録画人間の末路

明日の録画はきっと楽しい

このブログは

このブログは、PCでテレビ番組を快適に録画し、自由な形で好きなように活用するための実験結果報告をメインとしたものです。ですが、その自由を奪い、不自由を売りつけて無制限の利権を得ようとするものたちが、現在のテレビ界では勢力争いをしています。そういう連中とは断固戦い続けます。それが、ここのテーマです。
2011年7月24日まで続けることを目標にしていましたが、2011年いっぱいまで延期いたします。 ・・・の、予定でしたが、衛星放送の行く末が気になりますので、それまでは続けます。ああ、意志薄弱。



特殊なコンテンツ
・SpursEngine H.264エンコーダ 実験プログラムサポート&他ソフト紹介ページ
Lalfさんが作られている、SpursEngineで使えるエンコードソフトのリンク先の紹介などをしています。CUI版とAviUtlのプラグインの二種類があります。 また、それ以外に同じくLalfさんの作られたCodecSys Personal向け参照AVI、ravi2や、BOさんの開発されたLinux用HD PVRコントロールソフトのリンクもおいています。

※10/07/01 se_h264enc_auo ver 0.09、se_mpeg2enc_auo ver 0.05、Seche Technical Preview2 リリース

・スカパー!e2 各チャンネル解像度・ビットレート一覧表
独自の調査による、スカパー!e2とBSデジタル放送の解像度とビットレートの一覧表です。多少の間違いはご了承ください。

・意外とある、デジタル放送録画可能キャプチャーボード・ユニット
外部入力を用いて、デジタル放送のチューナーやレコーダーから出力される番組を、自由に扱える形式で録画可能なPC用のキャプチャーボードおよび外部ユニットの情報を集めたものです。

東京スカイツリーに最初に手を付けるのは誰?

2012-05-22 22:00:02 | 特撮・モンスター映画
昨日は金環日食に世間が沸いたと思ったら、今日は東京スカイツリーの開業だそうで。

東京スカイツリーが開業 王さんらテープカット

連日イベントで賑やかですね。と、言うより、スカイツリーの場合は金環日食にニュースの話題を取られるのを避けるために火曜日なんて中途半端な今日を開業日に選んだのではないか、という気がしますが。

しかし、なんですか、各テレビ局のあの尋常でない騒ぎっぷりは。国を挙げての一大イベントと言わんばかりのはしゃぎようですよ。結局関東の地上波放送のためだけの電波塔の新型に過ぎないわけでしょ? そりゃ番組を作っているのは在京キー局ですからそれらにとっては重要なイベントなんでしょうけど、関係ない地区の人間だとかえってしらけちゃいますよ。おかげで今日は地上波見る気が全くしないです。いや、最近はいつものことなんですが、ニュースすら見る気が起きないのは本当に久々なんで。
それに関東に住んでいれば住んでいたで、せっかく取り付けたUHFアンテナをスカイツリーに合わせてこれから調整する作業を行わなければならないし、電波の届く距離だって東京タワーより少し遠い程度のようですから視聴可能世帯がそれほど増えるわけでも無し。経済面や観光面以外でどれだけ東京スカイツリーに意味があるのかは疑問です。そもそもこれを立て始めたから地上波は従来の構造を続けるしかなくなった、と言う面もあると考えていますので、総合的に見れば利より害の方が多そうなんですが。


でも、誰が最初にぶっ壊すかは興味があります。


いやいや、実物を、じゃないです。そこまで物騒な話ではありません。映画とかの話です。

何度も書いてますようにわたしは熱心な怪獣もののファンでもあるのですが、東京スカイツリーにとっては先輩とも言うべき東京タワーは、おそらく実在する建造物としてはもっとも多くの回数、特撮技術によって映像世界の中で破壊されているのです。
もっとも有名なのは、モスラ(1961年)で、折った東京タワーにモスラが繭を張るシーンでしょう。怪獣ものとしてはこれが最初ですが、他にも大変多くの映像作品で東京タワーは登場しています。

