くまぷーの海外ドラマblog

海外ドラマを脇役チェックなどしつつ
あれこれ見ています。

コールドケース2 第9話 「ハンター」

2006年08月28日 | コールドケース
鳥獣保護区で首なしの女性の遺体が発見された。医療タグから85年に失踪したジャネット・ランバートと判明。彼女は夫の家庭内暴力を告発して家を出たが、その夜職場の商店に娘のスーザンを残して姿を消していたのだった。
スーザンは当時、店に来たブーツの男を目撃していたが、ジャネットが夫のリロイの暴力にキレた時ラジオで流れていた曲を、そのブーツの男が口ずさんでいたのを覚えていた。
当然の流れとしてリロイに妻殺しの疑いがかかったが、ジャネットの首を捜していた警察犬が、他にも首なしの8人の遺体を付近から発見したことで事件は連続殺人事件へと切り替わる。
他の被害者はみんな11月に犯行が起こっており、以前に暴力事件の被害にあうという共通点があった。狩りを思わせる手口、そして警察の資料に載っているが、他に誰も知らないことを犯人は知っていた。
そこから一人の人物が浮上する・・・

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今回初めて、ラストに「被害者たち」が登場しなかった。
まだ首が見つからないし、事件解決しないうちは「成仏」(じゃないか。昇天かな?)できないのだろう。これ以上の後味の悪さはないというくらい苦いものの残ったエピだった。

比較的早い時間に、「あぁ、あの資料室の人が犯人だよな」というのはわかった。
あまりに簡単にわかったので、この先どうオチをつけるんだろうと思ったら、
「ボクの家からは何も出ないよ」
で、この夏一番の寒さを味わった。
そして後半・・・ジョージに比べたら、CSIのポール・ミランダーなんて狙いすぎなくらいだ。WATのスポルディングの「わたしが好きなくせに」と、どっちがぞっとしたやら。

何が気持ち悪いって・・・・
あの、モンク部屋!!
過度の潔癖症で神経過敏を誇る名探偵モンクが見たら、「すばらしい!」とか絶賛しそうな、超潔癖な部屋。
なぜ3つ。ひとつ消耗した時に、残りがひとつだと左右対称にならなくなるから?(モンクを見てるとそういう理屈が多々あるので)
つーか、ああいう部屋に住んでるような人が、ごちゃごちゃした資料室でよく耐えられるなと。
資料読み込む以前に、箱に無造作に書かれたぐちゃ字を全部ラベル化するとか、そっちにエネルギー使いそうな感じなのに。

ジョージが最初に出てきた場面、リリーたちは彼を置物かなにかのように気にせず、事件のことをベラベラ語っている。いつもそうだったのだろう。そして他の刑事たちも。彼の存在をまったく気にせず署内の人間の噂話をしたり、事件についての秘密を話し合ったりしていたから、すべての噂に精通している存在となってしまったのだ。
あの時ジョージはリリーたちが被害者の名前を言うのを聞いて「ん?」って感じで振り返っている。細かいなぁ。そして何事もなかったように作業を続けている。あの場面での彼は、おそらく人生最高の歓喜を味わっていたのではないだろうか。
彼は最初から情報が目的で警察に入り込んだのか、それとも資料室にいるうちに趣味が満たされるようになったのか・・・。
完璧なつもりの犯人というのは、どこかで隙を見せるものだ。自分が隙を作らなくても、他のところに隙はできる。きっと彼が崩される時が来る。それがどういうきっかけで崩れるのか、怖いけれども見てみたい。

リリーはやはり妹を捨て置けなくて、家に入れてあげてしまった。非情になりきれない、姉の思い・・・その優しさを、多分またクリスティナは軽く踏みにじっていきそうな気がする。
ちなみに、今週末「CSI:5」ではブラス警部の娘エリーが再登場するが、クリスティナがフィラデルフィアに戻ってきてしまったので、エリーは別人に生まれ変わる。そのままだったら、リリーのパパがブラス警部?になって面白かったのに。

