前の記事のコメント欄で教えていただきました(ありがとうございます)が、カストロ議長が実際にWBC決勝戦について語った本物のメッセージが報道された。
【WBC】カストロ氏「イチローは世界最高の打者」 原采配も絶賛 - MSN産経ニュース
カストロ前議長、キューバチームよりも「侍」絶賛(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース
カストロ前議長もイチローを激賞「間違いなく世界最高」 : WBC : スポーツ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
カストロ氏、イチロー絶賛「世界最高の打者」 - 野球 - SANSPO.COM
カストロ前議長も日韓決戦を評価「最も緊迫した試合」(野球) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース
どの記事も共同通信がソースなので内容はほとんど同じ。共同が捏造あるいは誤訳した可能性もゼロではないだろうが、いまのところ考える必要はなさそうだ。
本物のカストロ発言が出たことで、2ちゃんねる発のあやしげな「世界一の日本に負けたことを誇りに思う。」コピペの存在価値はほとんどなくなった。本物のカストロ発言と「世界一の日本」コピペは野球というスポーツの見方そのものから違っており、同一人物が書いたとは思えない。「コピペは捏造だった」と断言してもいいだろう。
本物のカストロ発言
「(日韓)両チームの質を証明するかのように、想像できる限り最も緊迫した試合の一つとなった」
「韓国は、日本に2回勝利した投手を使う誘惑に抵抗できなかった」
「日本の監督は投手の選択を間違えなかった」
(イチローは)「世界最高の打者」
・ マニアックな知識
・ 野球への熱烈な愛
・ 個別のプレー・選手の活躍・監督の采配に注目して賞賛(批判)
・ 興味の的はあくまでも「選手・監督と試合内容」
・ 日本チームと韓国チームを公平に分析
「世界一の日本に負けたことを誇りに思う。」コピペ
「我がキューバを2度も破った日本国のWBC連覇を心から祝福する。
我がキューバは予選で敗退したが、世界一のチームに負けての敗退だ。
世界一の日本に負けたことを誇りに思う。
永遠の友、日本国民の皆様心からおめでとう。」
・ 野球の知識がなくても書けるような社交辞令(おべっか)
・ 野球というスポーツ自体へのこだわりが感じられない
・ 試合内容・選手・監督への言及なし
・ 称えられているのは「日本国」「日本国民」(プレーヤーと試合内容は二の次)
・ 韓国チームの存在を無視
もちろん人間というのは気分や状況しだいで矛盾したことを言うものだけれど、フィデルの野球好きは病膏肓というかまさに血肉となっているので、あれほど熱かったWBC決勝戦の感想が「世界一の日本に負けたことを誇りに思う。」コピペのように「薄い」内容で済むはずがない。なにしろ(元気だったころの)カストロの演説の激しさと長さは伝説的である。
本物のカストロ発言は相撲中継にゲスト出演したデーモン小暮閣下なみの濃さなのに対して、捏造コピペは相撲ファンじゃないタレントが「朝青龍って強いですねー、日本人力士にもがんばって欲しいですねー」程度のことを言って興味を装うのと変わらない。まさに月とスッポンだ。
"世界一の日本に負けたことを誇りに思う"で検索すると約678件ヒットする。ざっと眺めてみても「これおかしいんじゃないか、あのカストロがこんな『薄い』社交辞令を言うかな?」と疑問に感じる人はあまりいないようである。
カストロの野球マニアぶりを知らない人が「祝福メッセージ」を無邪気に信じてしまうのは無理もないが、知っていて疑わないというのはちょっとどうなんだ、と思ってしまう。なんというか、マニアの生理をわかってないというか甘く見ているというか。
私自身は特に何かのマニアじゃないけれど、マニアに専門分野の話を振ることの恐ろしさは知っている。ちょっとした説明を聞きたいだけなのに、素人にはチンプンカンプンな専門知識とこだわりが噴出してとまらなくなる。炭酸飲料を振り回してから栓を開けるようなもので、おもしろいけれどうかつにやるのは危険だ。くわばらくわばら。
【WBC】カストロ氏「イチローは世界最高の打者」 原采配も絶賛 - MSN産経ニュース
キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長は24日、政府系のウェブサイトに掲載したコラムで、日本が韓国を破って優勝した野球の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝について「(日韓)両チームの質を証明するかのように、想像できる限り最も緊迫した試合の一つとなった」と振り返った。
