録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

これが規制されたら本気で日本は終わるぞ! 冗談だろ総務省!

2007-12-24 21:09:55 | Friio
なんか、とうとう来るところまで来た、って感じですね。さすがに2ちゃんねるの
さわぎもかなりのもののようです。もちろん今日のお題はコレ

総務省、「無制限」機の規制を検討・デジタル放送番組の複製


これに関して言えば、わたしが定期チェックしている池田信夫blogでも取り上げて
いて、ある意味わたし書くことないんだけど。まぁ理性的な記事はあちらに任せて、
わたしはもっと悲観的な記事にしときましょ。


当然ながら、ここで取り上げられている"「無制限」機"とは、Friioのことで間違いな
い。ただ、総務省が規制の対象とするのはあくまで"無制限機"であって、現在出回っ
ているFriioは規制しきれないと思う(まぁ新聞記事には"対象"と書いてあるけど)。
まず、どうやっても機械自体は著作権の侵害に問えないこと。そこまで特定の団体の
保護に特化した法を作れるとは思えないこと。法以外の規制だと、海外製品であり、
輸入品である製品を取り締まることなど出来ないからだ。おそらく規制の対象となる
のは、Friio同様の手法を用いて、デジタル放送の録画制限識別信号を無視し、暗号
化やガード信号を加えずにこれから国内で流通させようとする製品だと思う。
つまり、新たな製品を登場させないようにする、ということだろう。まず、現在の
Friioの所有者が罪に問われることはない。どうARIBが頑張っても民事訴訟までだ。
しかし、この問題、デジタル放送の録画制限問題の是非をおいておいたとしても、
無視できるものではない。経済産業省と総務省の違いはあるにしても、PSE法はたか
が異勤でやってきた中身を知りもしない中間管理職の勝手な判断で、すさまじい被害
を出し、多くの悲痛な叫び声が日本を駆け巡ったにもかかわらず無視し続け、よう
やく動いたのは被害が隅々までいきわたった1年以上もたってからのことだった。
一方、Friioはせいぜい数百台、多く見積もっても千数百台程度しか販売されておら
ず、被害と言っていいものは表立って出ていない。仮にレコーダー市場が落ち込んで
いる原因がFriioだとしても、千数百台の製品の影響で落ち込む市場など、そもそも
たいしたことのない分野と言えよう。逆に、Friioが地上デジタル放送しか取れな
いことや、再エンコード前提の人や確実に録画することを優先する人には必ずしも
Friioが最高の存在ではないこともあり、Friioがあってなおレコーダーを選択する
マニアも多いはずだ(わたしもその一人だ)。
このような、どうみても小さな存在であるにもかかわらず、販売わずか2ヶ月程度の
Friioに総務省は敏感に反応し、動き出した。これは省庁は個人の何万何十万何百万
の声に耳を傾ける暇があったら、一業界のわずかな不満の方を優先して動きますよ、
と自分らで証明したことであり、また、法や道徳、国民の支持の声に一切関係なく、
業界の感情論で気に入るか気に入らないか、それだけで規制してしまえるという
あまりに横暴な前例を作ってしまう、ということである。これでは、革新的な開発
など絶対に行えない。公表しても、それを気に入らない業界が省庁を動かし、さっさ
と規制してしまってつぶしてしまえるようになるのだから。そんな状態で健全な発展
が行えるはずもなく、大企業が集まる業界と省庁の権力が強くなりすぎて国民は
身動きが取れなくなってしまう。
Friioがマニアの心を動かしたのは、見るからにその存在が楽しそうだったからだ。
規制に、それも法による規制ではなく、大企業の集まりが勝手に作った規制の強要
で、がんじがらめに縛られて楽しくない製品しか存在しない市場じゃ、消費者は
逃げていくだけだ。面白いものに人は集まる、楽しいから発展する。それをつぶして
喜んでいる一部の人間が動かすような世の中になったら、本気で日本みたいな技術
と文化で喰ってる国なんて、つぶれちまいますぜ。本気でそういう未来が一瞬見えた
んですが・・・。一度つぶしたものを後で「規制緩和」なんてやっても、もう土台は崩れ
落ちてしまって二度と修復されることは無いんですから。

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8 コメント

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腹立ちます。 (minamiです。)
2007-12-24 22:30:19
業界の輩、総務省お役人は
画質が良いんだから、一億国民が 全て著作権法違反の犯罪を犯すかもしれないと言っているようなもの
です。性悪説に偏りすぎやと思います。

あまりにもヒステリックな対応です。

僕はFriio買いたいって思ったことないですよ。
また、
今もドラマ録って楽しんでますが、商売しようとか
発想にないです。
著作権法違反はFriioの問題でなく人間の問題。

僕はアナログ放送のようにCMカットして
何度でも気に入った映像を見たいだけです!