スティルマン組全員のトラウマを掘り起こし、視聴者の心に重い石と「いやな感じ」を残したジョージだが、モンスターは逮捕されないで野に放たれてしまったというラストになった。これでいいのか?と誰しもが思うだろう。それについては・・・

・・・今シーズンの最終話のタイトルは「The Woods」、つまり「森」
森には・・・色々あるわけだ・・・。


【 脇俳優チェック 】

◆資料室のジョージ .... John Billingsley
オフィシャルサイトあり。
「霊能者アザーズ」では、ヒロインの女子大生マリアンを霊能者集団「アザーズ」に誘う大学教授マイルズ・バラード役でレギュラー。
「スタートレック エンタープライズ」ではデノビュラ人のドクター、フロックス役でレギュラー出演している。
「CSI:NY2」13話「NIP/TUCK」第3シーズン7話、そして今シーズン最終話に登場予定。

◆DVから家出した母ジャネット・ランバート .... Hedy Burress
ゲームやアニメの吹き替えの仕事なども多く、アメリカ版「ファイナルファンタジーⅩ/Ⅹ-2」のユウナの声を担当。「アニマトリックス」の中のセグメント「プログラム」では主人公ザイオンの戦士シスの声など。
「HOUSE」で29日から放送の4話「院内感染」に登場予定。

◆唯一の生存者 .... Jackie Debatin
「フレンズ」第8シーズン8話「お騒がせバチェラー・パーティ」で、チャンドラーのためにモニカがストリップを手配してバチェラーパーティを企画してくれるが、ストリッパーのつもりで呼んだのに間違って来てしまった娼婦の役で登場していた。
「FBI~失踪者を追え4」7話に登場予定。

◆ジャネットの娘スーザンの85年版 .... Morgan Flynn
「ダナ&ルー~リッテンハウス女性クリニック~」に第3シーズンからサブレギュラー的に出演しているようだが、LaLaTVは第2シーズンで放送やめちゃってるのかな?
LaLaTVが悔い改めて放送してくれますように。

◆スーザンの現在版 .... Blake Lindsley
オフィシャルサイトあり。「CSI:科学捜査班」第1シーズン10話「死者の悲鳴」で、絵画の真贋を判断するために分析器にかけて、贋作と断定していた分析官で登場している。今回のエピとは髪の色も形状も、特に眉メイクが全然違う上に、吹き替えの声がアクが強いのでなかなかわかりにくい。

◆DV亭主リロイ .... Jamie McShane
「NIP/TUCK」第1シーズン8話「キャラ・フィッツジェラルド」で、新婚旅行のため睾丸の痣を整形でなくしてほしいとクリスチャンに依頼してきた患者役で登場している。しかし実は彼は牧師で、少年への性的虐待で痣の特徴が手配されていたための依頼だった。
「名探偵Mr.モンク」第1シーズン8話(NHK放送順による)「時計台の殺人」では、モンクが潜入捜査することになったトゥルーディの母校の用務員役。
「ER」第9シーズン18話「異常事態」では交通事故で運ばれてきた男性ラッシング役。彼が「子供たちが一緒だった」と言うので警察は捜索するが見つからない。が、駆けつけた妻によると夫妻に子供はいないことがわかる。
「CSI:科学捜査班」第1シーズン11話「刻まれた5つの殺人予告」では、弟ケニーに遺産目的で殺された兄役。殺害時の回想シーンでぼんやりフォーカスがかかっている映像での出演。それとは別の役で第6シーズン1話に登場する模様。

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16 コメント

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いや~~ (PINGE)
2006-08-28 20:44:15
最強の敵出現で、私も最大の寒さを味わいました。

あの瞬間のみんなの表情を見てうわぁ~って…。



最終話で「すっきり」したいですね!





「モンク部屋」うけました。

後味わるー… (それいゆ)
2006-08-29 00:47:25
もー(泣)!