前議長は「韓国は、日本に2回勝利した投手を使う誘惑に抵抗できなかった」と指摘。しかし同投手は「日本の専門家や打者に研究されてしまっていた」と、韓国の敗因を分析した。これに対し「日本の監督は投手の選択を間違えなかった」と評価した。
また決勝打を放ったイチローを「世界最高の打者」とたたえた。
一方、前日の米国戦についても、松坂大輔投手の後に登板した選手を「わずかの危険でも感じると何のためらいもなく交代させた」として原辰徳監督を評価した。(共同)
カストロ前議長、キューバチームよりも「侍」絶賛(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース
カストロ前議長もイチローを激賞「間違いなく世界最高」 : WBC : スポーツ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
カストロ氏、イチロー絶賛「世界最高の打者」 - 野球 - SANSPO.COM
カストロ前議長も日韓決戦を評価「最も緊迫した試合」(野球) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース
どの記事も共同通信がソースなので内容はほとんど同じ。共同が捏造あるいは誤訳した可能性もゼロではないだろうが、いまのところ考える必要はなさそうだ。
本物のカストロ発言が出たことで、2ちゃんねる発のあやしげな「世界一の日本に負けたことを誇りに思う。」コピペの存在価値はほとんどなくなった。本物のカストロ発言と「世界一の日本」コピペは野球というスポーツの見方そのものから違っており、同一人物が書いたとは思えない。「コピペは捏造だった」と断言してもいいだろう。
本物のカストロ発言
「(日韓)両チームの質を証明するかのように、想像できる限り最も緊迫した試合の一つとなった」
「韓国は、日本に2回勝利した投手を使う誘惑に抵抗できなかった」
「日本の監督は投手の選択を間違えなかった」
(イチローは)「世界最高の打者」
・ マニアックな知識
・ 野球への熱烈な愛
・ 個別のプレー・選手の活躍・監督の采配に注目して賞賛(批判)
・ 興味の的はあくまでも「選手・監督と試合内容」
・ 日本チームと韓国チームを公平に分析
「世界一の日本に負けたことを誇りに思う。」コピペ
「我がキューバを2度も破った日本国のWBC連覇を心から祝福する。
我がキューバは予選で敗退したが、世界一のチームに負けての敗退だ。
世界一の日本に負けたことを誇りに思う。
永遠の友、日本国民の皆様心からおめでとう。」
・ 野球の知識がなくても書けるような社交辞令(おべっか)
・ 野球というスポーツ自体へのこだわりが感じられない
・ 試合内容・選手・監督への言及なし
・ 称えられているのは「日本国」「日本国民」(プレーヤーと試合内容は二の次)
・ 韓国チームの存在を無視
もちろん人間というのは気分や状況しだいで矛盾したことを言うものだけれど、フィデルの野球好きは病膏肓というかまさに血肉となっているので、あれほど熱かったWBC決勝戦の感想が「世界一の日本に負けたことを誇りに思う。」コピペのように「薄い」内容で済むはずがない。なにしろ(元気だったころの)カストロの演説の激しさと長さは伝説的である。
本物のカストロ発言は相撲中継にゲスト出演したデーモン小暮閣下なみの濃さなのに対して、捏造コピペは相撲ファンじゃないタレントが「朝青龍って強いですねー、日本人力士にもがんばって欲しいですねー」程度のことを言って興味を装うのと変わらない。まさに月とスッポンだ。
"世界一の日本に負けたことを誇りに思う"で検索すると約678件ヒットする。ざっと眺めてみても「これおかしいんじゃないか、あのカストロがこんな『薄い』社交辞令を言うかな?」と疑問に感じる人はあまりいないようである。
カストロの野球マニアぶりを知らない人が「祝福メッセージ」を無邪気に信じてしまうのは無理もないが、知っていて疑わないというのはちょっとどうなんだ、と思ってしまう。なんというか、マニアの生理をわかってないというか甘く見ているというか。
私自身は特に何かのマニアじゃないけれど、マニアに専門分野の話を振ることの恐ろしさは知っている。ちょっとした説明を聞きたいだけなのに、素人にはチンプンカンプンな専門知識とこだわりが噴出してとまらなくなる。炭酸飲料を振り回してから栓を開けるようなもので、おもしろいけれどうかつにやるのは危険だ。くわばらくわばら。
「自分は政治について書くことから大きく外れることはなく、スポーツに注目しているのはそういう理由からだ」
「西側メディアの諸君は社会主義の難点に結びつけて取り上げるネタが(今回は)ないだろう」
ってあるんですよね。論文のタイトル自体からしても「素晴らしい日韓の試合を褒め称える」という内容のものではないのは明らか。
コピペのほうは、試合結果だけを見て出したコメントのよう。
自国キューバ敗退後も中継を観戦していたのかと思うと、カストロ氏の野球好きは、玄倉川さまのおっしゃるとおり病膏肓ですね。