マスター作って、コピーを見る。メディアが消耗
したらまたコピーとって見る。家庭で子供が
気に入った番組をどれだけ繰り返して見ると
思っているんだ! 何度も何度も見るんだよ!

DVDに焼いたって傷はつく、汚れる、コピー
できないってことがどれだけ子供をがっかり
させることかわかってんのか?

もともと業界がこんなライフスタイルを植え付け
といて、また金を使わせるようにもっていっている
だけにしか思えん。

平均給料は確実に下がっているのに、まだ業界を
優先するのか、お役所は!
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怒られるはまだマシなのかも (krmmk3)
2007-12-24 23:23:22
総務省は日本国民全員犯罪者ないしその予備軍、ARIBは国民の選択肢を奪うことが利益につながる、どちらもそう信じて疑ってないのでしょう。
minamiです。さんのように怒れる状態はまだいいのかも知れないですよ。テレビに対する期待を失っていないわけだし、見たいとも思っているわけですから。そう思わずにただため息つくだけ、にみんななったら、テレビなんて第二のラジオの道まっしぐら、でしょう。
返信する
Unknown (Unknown)
2007-12-25 18:34:45
本当に取らぬ狸の皮算用で
コンテンツの内容に関わらず、日本でDVDをプリントすれば毎年これくらい売れて、これくらいは伸びていくと勝手に試算してるのが馬鹿すぎます。
はっきり言って殆どの人はDVDはレンタルで観ています。本当に欲しいコンテンツ以外にお金は出しませんよ。
そして自分の場合はレンタル半額期間中に大量に借りて、その殆どをコピーしています。
これは別にネットに流したり他人に譲ったりする為ではなく、単純に安い時に借りておいて時間が出来たら観る為に保存しているに過ぎません。
ちょっとPCに詳しい人なら昔からやってますし、雑誌などでも常に紹介されていますから、まずDVDを焼く環境がある人はやっている事と思います。
これが実態なんですよ。

そしてこれによって販売側が受けるメリットはあってもデメリットはありません。
まず、DVDを普通の人よりレンタルしている為レンタル業者も儲かるわけですし、勿論回転も良くなる為コンテンツの販売メーカーからレンタル用に卸される数が増えます。
そして、それを記録する為のDVDライターやメディアが売れます。メディアが売れれば価格が安くなりますから、更にレンタルが伸びます。そして、その中にお気に入りが見つかれば販売されているDVDを買います。

CDにしてもDVDにしてもレンタルなくしては現在は成り立ちません。これがなくなるとただでさえ高い日本のコンテンツの金額が大幅に上がり今まで買っていた人も買わなくなります。更に、レンタル本数も激減するので、そもそもその作品に出会う機会も大幅に減ります。そして、製品自体の販売機会も失います。

今のARIBや今回の法案やDL法案も含めて、コピーユーザーは悪であり、疑わしきはユーザーであって全員犯罪予備軍とみなしています。
もう人類に表現と言う手段が出来て以来、コピーは善なのです。これなくしては文化の継承さえままなりません。
先ずはその物に出会う機会が無ければどんなに良いものでも認知されません。

例えばMSにしても元々ホビーユーザーによるBASICのコピーが無ければ先ず今の地位はありません。ゲイツ自身も口ではコピーは悪だと今でこそ言っていますが、コピーの力を誰よりも良く知っている事でしょう。
未だに製品自体にプロテクトをかけずVL版などの販売形態を残しているのはこのためです。大学なんかじゃ普通に生徒にOSを配ってますよ。