映画
・モスラ(モスラ(1961))
 東京タワーを折って繭を作る。原子熱線砲の攻撃で燃えて死んだかに見えた次の瞬間、成虫となって飛び出した
・某国の核ミサイル(世界大戦争(1961))
 東京に打ち込まれた核ミサイルの炎で溶けるように東京タワーが折れ曲がっていく
・キングギドラ(三大怪獣地球最大の決戦(1964))
 ギドラの飛行に伴う衝撃波で、通過後に東京タワーが倒れていく
・ガメラ(大怪獣ガメラ(1965))
 東京タワーを倒壊させる。「ガメラ対宇宙怪獣バイラス(1968)」でも本作の流用シーンで東京タワーを倒している
・ガイガン(地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン(1972))
 ガイガンの一撃によってひしゃげる鉄塔が東京タワーと思われるが、一瞬しか映らないので詳細不明。なお、この数分前に「三大怪獣地球最大の決戦」の流用で、東京タワーの横をキングギドラが通過するシーンがある
・ガメラ(ガメラ大怪獣空中決戦(1995))
 自衛隊のミサイルによってすでに折れていた東京タワーの展望台に作られたギャオスの巣もろとも火球で攻撃、爆破する。おそらく東京タワーを2回攻撃した怪獣はガメラだけ
・ゴジラ(ゴジラXモスラXメカゴジラ 東京SOS(2003))
 モスラを熱戦で攻撃するもよけられたため、後ろにあった東京タワーに命中、爆発炎上させる。意外ではあるがゴジラが東京タワーを自分の意志で攻撃したことは一度もない
・ゴジラのような怪獣(ALWAYS 続・三丁目の夕日(2007))
 冒頭で怪獣の発射したと思われる熱線で東京タワーが破壊されている。フルCGで描かれた怪獣はゴジラと似ているが、あくまで登場人物の書いた小説で表現された怪獣がゴジラにしか見えないというイメージ映像であり、ゴジラそのものではない。ちなみにその小説は結局没になった

テレビ
・ガラモン(ウルトラQ「ガラモンの逆襲」(1966))
 二体出現したガラモンのうちの一体が東京タワーをへし折る
・ノコギリン(帰ってきたウルトラマン「怪奇! 殺人甲虫事件」(1971))
 ノコギリンの放った光線をウルトラマンがよけたため、東京タワーに命中、折れてしまう。驚いたのかウルトラマンも思わず振り向いてしまった。余談だが、よけて当たる、の描写が「ゴジラxモスラxメカゴジラ 東京SOS」に、東京タワー近辺の地下からノコギリンが現れる描写が前述の「ガメラ 大怪獣空中決戦」での地下から現れるガメラの描写に、それぞれ似ていると見比べて思った
・ベロクロン(ウルトラマンA「輝け! ウルトラ五兄弟」(1972))
 劇中で「東京タワー」と呼ばれた塔を倒す


直接破壊描写はないが登場する特撮作品
映画
・妖星ゴラス(1962)
 ゴラスの引力の影響で東京を津波が襲うが、東京タワーなど高い建物は残る。全てが終わったあと、主要登場人物の数人が展望台から海に沈んだようになった東京を眺める
・キングコングの逆襲(1967)
 キングコング・メカニコングの最終決戦場。二怪獣は東京タワーを登りつつ戦う。一部が破損
・ガメラ2 レギオン襲来(1996)
 前作で破壊された東京タワーが確認出来る。工事現場のように見えるが、修復か解体かは不明。多分修復
・ゴジラ FINAL WARS(2004)
 ゴラスの落下衝撃とゴジラの熱戦の爆風に巻き込まれたのか、折れ曲がった東京タワーが見える

テレビ
・ケムール人(ウルトラQ(1967)「2020年の挑戦」)
 ケムール人を倒すため、Xチャンネル光波の照射のために東京タワーが使われる。ミニチュアなどは作られず、写真のみの登場
・キングゼミラ(ウルトラマンタロウ(1973)「東京ニュータウン沈没」)
 巨大なセミの怪獣が東京タワーにとまって鳴き続けただけだが、騒音公害と電波障害を引き起こした

番外
・1990年ころのWOWOWでゴジラ・東宝特撮特集をやった際に、番宣用に東京タワーに向かっていくゴジラの映像が作られた。ただし、ゴジラはフィギュアでの表現のために破壊シーンはない。ちなみにその少し前にはNHKBSでガメラ特集が組まれた