依頼者の娘の、母親に言いたかった言葉と、母親が最後に娘に言った言葉と、母親が人生の最期で言った言葉がー!

I LOVE YOU だなんて…!!!

今回の泣きポイントです!



犯人は完璧な犯罪者だけど、エリートでは無く完璧な人生の負け犬っての、猟奇殺人犯の新しいポイント?



あー…リリーの命とか狙ってくるのかしら?どきどき。

そのリリーってば、憎んでる妹の寝顔がちょっとしたオアシス?になっちゃったりして。

家族って複雑っす…。
まさか・・・。 (k-mmths03)
2006-08-29 04:25:23
一部のサイトで、「ハンター」は、犯人が捕まらないで終わるって言っていたので、おおよそ予想していたことは、CSIみたいな終わり方なのかなということだけ。



でも、そんな予想を遥かに超えてしまった気がした。



ジョージは、人のことを詳しく知っている。ある意味、心理学でもかじったのではないかとも感じ取れた。でも、そのジョージは、資料室を逆手に、犯罪を犯した。



でも、なかなか落ちない。



そして、リリーの反撃。

で、落ちたか!?・・・と思ったら、それらしき回答だったのだが、ちゃんとした供述ではなかったから、捕まらず、外へ。



初めて、こんな敗北したチームをみた。



そして、とっても悲しくなってしまった。でも、第2シリーズの最終が「森」ということは・・・というのを期待している。
歯がゆい。 (miyako)
2006-08-29 11:05:54
警察の面々が、ある意味自分達よりもレベル下に見ていた一資料係りに、してやられたエピでした。悔しいし、悲しいし。。

以前CSIでも、娘以外の家族を殺して逮捕されなかった父親のエピありましたよね。あ~、消化不良は良くないです。

りりーは、ストレス満タンの仕事に加え、妹さんの面倒まで。。大変だぁ。
「ハンター注意」って… (エレイン)
2006-08-29 23:09:42
ジャネットの最後の言葉が「大好きよスーザン」

14才の少女の父親が

「娘は苦しんだんだろうか」

「最後にお父さん助けてといったんだろうか」と言った言葉が悲しいです。。。。



資料室でリリーたちが話してるときに被害者たちがみんな暴力事件の被害者で助かってるという話をしてたときに、ぼそっと

「それが幸運だったのかどうか」といったときに

ぞっとして犯人がわかってしまったんですが、まさか捕まえることができないなんて。。。。



剥製のことに詳しかったのでまさか、いややっぱり作ってるだろうなーとか嫌な想像してしまいます。

ああいう犯人は「記念品」を欲しがるので証拠はどこかに隠してるんでしょうね。



ああ。悔しいです。



取調室のところは「羊たちの沈黙」どころかもっと後味悪かったですね。



まさに最大の敵、です。
コメントありがとうございます1 (くまぷー)
2006-08-30 19:53:29
>PINGEさんへ

寒かったですねー・・・

「生身の人間ぽくない」っていうから、ターミネーターの2のアンドロイドみたいな感じかと思ったら、ああいう気持ち悪さでしたか。

多分・・・逮捕して9人勢ぞろいですっきり~みたいにはならないような気がするんですけどね。

でも、被害者全員が最後に「出てくる」展開ではあって欲しいですね。

しかしアレ、モンクも居心地悪くなりそうなスゴイ部屋でしたよね。



>それいゆさんへ

彼は、元は優秀な人なんじゃないかなぁという気がするんですよね。蹉跌が「ありたい自分」を狂わせたというか。「津山30人殺し」の犯人みたいに、コンプレックスが長い時間醸されると、元もとのプライドが高い分、反動がひどいのかも。

クリスティナを見てると、「憎みきれないろくでなし」という言葉が思い浮かびます。絶対あの小娘はリリーの温情を裏切るな、間違いない。



>k-mmths03さんへ

WATの双子のが、「犯人が捕まらなかった」ケースでしたが、結構印象的なエピだと思ってたのに、一気に吹き飛びました。先にあっちを見ててよかった(^_^;)

