2017年8月24日(木) 開演18:30 東京文化会館大ホール
センスの光る素晴らしい公演でした。
ガラ公演というと、演目を並べて超絶技巧を披露するっていうのが
だいたいなんですが、
ルグリ・ガラは構成がしっかりしていて
クラシックとコンテンポラリーのバランスも良く、
全体の統一感があり、公演自体が一つの作品になってました。
最小の舞台美術で映画の一場面を観ているような演目、
アート作品のような雰囲気の演目。
照明も音の選曲もドキドキするような見せ方になっていました。
各演目の前にタイトル、音楽、振付、ダンサーの名前がスクリーンに映し出されるのも
次なんだっけ?と思わずに済むし、
スクリーンが上がった瞬間、前演目とはまるで違う空間が現れる演出が素晴らしい。
ウィーン国立バレエ団のメンバーは馴染のない方々でしたが、
みなさんなかなか個性的で素敵でした。
日本初演の『I have been kissed by you…』は
フラメンコのエレナ・マルティンのドレスの中から
ド・バナがにょりにょり登場するビックリな作品でしたが、
緊張感のある空気が漂い、アート感バリバリでした。
続くジェロー・ウィリックの『…Inside the Labyrinth of solitude』は熱演。
休憩後の『Factum』とストーリーが続いているような演出でした。
ボリショイのオルガ・スミルノワとセミョーン・チュージンはさすがの二人。
余裕綽々で文句のつけようがない。
英国ロイヤルのマリアネラ・ヌニェスとワディム・ムンタギロフは
馴染のあるロイヤルバレエをキッチリ披露してくれました。
何と言っても円熟のルグリ!!
いくつになっても、あのダンスール・ノーブルは健在。
動きのひとつひとつが美しい。
ゲランとのパフォーマンスはセリフが聞こえてきそう。
最後は生ピアノで踊る芸術性の高いルグリでした。
Aプロも観たかったかも~と思わせる舞台でした。
振付:M.プティパより
ナターシャ・マイヤー、ヤコブ・フェイフェルリック
振付:H.マルティン、P.d.バナ
エレナ・マルティン、パトリック・ド・バナ
『…Inside the Labyrinth of solitude』
音楽:T.ヴィターリ
振付:P.d.バナ
ジェロー・ウィリック
振付:M.ルグリ
ニーナ・ポラコワ、デニス・チェリェヴィチコ
振付:A.ルカーチ
ニーナ・トノリ、ジェームズ・ステファン
振付:ニキーシャ・フォゴ
ニキーシャ・フォゴ
『ジゼル』
振付:J.ペロー/J.コラリ
マリアネラ・ヌニェス、ワディム・ムンタギロフ
『ファラオの娘』
振付:P.ラコット
オルガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン
『ランデヴー』
振付:R.プティ
イザベル・ゲラン、マニェル・ルグリ
『タランテラ』
振付:G.バランシン
ニキーシャ・フォゴ、ジェロー・ウィリック
『Morzart à 2』より
振付:T.マランダン
ナターシャ・マイヤー、ヤコブ・フェイフェルリック
『フェアウェル・ワルツ』
振付:P.d.バナ
イザベル・ゲラン、マニュエル・ルグリ
『白鳥の湖』より黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥ
振付:R.ヌレエフ(1964年ウィーン版)
ニーナ・ポラコワ、デニス・チェリェヴィチコ
『Factum』
振付:H.マルティン、P.d.バナ
エレナ・マルティン、パトリック・ド・バナ
『ジュエルズ』より“ダイヤモンド”
振付:G.バランシン
オルガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン
『ドン・キホーテ』
振付:M.プティパ
マリアネラ・ヌニェス、ワディム・ムンタギロフ
感動の嵐なんでしょうね(*^^*)
大満足です♪