以上、思いつく限り可能な限り、確認をとりつつ羅列してみました。単に舞台になっているとか、アニメ作品まで含めるとキリがありませんから飛ばします。東京タワーが多いのは、やはりその特徴的外見から、東京タワーの破壊=東京の破壊を強く印象づけるからだと思われます。
ただし、ほとんど作品の東京タワーは残念ながら大変小さく作られており、怪獣とさほど変わらない高さ(つまりせいぜい70m)のものばかり。大きさまで忠実に作られたのは「キングコングの逆襲」と「ウルトラマンタロウ」、「ガメラ大怪獣空中決戦」くらいなものでしょう。333mというその高さがそのネックとなっているのは言うまでもありません。東京スカイツリーはその2倍近い634m。本気で再現するとなると、ミニチュアを駆使しても10mを軽く超える巨大なものとならざるを得ませんが・・・。果たして最初に東京スカイツリーに挑む勇者は誰なのでしょうか?

・・・ま、それ以前の問題として、いまさら怪獣メインの映画を作ってもらえるのかとか、昨今のうるさがたの前で街を破壊する映像を作ることが出来るのか、とかあるわけですが。
コメント (19) |  トラックバック (1) | 

ファミ劇、「帰ってきたウルトラマン」13・14話を来月放送

2012-04-29 22:58:53 | 特撮・モンスター映画
最近雑誌とかチェックしてなかったので今まで気がつかなかった話。

しばらく前に「津波怪獣と自主規制」というエントリーで、ファミリー劇場で放送されている特撮番組「帰ってきたウルトラマン」の第13話と14話が放送されなかったことを書きました。その理由は、劇中に津波のシーンがあるからと推測しましたが、間違っていないと思います。
このまま封印されたストーリーになってしまうのでは・・・。と懸念もありましたが、5月に特別版として放送されることになったようです。

帰ってきたウルトラマン デジタルリマスター版【特別】

なぜか3回、一挙放送を含めると4回。ファミ劇の「帰ってきたウルトラマン」は一挙放送を除いて1回しかリピート放送しないはずなんですが、前の一挙放送時の未放送の分を含めて3回ということかな? まぁいいか、放送されて良かった良かった。もちろん第37話も通常放送です。
ただ、予告編の挿入とかを考えると、12〜15話は一挙放送を利用して録画しなおしです。うーん、しょうがないなぁ。
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

心臓の弱い方はご注意ください - 電人ザボーガー ー

2012-04-23 00:02:47 | 特撮・モンスター映画
ただのDVDレビューでございます。転載とかは無しで。


テレビや映画に登場する超人・ヒーローは、年を取ることはない。それらに変身する"正体"や"仮の姿"であっても、特に当時の役者本人が登場するときは、年齢を感じさせる演出を一切行わないのが普通である。いつからか、特撮界の"お約束"になっていた。

だが、映画「電人ザボーガー」はそのタブーを半分だけ破った。年齢を重ね、衰えたヒーローを描いたのである。もちろんかつてのテレビに登場した主人公・大門豊役の方をそのまま出演させたわけではない。第一オリジナルの大門豊役、山口暁氏は若くして亡くなられている。さすがにご本人がいたらこのような冒険はしなかっただろう。"熟年期"と評される大門豊を演じたのは板尾創路氏である。熟年と言っても映画内で想定された年齢は47歳で、老いと呼ぶにはまだ若い。体の衰えを感じ始める年齢、ということだろうか。監督の井口昇氏が想像できるギリギリの年齢というのもあったのかも知れない。

