監督 ブライアン・デ・パルマ
キャスト トム・ハンクス、ブルース・ウィリス、メラニー・グリフィス、キム・キャトラル、ソウル・ルビネック、モーガン・フリーマン、ケヴィン・ダン、クリフトン・ジェームス、ドナルド・モファット、アラン・キング、キルスティン・ダンスト、リタ・ウィルソン
1990年 アメリカ
ジャンル:ドラマ
【あらすじ】
若くして債券のトップ・トレーダーとなったウォール街のエリート、シャーマン・マッコイ。彼は妻の目を盗んでは、魅惑的な人妻と浮気をしていた。ある夜、浮気をした帰りに道に迷い、ブロンクス地区に入り込んでしまった彼は、そこで誤って黒人男性をひき逃げしてしまう。この事件をかぎつけたのが、落ち目の新聞記者ピーター・ファロー。ウォール街の白人エリートがひき逃げしたという話はたちまち広がり…。
【感想】
今でも人気の高いトム・ハンクス初期の出演作にもかかわらず、ほとんど名前が出ることがなく、むしろ仲間外れにされているが本作。
ブライアン・デ・パルマはシニカルな人間ドラマはあまり得意ではない印象があります。
随分と久しぶりに鑑賞して当時とは違う新しい発見や印象があるのか期待しましたが、やっぱり第一印象としては投資銀行のエリート役にトム・ハンクスが致命的に合ってないですね。容姿的にエリートで不倫をしてる遊び人には見えません。これは本人ではなくてキャスティングした人が悪い。
それから最後のモーガン・フリーマンの熱弁が全く余計でした。これまでの話の内容にはほとんど関係ない役が最後にこのような主張をしてしまうのは非常に不自然でそれまでの内容がすっかり薄れてしまいます。
ストーリー自体はエリートの白人の男と不倫相手の女が偶然迷い込んだ場所で黒人に襲われそうになったため車ではねてしまう話で後日、事件が発覚し、マスコミも巻き込んで大騒ぎになる展開。普段だったらもみ消されるような小さな事件が、政治などの様々な要因か絡むことで社会問題になってしまう様子には考えさせられるものがありました。主人公は大きな力によって踊らされていたのがよくわかります。個人的にはこの流れで最後までいって欲しかったのですが、黒人をはねたのが主人公か女かに焦点が移ってしまうので全体としてぼやけてしまったように感じました。
制作側が色々やりたくてあれこれ手を出してしまった結果、方向性の定まらない作品になってしまったように感じます。
お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆
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