最近、農業といえば出てくる話のひとつが食料自給率です。
食料自給率の計算方法には3つの種類があります。
「重さ」で計算する方法と「カロリー」で計算する方法と「生産価格」で計算する方法です。
重さで計算する方法は、品目別の自給率を出すときに使います。
→計算式は簡単!
国内の生産量(重さ)÷国内の消費量(重さ)
これで計算すると、たとえば小麦の自給率は平成18年度概算で18%、野菜は79%、果物は39%。
みかんは93%。ちなみにみかんのH17年度自給率は103%なんですよ。
大豆は5%、牛肉はH18年度概算で43%。
品目によって、すごくバラバラなんです。
品目別の自給率ではなく、日本全体の総合的な自給率を計るのに使われているのが「カロリーベース総合食料自給率」です。
総合的な自給率を計る場合、たとえば肉と野菜では全く重さが違いますので、「重さ」を足しこんで計ってもあまり意味がありません。そこで、食料のカロリーに着目して計算するわけです。
この指標は、日本に供給されている食料のカロリー合計のうち、国産でどのくらいまかなわれているかを意味します。
計算式は
国民一人1日あたりの国産熱量÷国民一人1日あたりの供給熱量
平成18年度概算値では 996kcal÷2548kcalで計算されていて39%です。
供給熱量とは、一人が一日食べる食料を品目ごとにカロリー計算して足しこんだものです。
国産熱量というのは、供給熱量に対して国産自給率をかけたものです。国産自給率は、全体のうち国産が占める割合ですが、家畜の場合には国産の比率にさらに飼料自給率がかけあわせられて計算されます。たとえば豚肉の中で平成17年度(確定値)では国産豚の割合が全体の50%、豚の飼料自給率が11%なので、50%×11%=約6%が国産自給率です。
ちなみに、牛、豚、鶏など家畜全体の飼料自給率は、H18年度概算で25%。
ただし、飼料の中でも粗飼料(=草または草から作られたエサ)自給率は77%、濃厚飼料(トウモロコシ、大豆、綿実、麦など)の自給率は10%。細かく見ていくと、内訳にとっても差が出てきます。
こんな風に、「39%」の数字の裏には、色んな数字が潜んでいるわけでして、ちょっとややこしいのです。
さいごに、総合自給率の計算でカロリーの代わりに価格を使って計算したものが「生産額ベース自給率」です。
計算式は
食料の国内生産額÷食料の国内消費仕向け額
これを使うと、低カロリーだけれど健康を維持、増進する上で重要な役割を果たす野菜やくだものなどの生産がより的確に反映される、といわれています。日本の生産額ベース総合食料自給率は平成17年度で69%です。→といいながら、コレは正直まだピンときていないワタシです。
でも、自給率ってコトバは、39%という全体の数字だけでなく品目別の数字の両方見ていくと、もうちょっと今の食料事情が具体的に見えてくるような気がしています。
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我が家の自給品はベビーリーフとニンジンだけです。
日当たりが最悪でも育つもの、探してまた春先に種を播こうと思っています。