ただ、この熟年期を描く前に映画の前半部分を使って"青年期"を描いている。初見の時の青年期の感想を一言で書くと、「腹が立った」 これに尽きる。
予告編でも語っているように「現代風のアレンジなどしない直球勝負」なデザインやキャラクターは望むところである。だが、この作品はその演出の合間ににギャグを連発しているのだ。オリジナル「電人ザボーガー」はコメディではない。もちろん、昔の、特に特撮ヒーロー番組を、少々過剰気味の演出や低予算ゆえのチープ感・時代を感じる古臭いデザインをあえて揶揄し、バカにして笑う人種が存在することは知っている。だが、そうではなく、あえて頭の中を昔に、例え生まれる前だったとしても戻して楽しむ人種だって存在する。わたしは以前とある作品のリバイバル上映を見に行った際に、笑わせるシーンでもないのに技術の古さを、いちいち声をあげてわざとらしく笑う客が後ろにいたせいで映画に集中できなかったことがある。それ以来作品に、特にオリジナルに敬意を表さず、バカにする見方が大嫌いである。人がわたしの見ていないところでやるのは勝手だが、テレビ番組中など公共に近い場では絶対にして欲しくない。まして、リメイクを謳った作中でギャグを入れて、その意識を共用させようとしなくても良いではないか。細部がマジメに作ってあるだけに、余計腹立たしい。結局この監督も、客層は昔の作品のリメイクでもマジメに見ない、笑い飛ばす人が多くを占めるだろうという考えだったのだろうか。

第二部になっても、その流れは大きく変わらない。第一部で自分の正義を貫こうとしたものはみな落ちぶれ、往年の面影も無ければ明日の希望すら感じさせないものたちが醜態をさらす一方で、悪はますます栄え、手を組んで強大化していく様が描かれる。こうなると、もうギャグは笑うことすらできない。ただただ痛々しいのみである。
それでも、クライマックスに大門豊は再び立ち上がった。枯れたはずの正義の心を愛によって蘇らせ、悪を倒し平和のために、決して報われぬ戦いに赴く。自らよみがえらせたストロングザボーガーに跨って。
シュールでもあるが文字通り巨大な悪に立ち向かう画面構成、高らかに流れるオリジナルの主題歌(それもストロングザボーガーに合わせた恐竜軍団シリーズ版で!)。次の瞬間、


   死ぬかと思った。


前半を見て、頭ではあれだけ否定していたのに、わたしの心臓は大きく膨れ上がり、体内に熱い血を大量に送り込んだのである。これは例えではない、本当にそう感じた。体温が上がった気すらした。わたしは心臓にはあまり自信がないのに、これだけ震え上がらせて負担を掛けるとは、この作品、わたしを燃え殺す気か? 口ではなんと言おうとも、体は正直に反応してしまったようである。
ここからはギャグなど全く挟みようも無い展開が続く。どうやら、前半のギャグもこのための伏線であったようだ。アレンジにケチを付ける人のために前半はオリジナルのテレビに準じたキャラクターを、なるべく近い形で演出すると同時に、作品を揶揄される前にギャグを挟んでそっちで笑わせ、自然と作品に没頭していくように計算されたものだったのだ。それだけの考えのできる人でなければ、あの、おそらく本当に作りたかっただろう後半のクライマックスが作れるわけがない。前半は忠実にする代わりに後半はやりたいようにやったのだ。それが証拠に第一部のザボーガーは能力もオリジナルに準じているにもかかわらず、第二部のストロングザボーガーはオリジナルと似ているのは外見だけで、能力や戦いぶりはほとんど似ても似つかない。VFXに頼りすぎの面もあって、立派な「現代風アレンジ」になっているが、既存の他作品と違ってそこにケチを付ける気にならないのは元々のストロングザボーガーの戦いぶりが、ただ強いだけで面白みに欠けるものだったこともあるだろう。そこはアレンジしてでも直したかった、ザボーガーのバトルシーン本来の魅力であるザボーガーと大門豊のダブルマッチを再現したかったという思いは存分に感じさせていただいた。

見返してみて、さすがに二度目の死ぬ思いはしなかったが、それでも通常よりも強くなった心臓の鼓動が気になって夜眠れなくなってしまった。心臓に自信のない人は、それだけ覚悟を決めなければ見てはいけないソフトである。
この作品のターゲットはあくまで昔の作品のリメイクでもマジメに見ない、笑い飛ばそうとすることで己を偉く見せようとする自称"大人"や"通ぶったマニア"である。前者なら往年を作品を見るかのように笑い、後者なら苛立ちを覚えるだろう。そのいずれであろうとも途中でそれを忘れているに違いない。そして、知らないうちに自分の心臓にも電極回路が埋め込まれていたことに、きっと気がつくだろう。

