闘は必見です。
・シティハンター 北条 司 ★★★★★★★★★☆
ジャンプの黄金期を支えた一つですが、多くの作品が作者の意に反した連載長期化で魅力を失っていった中でこの作品だけは唯一の例外だったことを評価したいです。「キャッツ・アイ」とは違った魅力のある作品。後半の遼の過去に関する話が少し無理があったが、知りたかったことをしっかりと描いてくれたことについては評価したいです。この人は絵がとても綺麗です。とくに大人の女性キャラの絵柄は少年誌には刺激が強かった。
ちなみに「エンジェル・ハート」の第一話は、さすがの私も「ふざけるな!」と思いましたね。
・銀河鉄道999 松本 零士 ★★★★★★★★★★
作品の雰囲気や世界観はアニメ版の方がいいのですが、あちらはいかんせん最後になったら全てがわかるとかいいながら、何も明かさずにぼかした終わり方をしたので詳細はぜひこちらを。
主張が一貫しているので安定感がある。機械の体を貰いにいく旅路の中で主人公哲郎が多くの人との出会いや別れを通じて成長していく姿。これに幻想的な世界を重ね合わせた世界観は今の漫画家では絶対に作れないものがある。
●青年誌系
・沈黙の艦隊 かわぐち かいじ ★★★★★★★★☆☆
お恥ずかしい話、出張の帰りの空き時間にネットカフェでこの作品を読んでいたら熱中しすぎて飛行機を乗り過ごした間抜けな話があります。異常なまでにリアルな描写は事前の緻密な調査によるものでしょう。素晴らしいです。
・めぞん一刻 高橋 留美子 ★★★★★★★★★★
80年代のジャンプといい、この時代の作品はどれもレベルが高いです。この作品も誰が読んでも古さを感じさせません。あまりの王道なのでとりあげるのに躊躇してしまいます。未読の方は是非一度は。
主人公五代と管理人が結ばれるまでの回り道をしたなんともじれったい展開が魅力なのだと思う。
アニメ版で使われていた「シネマ」と「陽だまり」も作風にぴったりだった。名曲。
●ギャグ漫画
・パタリロ 魔夜 峰央 ★★★★★★★★☆☆
パタリロだけはどういうわけか未だに笑えます。しかもまだ続いているのがすごい。ホモネタ満載なのでNHKで再放送していたのはどうかと思いましたが・・・。私は「誰が殺したクックロビン」の意味がよくわかっていません。ギャグ漫画は基本的に「幕張」とか「激烈バカ」とか下品系は嫌いですね。(何が奈良づくしだよ)
●少女漫画
・ぼくの地球を守って 日渡 早紀 ★★★★★★★★★☆
いまだにファンファイトが多数存在する名作。となりの女子に借りて読んでいた。私自身少女漫画でこんなに面白い作品があるのかと感心した記憶があります。間を空けてしまうと「前世」と「現代」の誰が誰だったかわからなくなるのが少しつらい。一気に読みましょう。
・BASARA 田村由美 ★★★★★★★★☆☆
第一話の悲惨さと少女漫画らしからぬ構図の迫力がこれまたいい。最後まで読破できます。ラストも見事。朱里の腕の話の時は驚きました。
こうしてみると、なんのひねりもない名作ばかりになってしまいました。他にもあるのですが、スペースの関係もあり時間があれば次回にまわしたいと思います。