Officer's '70s Theater

'70年代の恐竜的ハイパワー車ファンが昔を懐かしむブログ

マックQ

2009-03-13 14:08:10 | 映画(車)
アメリカン・カー・チェイス(刑事もの)No.2
マックQ(McQ)
1974年作品。DVD化済み。
主演:ジョン・ウエイン
車:1970ポンティアック・ファィアバード・トランザム(黒)

 トランザムと言えばバート・レイノルズ主演の「トランザム7000」シリーズでの角型4灯式の黒地に黄金色(F-1ではJPSカラーと言う。)の1978ファィアバードが有名だが、私はこの丸型2灯式のファィアバードがデザイン的には最も好きだ。劇中では正義の味方の「グリーン・ホーネット・カー」と呼ばれる。
 悪役(武装強盗団)は偽装デリバリー・バンながら随分と先行しているので、McQは必死で追跡せざるをえない状況に陥る。
舞台はシアトル。サン・フランシスコに強い対抗心を持った街だ。

この動画は、映画の追跡シーンに勝手に字幕でシアトル観光地情報を合成したもの。「ここは灯台の丘公園」といった具合。
途中で砂塗れになった車が、なぜかハイウエイ上では綺麗になっているという字幕も入る。(笑
最後に「次の映画のロケ地は、ぜひシアトルを使ってね。」という字幕が入るのがお洒落だ。
YouTube - John Wayne McQ Driving Tour of Seattle
http://www.youtube.com/watch?v=PvluHfTVrdU

ジョン・ウエイン主演と聞くと「単調な勧善懲悪ヒーロー映画」かと思いがちだが、シナリオは「ダーティーハリー2」並みに良く練られており、ひねくれた展開のため真犯人は終盤まで判らない。

 題名McQは「主役の刑事の苗字」だが、マックイーンという苗字の略称と思われる。ところが上司が彼を叱責するときの「マッキュー!」という発音はどう聴いても先頭が「マ」では無く「ファ」と聞こえるイントネーションだ。日本語翻訳の際に題名を考えた担当者は、さぞ悩んだ事だろう。題名からして、この映画には「マックイーンのブリットには負けんぞ!」という強烈な意志が込められている。

 1968「ブリット」1971「ダーティーハリー」が世に出たとき、米国の各マスコミは「もはや馬とコルト・ピースメーカーの時代は去った!現代のヒーローはスポーツカーを駆り、ダブルアクションリボルバーをぶっ放すのだ!」と囃し立て、若くスリムなマックイーンやクリント・イーストウッドがスターとして持てはやされた。それを見て「そんなもの、俺でも出来るわい!」と御大ジョン・ウエインが出演したフシがある。監督も音楽も、西部劇時代に馴染みの顔ぶれだ。

 車の面から見ると、ブリットでは主役メカのフォード・マスタングの人気がアップし、悪役のダッジ・チャージャーに悪いイメージを与えた。それを見たGMが対抗車ポンテイアック・トランザムの宣伝映画としてこの作品を支援したという側面がある。
 この時期のアメリカ車は燃費がリッターあたり3km程度の「燃料ガブ飲みハイパワー車」であり、そのV8エンジンの音はドラムの連打のようなビート音だ。出てくるパトカーもゴッツい板金バンパーが付いていて、ステンレスパイプのルーフキャリアに重そうなクロームメッキの回転灯を載せたレトロな雰囲気が堪らない。


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