電人ザボーガー スペシャルエディション [DVD]
板尾創路
キングレコード



ちなみに、本編で使われているオリジナル主題歌は「恐竜軍団」編のものだが、収録されている特典映像のうち「撮影打ち上げ用予告」と題されているものは映像が「Σ編」を意識して編集されているのにあわせているのか主題歌もΣ編のものである。なんという細かい気配り・・・。
コメント (5) |  トラックバック (2) | 

あの作品の原点?「H.G.ウェルズの奇蹟人間」

2012-03-10 22:23:30 | 特撮・モンスター映画
注:ほとんどDVDの内容を書いてしまっています。

届いたのは先月でしたが、録画の消化に忙しくてなかなか見られなかったDVD、「H.G.ウェルズの奇蹟人間」を東京まで持ってきてようやく見ました。この作品のことは事前には全く知らず、タイトルにあったH.G.ウェルズという名前を見ただけで、「とりあえず買っておくか」とAmazonから申し込んだだけのものです。H.G.ウェルズといえば「宇宙戦争」や「ドクター・モローの島」などのSF作品で知られる作家。それにしてはB級っぽいタイトル、販売はどちらかといえばB級の多いWHDジャパンですから、「まぁほどほど面白ければいいか」程度の期待しかしていませんでした。だから手元にあったにもかかわらず、放っておいたのですが。

神の実験というか気まぐれによってたまたま"万能の力"、奇跡の力を得てしまった男、フォザリンゲイが本作の主人公です。はじめのうちは使う奇跡もたわいの無いもので、ちょっとしたお遊びだったり好きな女へのサービスだったり仕事をさっさと終わらせようとするため程度でした。ところが、その力を知った雇い主が「この会社のためだけに力を使ってくれ」と頼んできたり、紹介されて自分はどうすればいいのか相談にいった医者がノリノリで「その力は世界平和のために使うべき」とはしゃいだり。そのつどフォザリンゲイは流され、また別の人物の言葉に惑わされます。にもかかわらず、好きな女は自分など奇跡以外に興味を持ってくれず、別の男の方しか向いていません。奇跡は人の心を変えることだけは出来ないのでした。
そのうちにフォザリンゲイは調子 に乗り出し、惑わされた人々の言葉をごちゃまぜにした行動に出始めます。自分のために好き勝手する反面、世界中の権威のある人間を集め、無理やり世界平和を実現させようとするなど。大見得切ってそれらの前で演説を始めますが、中身は支離滅裂。強引にことを進めようとするあまり、とうとうとんでもない失敗をしでかしてしまいます・・・。

こういった展開に、妙に親しみを感じました。コメディ調ではありますが話そのものは淡々としていてともすればつまらなくなりそうなのに、目が離せません。もちろんありがちなB級映画とは一味違う巧みな人物描写のたまものなのですが、それだけではないように思えます。
さえない男が突然超人的な力を手に入れ、いたずらしたり女の気を引こうとしたり、最後には調子に乗りすぎて暴走して失敗・・・。こう書き連ねて初めてその親しみやすい原因が分かりました。この展開、「ドラえもん」にそっくりなんです。警官を地獄に落とすシーンなどは、「独裁スイッチ」を思い出しましたよ。
ただ、この映画は1936年、藤子・F・不二雄氏の生誕は1933年。ちょっと見ていたとは考えづらいですし、そもそも日本で公開されたかどうかも不明なようですから。後年何かの形で見ていた可能性はありますが、低そうです。ただ、偶然とは言い切れないほど似ていますので、大変みやすく、理解しやすかったのは確かです。

そう、この作品は1936年度作品。年代が信じられないほど特撮は丁寧で、特にクライマックスのスペクタルに入る一瞬は今の目で見ても大迫力で、あっけに取られます。途中の奇跡を再現する特撮は牧歌的ですが、かえって寓話性が高まったように思います。今リメイクするとしたらもっと細部にこらざるを得なくなりますが、ヘタにリアリティな映像は作品の雰囲気を損なうことになるでしょう。ピッタリあっています。
DVDの解説には"サイキック映画"とありますが、内容はあくまでファンタジー。後で落ち着いて考えると、それまでの奇跡は整合性なんてまるでとっていなかったのに、何で失敗した奇跡だけSF要素が加わってくるのかヘンではありますが、あのクライマックスが一番書きたかったシーンなのは確実ですからやむをえないとも言えます。ちなみに、B級B級と書きましたが、スタッフは同じH.G.ウェルズの「来るべき世界」を作った人たちが再集結したもので、予算はともかく人員は一流ぞろい。淡々としていながら実に面白く作られていたのは当たり前のことだったのです。