「CSI:」のポール・ミランダーは捕まえて逃げていたわけですが、こちらは捕まえることすら出来ない歯がゆさに、ほんとうに背筋が寒くなりましたね。

あそこまで証拠が出てこないなんて。

最凶の敵、なんとか逮捕までこぎつけられるといいのですが。
コメントありがとうございます2 (くまぷー)
2006-08-30 19:59:13
>miyakoさん

ジョージは置物程度に見られつつ、実は逆に犯罪に気づきもしない警察を馬鹿にしきっていたんでしょうね。手の内を知り尽くされているという、なんとも苦い後味の事件になってしまいました。

せめてリリーには私生活で悩みがなかったらいいんですけどねー。あの妹は・・・やらかしそうですね。



>エレインさん

絶対ヤツは「勲章」を飾ってると思うんですよね。

そしてあまりに捕まらないと、ヒントを与えたくなるものだったりするし。そうやってボロを出す時がいつかやってくると・・・

しかしあの時、彼が情報を持っていない、外部の専門のネゴシエーターな捜査官を呼んだらよかったのになぁとか思ってしまいました。まぁ・・・口を割らないのには変わらないでしょうが。
剥製・・・ (紫熊)
2006-08-30 21:11:10
9人の首?(恐)

それに「鹿の目」を入れてるんでしょうか(震)

いや~~~

想像したくないっ!



今回の犯人の犯行時の口元がぞっとするほど気色悪かったです。

そしてチーム全員の弱みを握ってるだなんて!

IQ高いんだろうな~

ヴェラの時、夫婦仲でくるのかと思ったら手抜き捜査話できましたね。

ヴェラにはあっちの方がキクのだろうか。



リリーの過去が酷いとは、今までチラホラ出てたけど、彼女美人だし清潔感があるからイマイチ伝わらなかったのですが、あの妹からビンビン伝わりますね(苦笑)



しかし私たちに最終回を心待ちにさせるだなんて、どこまで嫌な犯人なんだ!
森… (Azusa)
2006-08-30 22:43:47
ヴェラが裁判でミスった話,きっと署内で陰口言われてたんだろうなぁって思いました。まさかスティルマンまでやられてしまうとは…。



ジョージが出てきたあたりから「この人,なんか(空気が)気持ち悪いな」って思ってたんですが…犯人っていうのは声で気付いちゃいました(汗)リリーたちが喋ってる内容を少しニヤニヤしながら聞いてるのもなんか気持ち悪かったですし…。



夏休みの最後の最後にCCで背筋が凍る思いがするとは…。最終話が『森』でまたジョージが登場ってまた背筋が凍る思いをするのでしょうか(震)今度はなんとなくあの妹がターゲットになりそうな予\感がするのですが…。
コメントありがとうございます (くまぷー)
2006-09-01 11:35:07
>紫熊さん

あの几帳面な性格ですから、絶対ね・・・

「 並 ん で る 」と思うんですよ・・・

・・・ひぃぃぃぃぃ~~~~



ヴェラにとっては、結婚の失敗は自分のせいじゃない部分もあるけど、捜査の失敗は自分だけのプライドをズタズタにする、ってことですかね。

リリーはスレてない感じなので、べらんめぇな感じの吹き替えが時々浮きますが、「クリスティナと同じ育ち」かと思うと、納得できますよね。

警察ではみんなちゃんとした格好してるからなぁ。



>Azusaさん

声優とか俳優の「格」で犯人がわかると切ないですよね(^_^;)時々「えっ、このひとこんなチョイ役で使い捨て??」ってことも、ままありますが。

クリスティナが被害にあったら、リリーは立ち直れないでしょうね・・・うーん、クリスティナの出演があとどのくらいかは見ないでおこうっと。

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