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好きなことだらけさ…

『ホワイト・クロウ 伝説のダンサー』

2019年05月17日 | 映画 洋画

1961年。23歳のルドルフ・ヌレエフ(オレグ・イヴェンコ)は
キーロフ・バレエ団の一員として、パリ公演のために生まれて初めて祖国ソ連を出る。
ダンスへの情熱は誰よりも強いルドルフは、パリの生活に魅せられ、
この魅惑的な街で得られる文化や芸術、音楽のすべてを貪欲に吸収しようとしていた。
だが、彼の行動はKGBに監視され、政府の圧力は強まるばかりであった。
そんななか、ルドルフはフランス人女性
クララ・サン(アデル・エグザルホプロス)と親密になるが、
その一連の行動により、政府からの疑惑の目はますます強まっていくのだった。
6月16日、パリ、ル・ブルジェ空港。
次の公演地へ向かおうとするルドルフだったが、突然帰国を命じられる。
それは、収容所に連行され、ダンスを続けることすらままならない未来を暗示していた。
団員たちが旅立ち、KGBと共に空港に残されたルドルフは、
不安と恐怖に襲われるなか、ある決断をくだす……。
(MovieWalkerより)


冷戦時代の亡命バレエダンサー映画といえば「ホワイトナイツ/白夜」。
ミハイル・バリシニコフ本人の話かと思えるような亡命劇が描かれ、
バリシニコフとハインズのダンスが見事な作品。
ライオネル・リッチーの「say you say me」はヒットしましたよね~。

今回は伝説になる前のルドルフ・ヌレエフ。
彼が亡命しなければ伝説も生まれなかっただろうなぁ。
つまんない伝記映画ではなく、
自由を求め、自己を見つめ、おのれを確立しようとする若者の映画でした。
特にバレエの事を知らなくても楽しめるんじゃないだろか?
亡命シーンの緊迫感はドキドキもんです。
社会主義国ってああやって人心を絡めとっていくのだなぁ。
あの頃のロシアってソビエト社会主義共和国連邦であり、
スターリン政権からフルシチョフ政権になり、その後ブレジネフ政権へ。
キューバ危機で緊張感ヤバいw

映画はヌレエフが亡命したという事実を前にして
彼の教師であったプーシキンが
KGBに尋問されてるシーンからはじまります。
そこから23年、時がさかのぼり…
時系列順にストーリーを見せていくわけではなく、
キーロフ・バレエ団のパリ・ツアーの日々を中心に、
ヌレエフの幼少時代、レニングラード時代が挟み込まれ、
空港での亡命シーンに至ります。

亡命シーンはクライマックスですが、映画が見せてくれるのは
一人の若者がダンサーとして一流になるために
あらゆるものから芸術を吸収し、舞台に情熱をかける姿でした。

主役ヌレエフを演じたのは
タタール国立オペラ劇場バレエ団ダンサー、オグレ・イヴェンコ。
この映画で俳優デビューだそうです。
ツアーで同室の友人ユーリ・ソロヴィヨフを演じたのが
セルゲイ・ポルーニン。
監督はプーシキン役もやったレイフ・ファインズです。





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2 コメント

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おはようございます(^^) (jun-sweets)
2019-05-18 09:54:54
自分がバレエを続けるには亡命しかない、という環境がなんだか悲しいですね(*_*;
Unknown (kurukuru-factory)
2019-05-24 21:04:28
@jun-sweets 社会主義国のお話ですからね〜
でも彼が亡命してくれたおかげで、その後のバレエ界は確実に変わっていったわけで。
ありがたい事です。

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