このままガチガチのコピー対策を続けユーザーを盗人と判断し続けるなら、必ず日本のコンテンツ業界は根底から廃れます。観ると言う機会さえ奪うのですから当然の結果として販売も極端に落ち込み、落ち込めば掛けられる予算も減り面白いものも減ります。正直お先真っ暗といっていいでしょう。

そして、おっしゃるように一度崩れた習慣は中々元に戻りはしません。映画館やレンタルに足を運ぶのは習慣なのですよ。それが無くても生活に支障はありませんから、わざわざ足を運ぶ事もなくなります。と言うか忘れます。
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Unknown (krmmk3)
2007-12-25 20:45:24
>2007-12-25 18:34:45 Unknownさん

DVDレンタルコピーにはさすがに全面賛成し難いものがありますが、コピーできるようになったからこそDVDが普及した、という一面は間違いなくありますね。最近はDVDの数が多すぎて入荷が追いつかないうえ、レンタルDVD屋さんも次々と閉鎖している状態で(わたしの地元は徒歩1時間圏内のレンタル屋さんは全部つぶれました。トホホ)必ずしもレンタルは売り上げには貢献していないようです。洋画系は買っても安いですしね。ただ、レンタルという慣れた習慣がなくなってしまうともう借りるなり買うなりの行為をしなくなるのもそうでしょう。わたしも映画館がシネコンに変わってしまってしばらくは映画を見に行かなくなってましたから。
無料・安価で出来る行為を出来ないようにさせれば代償行為として有料・高額コンテンツに手を出す、では絶対にないんですよね。そこがわかっていないと、パイは小さくなるだけです。
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Unknown (Hibiki)
2007-12-25 21:37:18
・・・なんというのか・・・とりあえず・・・今の現状を勉強しろ と言いたい。。

”今回の案が通ったらそれはそれでどうやってそれを潜り抜けるものが出るのか気になりますねw”
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Unknown (krmmk3)
2007-12-25 22:09:10
次の案は、ようするにテレビ局側が難色を示す受信機は全部ダメ、ってことになるんじゃないでしょうか。で、後はアナログ出力禁止とGS対策で万全! ばんざーい。気が付いたら客はいなかった、なんてことに。
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Unknown (Unknown)
2007-12-30 02:19:15
まぁ、利権に絡んだ商売人と役人が癒着して
日本を駄目にしていく、御役所のいつものパターンですね。

映像文化向上のため、あらゆる私的利用については規制すべきではない。
優秀な人材は、私的利用が自由であれば自由であるほど育つ。

私的利用が自由 = 映像の勉強に優れた環境
なのは間違いない。

映像作家の卵達は、ほぼ例外なくお金が無い。
日本には映像図書館なるものは存在していない。
だから、映像文化を勉強する人には、winny等を利用し映像資料を入手する人はごく普通に存在している。
しかし、私的利用を禁止されると、多くの場合、映像資料の入手に多大な出費が発生してしまい、優秀な人材はあまり育たなくなる。
一方、海外では、私的利用が比較的自由で、優秀な映像作家達が育つ土壌が存在している。


著作権法を関わる最近の流れには一つの明確な方向性がある。
現在の利権者の欲が反映されているだけで、
「映像を勉強する」ことをどんどん難しくしている。


役人は、いつも現在の利権者と癒着ばかりして、
将来のことはあまり考えてない。
いつもの御役所パターン。役人は本当に無能で反吐が出る。
返信する
それだと (krmmk3)
2007-12-30 11:57:26
Winnyはちょっとアレなんですが。だって、無圧縮やフレーム内圧縮の動画なんて出てないでしょ?
わたしの趣味の話で申し訳ないのですが、昔円谷英二という方が1933年のアメリカ映画「キング・コング」のプリントを取り寄せて1枚1枚詳細に研究し、その成果の集大成が「ゴジラ」になったという話がありますように、実際過去の作品を研究するのは勉強にはなるんですよね。
ただ、ああいった技術は盗むものであって簡単に教えられるものではないわけで、その主張だと技術を簡単に盗ませないために保護する、という考え方もできてしまうと思います。
利権に目がくらんだのは事実でしょうけど、今やっていることは当初の計画のひどさの後始末ですからね。パッと規制も期限もなかったことにすれば一番早いのに、それが出来ないのがわざわざ構造を複雑にしたゆえの罰だと思います。
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