古い名作はしばしば後の映画やマンガにオマージュとしてシーンや内容が使われることがありました。そういう引用されたと推測できそうなものを見つけるのも、昔の映画を見る楽しみでもあります。現在で同じことを行うと「パクリ」といわれて非難されてしまいますが、これは非常に残念なことと思います。

H.G.ウェルズの奇蹟人間 [DVD]
ローランド・ヤング,ラルフ・リチャードソン,ジョーン・ガードナー,アーネス・セジガー,ソフィー・スチュワート
WHDジャパン
コメント (0) |  トラックバック (0) | 

8年越しの悲願達成、"戦慄!プルトニウム人間"

2012-01-25 21:28:40 | 特撮・モンスター映画
いま、わたしは少々興奮気味であり、いまほど予定とおりこのブログを昨年中に終了しなくてよかったと思っている瞬間はない。あるいはやめていたとしても、今日だけの限定で記事の更新をしたかもしれない。それほどこのDVDの記事を書ける日が訪れたことがうれしく、何よりこの映画のDVDが発売されたことを喜んでいる。

その映画のタイトルは"戦慄!プルトニウム人間(1957年度作品)" これを見ることはわたしの長年の悲願だった。

戦慄!プルトニウム人間 [DVD]
グレン・ランガン,キャシー・ダウンズ,ウィリアム・ハドソン,ジェームズ・シーイ,ラス・ベンダー
ランコーポレーション


なぜなら、この"戦慄!プルトニウム人間"には"巨人獣 プルトニウム人間の逆襲"という続編が存在するが、いままで日本語版のDVDは、その続編しか発売されていなかったからである。ちなみに"巨人獣"の発売は2004年3月。わたしは発売直後に買ったから、実に8年かかっての念願達成となったのである。

監督は「巨大もの」を得意とするミスターBIGことバート・I・ゴードン。と、書くと「あの監督の映画だからどうせ強引な合成の巨大生物が暴れまわるだけのおバカ映画だろ」と思われるかも知れない。実際、前に紹介した"世界終末の序曲"はそのとおりだった。が、この"戦慄!プルトニウム人間"は一味違う。

"ゴジラ"や"放射能X"を例にとるまでもなく、核兵器の恐ろしさをその影響で巨大化した生物に置き換えて表現するのはモンスター映画の常套手段である。"プルトニウム人間"もその例には漏れないが、ただ巨大化するだけでなく、主人公・マニング中佐(一般には大佐であり、パッケージにも大佐とあるが、本編の字幕では一貫して中佐。ただ、登場人物は"Lieutenant colonel(中佐)"ではなく、単に"Colonel"と呼んでいるようにしか聞こえないので、大佐な気がするが)の精神的な葛藤を描くことにより、巨大化という異形の姿に変わっていくことへの恐怖の表現を狙っている。特に前半部分は非常に丁寧に演出されており、マニング中佐の正義感ゆえに起こった悲劇が緊張感たっぷりに描かれる。核爆発までの間をワンクッションおいて、「助かった?」と見るものに一瞬安堵感を抱かせてからの爆発など、編集のつなぎやミニチュアワークのうまさも相成ってつい引き込まれる演出が随所になされる。さすがに巨大ものばかりでその名をとどろかせるミスターBIG。なんだかんだ言って演出はうまい監督さんなのである。それだけに、終盤の作りの荒さが残念。合成は向こうが透けて見える、立体感を感じない人物処理を含めて荒っぽく、急に質が落ちて見える。展開も急にご都合主義的展開(報われないが)になり、前半と後半で監督が違うのではないかとすら思えるほどだ。

