草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句/春暁(龍峰)

2010-02-28 | Weblog
今月初めにベトナムとカンボジアへ行ってきた。ハノイからカンボジアのシェムリアップへ移動し、アンコールワットを訪ね、帰りはホーチミンへ出て帰国した。
ベトナムは大変明るく、エネルギッシュ。正に発展途上のさ中の感じである。いずれの国も稲作地帯で仏教が国民のほとんど。本能的に親近感と心の安心感を覚える。(写真はアンコールワットの日の出)

まずハノイにて
 
 史をつづるハノイの湖や春の風
 戦争の傷癒えしか桃の花
 春風や古代船行くハロン湾

 冬の夜鍾乳窟は刻を積む
 声の飛ぶ市場の女春浅し

シェムリアップでは4泊し、たっぷりとアンコールワットやアンコールトム及びその他の密林に眠る寺院を訪ね、ヒンズーの神々にもお目通りを賜った。

 刻止まるアンコールワット涅槃西風
 密林に千古のねむり春の雨
 密林にシバの神鎮座春の雷

 春暁のアンコールワット影淡し
 石板に乳海撹拌春疾風
 密林のヒンズの神々春を待つ

ホーチミンは小上海の感じ。きれいなフランス統治時代の建物もあれば、裏通りの市場や商店街のすさまじい人間の生き様に感動した。しばし句を作ることも忘れてしまった。
水上生活の街を訪ねたが、水上には市場、バスケットボール場、教会等何でもあリ、生活の全てが水の上にある。

 水上に教会もあり風眩し

古い歴史を持ちながらも新しく生まれ変わろうとしている国の人々に会い、何だかさわやかな気持ちになった。

注)乳海撹拌(にゅうかいかくはん)ーーヒンズ教の天地創生でしらる「乳海撹拌」の説話がアンコールトムの寺院の回廊の石板に50mにわたって彫られている。
 

   
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今日の俳句(グアム島)光芒子

2010-02-26 | Weblog
  磯遊び水翠にて波白し
  石鯛の縦縞模様もトロピカル
  珊瑚礁グアムの海でメバル釣る
  白栄に球消え去りて浪高し
  南風に椰子の実落ちて流れ行く

 同期入社の連中との避寒ツアー、今年はグアム島に行ってきました。
グアム島はアメリカであってアメリカでない。  どこへ行っても買い物ツアーの若者とゴルフツアーの熟年の日本人で溢れ、英語とチャロモ語が公用語の国ですが100%日本語圏の不思議な島です。 空港もホテルも勿論日本語でチエッイン、ロビーもプールもビーチもバス停も(赤いバスと書かれた市内を巡る乗り合いバス)若いカップル、家族連れで大賑わい、聞こえる言葉は日本語ばかりでした。 日本の観光地のホテルでは韓国語と中国語が騒音になっていますがここではまさに日本人天国です。
不景気風もどこへやら、たった3時間のフライトで常夏の楽園はやはり魅力的ですね。
若い人たちには世界のブランドショップが揃っているのも魅力やそうです。(新婚カップルのお嬢さんにグアムの何が楽しい?と聞いたら「エルメスもシャネルもテイフアニーもなんでもあり!最高!」でした。)
椰子林の中、花咲き乱れ、球は良く跳ね、熟年(老人)ゴルフアーにも魅力的なコースでした。又海底釣り船も大きな根魚が良く釣れ大変結構なツアーでした。


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今日の俳句/日向ぼこ ( さゆり )

2010-02-22 | Weblog

「春は名のみの、、、」の歌のように、冷たい日が続いておりましたが、今週あたりから春の陽気になると天気予報は、言っております。それを楽しみに待つ毎日です。


近隣にシニアクラブの俳句愛好会があり、そこに顔を出しましたところ、先生なる人はいなく、自分の作った句を持ち寄り、批評し合って楽しむ会で、私も仲間に入れて頂き、一月の末に「日向ぼこ」という兼題をいただきました。「日向ぼこ」は冬の季語で、俳句の世界では、時期遅しですが、作ってみました。


 猫が四肢伸ばす日溜まり日向ぼこ
 この場所のこの椅子が好き日向ぼこ

 春の風邪コンサートには行くつもり
 春の風邪伊達の薄着は止めにして

 赤き根を揃えてざっくりほうれん草
 直売の花子と名付くほうれん草


2月の句会より
兼題 「猫の恋」「春寒」 席題 「寒明」「梅」

 飼猫のご帰還ありて恋やつれ

 奥の院の広き伽藍や春寒し

 身ほとりの川も草木も寒明くる

 梅の香に梅の在り処の知れる闇


    以上
      
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今日の俳句/蓬餅(ゆらぎ)

2010-02-17 | Weblog
 蓬餅分かちあひたる小昼かな

わが町では、有志が集まって、子供たちと一緒に若い蓬の先を摘み、細かく切り刻んで、餅にまぜ蓬餅をつくります。餅つきも本格的に大きな臼で搗きます。できあがると餡を包んでみなで、その香りを楽しみながら食べます。


 昨年(こぞ)も見し白梅の珠ほぐれそむ
 忘れめや天満宮の梅真白
 裾模様散らしてみたき梅の花

 梅月夜すこし春ある心地かな
 天平の昔をしのぶ梅月夜
 早春賦かすかに流れ薄紅梅

 たまゆらの匂い流れし夜の梅

 物種を買うてしばらく話し込む
 小宇宙呑み込んでいる種袋
 とっぷりと暮れし夕や花種買ふ

 冴え返る吾子の掌あかきこと
 冴え返る医師の一言重きかな
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今日の俳句/紅梅 ( さゆり )

2010-02-12 | Weblog
立春を過ぎてようやく春めいて来たと思っていましたのに、又寒さがぶり返えしてきたようです。これを俳句では、冴返るといいます。今月の句会では、「冴返る」「梅」「種物」の兼題が出され、今日無事拙句ながら、終りました。

 朝靄の晴れて紅梅浮き上がる
 紅梅のほんの少しの紅見せて

 梅枝の一本づつに空のあり
 細き枝を揺らし鳥啼く梅二月

 明けやらぬ街の静寂や冴返る
 襖絵の光る虎の目冴返る

 一粒が大輪となる花の種
 種袋振れば命の弾む音
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今日の俳句 / 凍蝶 (四捨五入)

2010-02-08 | Weblog
立春を過ぎ、梅の花がちらほら咲き始めましたが、まだまだ春とは言えない寒さです。
いささか時期遅れですが、1月の句会のご報告をいたします。

凍蝶や過ぎにし日々を経めぐりて
凍蝶の吹かるるままに揺らぎをり

笹鳴や小枝の奥のシルエット
笹鳴や歩み初めたる幼子に
大いなるだいだい揺るる鏡餅
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