比翼連理(美人の日本語 山下景子著 幻冬舎より)
楊貴妃死す(756年の今日)
天に在りては、願わくば 比翼の鳥となり 地に在りては 願わくば 連理の枝とならん~
白楽天の「長恨歌」に残された玄宗皇帝との、世紀の大恋愛の一場面。七夕の夜、誰もいない時に、二人で交わした愛のささやきだそうです。
比翼の鳥とは一体にならないと飛ぶことができない鳥のことで、連理の枝とは、それぞれの幹から出た枝がひとつにつながったもののことです。堅い愛で、結ばれていたのですね。
玄宗が、政治を顧みなくなったために、家臣の反感を買い、楊貴妃は自害するように追いつめられます。そして、玄宗の馬前で、自らの首を絹でくくり、三十八歳の生涯を閉じました。
今ごろ、二人は、翼を並べて飛んでいるのでしょうか。