なお、続編"巨人獣 プルトニウム人間の逆襲"はこの"戦慄!プルトニウム人間"のヒットを受けて急遽製作された映画。ゆえに、キャストが確保できなかったのか、ヒロインが婚約者から妹に交代("戦慄!〜"には「親戚は(婚約者の)わたし以外にいない」というセリフがあり、それと矛盾する)。また、マニング大佐役の俳優も前作のグレン・ランガン(ンを一つとってはいけない)からディーン・パーキンへ交代、別人であることをごまかすために顔の右半分には骸骨が露出したようなメイクがほどこされている。
もっとも、グレン・ランガンは続編に出なくてよかったかも知れない。もし出ていたら、50年近くもたって



このようなフィギュアにされるところだったのだから(笑)。これがわたしが8年前に買った"巨人獣 プルトニウム人間の逆襲"のパッケージ。厳密に言えば、それを含む4本の同クラスの映画を詰め込んだボックス販売品である。フィギュアはその購入特典というやつか、あまりうれしくないけど。これ以外に現在まで"巨人獣"のDVDは発売されていない。ちなみにお値段2万円のところを1万8千円で買ったはず。B級映画のDVDが今ほど安くなかったころとはいえ、無謀な値段であった。買ったことに一片の後悔もないけど。
ちなみにこの続編は途中の回想シーンで前作のシーンが多く流用されており、大体のストーリーはわかるようになっている。第2作だけ販売して第1作のパッケージが用意されなかったのはそこらへんも原因の一つだろう。公開当時も日本では"巨人獣"のほうの短縮版が上映されただけで"戦慄!"はテレビで放送されたか有志による上映会が行われたのみ。スカパーの今は無きチャンネル・ホラーTVでも"巨人獣"だけが放送されたことがある。
第2作でのマニングは終始怪物状態であり、全く理性は残っていない。これは露出した骸骨とも相成って前作で顔に攻撃を受けた影響、が定説となっている。が、"戦慄!"を見る限り、己の巨大化という事実に理性が耐えられず、自らの生命を守るために発狂したものと考えられる。妹やかつての仲間たちはまずそんなマニングの理性を取り戻させようと努力し、クライマックスでマニングは心を取り戻すが、それはもはや人間ではないという己の姿を思い立たせるだけの、残酷な結末に過ぎなかった。それゆえ、マニングは高圧電流を両手でつかみ、自ら死を選ぶ(なぜかここだけカラー、いわゆるパート・カラーというやつだ)のである。単体でも見られるよう作ってある続編ではあるが、少々矛盾点はあってもやはり第1作を見ないことには第2作は理解できない。それを改めて再認識させられたDVDだった。
ただ、画質はあきらかにVHSからのダビングによるもので、その中ではマシではあるもののあまり褒められたものではない。他にソースがないのならば仕方ないが、販売元のRUNコーポレーションは以前に「人類危機一髪!巨大怪鳥の爪」で16:9のデジタルソースが存在するにもかかわらず、VHSをソースにしたサイドカット低画質版を発売したことがあるので、今回も努力が足りなかった可能性は否定できない。"巨人獣"はちゃんとフィルムからデジタル化した、比較的高画質なソースを使っていたのだから。

最後に疑問。"戦慄!プルトニウム人間"が出たからにはすぐにでも"巨人獣 プルトニウム人間の逆襲"の単品販売に着手してほしいところだが、難しいかも知れない。先のパッケージでは他にも"海獣の霊を呼ぶ女"、"女黄金鬼"、"吸血原子蜘蛛"の計4本が収録されているが、いずれも単品販売はされていない。また、ほぼ同時に発売された同じボックスシリーズに収録された"原子怪獣と裸女"、"悪魔と魔女の世界"、"女バイキングと大海獣"、"恐怖の獣人"の4本も単品販売されていないのだ。つまり、このボックスを企画販売したバップに、これらの作品の販売権が今もって存在するのではないか、と思われる。まさかボックスの再販はないだろうし、最近のバップのやり方からこの手の1500円が相場になった映画の単品販売も考えにくい。RUNコーポレーションは、なんとか販売権を会得し、続編を望むファンの手元に届けてほしいものである。
コメント (2) |  トラックバック (0) |