あの頃を懐かしむ！

 

二人の母を見送って早や半年以上の月日が流れた。

思えば昨年の今頃は姑は自宅にて足腰悪いと言えどもこの寒い季節を

元気に暮らしていた。　

少しずつ動作も緩慢になりお手洗いが間に合わずそのために

オムツぱんつを履いていたが間に合わずに少し失禁する事も

有ったようだ。

そのために足腰悪いのでまめにパンツを変えないからか臭う時が

有り日を追うごとに臭いが増して一瞬戸惑うことが私は有った

昨年のお正月には私共家族と息子夫婦も一緒に新年を迎えたが

その頃には家中に悪臭が立ち込める程になっていた。

嫁の私としては余りいくら年寄りといえどもプライドも有ることだから

面倒向かっては云えずに困り果てていたのが事実だ

半月を姑と過ごす夫もその臭いには困っていた。

夫には姉と妹の女二人が母の身の周りの品々を買い

お世話してくれていたので私は母の衣類などは買ったことが

なかった。　姑も娘には頼みやすかったことも有り私はそれで

良いとさせていただいていた。

臭いの事も夫が姉達に話したら「年寄りだから仕方がないと」言われて

何の改善もされなかった。

私の母は施設に入所して介護士さんのお世話できちっと身の回りは

して頂きそのお陰で母のお部屋に入っても何時も清潔感で溢れ

気持ちがよかった。

私は弟と二人で母を看ていた。　弟は母の着るものなどは分からないので

何時も私が下着から洋服までを買い揃え面会に行く都度必要な

品々を買い持って行ってあげた。

長い年月の間にどれだけの品々を買い求めたか

私達が若かりし頃は几帳面でお洒落な母だった。

父亡き後、自分を無くしても最初の頃は介護士の人が揃えてくださった

洋服は気に入らないと着なかったと

それがやはり歳を追うごとに興味なく益々我を無くしてからは食べこぼし

などで洋服やズボンが汚れていても気にも留めることもなくした。

仕事の帰りにスーパーの入り口で洋服をドレスハンガーにつるして

販売している出店で洗濯の利くセーターや介護用のズボンのすそに

ファスナーが付いた品を買い求めた事か

どうせ汚くなり捨ててしまうので高価な品は必要なかった。

元気な頃はお洒落な母はデパートかシヨッピングセンターでしか

お洋服は買わない人だった。

今は亡き母の為にお店が出ていても買ってあげることもなくなった。

入れ替わり色々とお洋服のお店が出ている。

品物選びも楽しかったかも

スーパーに入るときにハンガーにかかったセーターやブラウスなどを

横目にこれは母に似合いそうだ～と一瞬思う時もう母はこの世にいて

私の差し入れの品々を子供のように喜び「これと着替えようか～」と

喜ぶ母の顔が浮かぶがもう買う必要のない現実を思い

在りし日の母の車椅子に乗り私の面会を待っていてくれた

母はもうこの世には存在しない

とても切なく哀しみが襲う瞬間でもある

二人の母の死に直面して感じることが多いこの頃である

嫁として娘としてこれで良かったのかと自問自答が続く

 

 

 

母を見舞う！

姑の死から早一週間が経とうとしている。

色々と毎日雑事に終われ銀行や役所や社会保険事務所など

死後の手続きも大変でそちらの事など夫はマニアル片手に

手続きに奔走している。

昨日は一日お暇をもらい実母の入院する病院まで二時間ほどかけて

真夏を思わせる日差しの中を汗をかきながら実母の元に出かけてきた。

姑と同じ日に入院して姑は帰らぬ人となったが実母は何とか命は

繫いでいる。　　でも一日中眠っている様子で私が耳の悪い実母に

耳元に近づき大きな声で実母を呼んでも何の反応も無い。

時折、片目だけ開けるときが有り私を見るがすぐに目を閉じ深い眠りに

入ってしまう。　もう娘だとの認識すら出来なくなったのか

自分で鼻からの酸素のチユーブや点滴のチューブをはずすので

相変わらず手足を縛られている。

その情景はやはり娘としては耐え難く心が痛む

治療の一環としての医療行為だから仕方が無い

終日ほとんど寝ている。　

このような経過が長引けば治っても体力がなかなか戻ることは

望めないでしょう　　施設にさえ戻る日が来ないかも

認知症の実母の現在の状態はいかに本人を苦しめているのか

肉体的、精神的に喪失感が有るのさえ解らない

父亡き後、一人で頑張ってきた気丈で聡明だった実母。

そんな実母だったので私も弟も母の心の変化に気が付くのが

解らなかった。

心、記憶、精神面に関して不安がる。

寂しがる、自己中心的になる、記憶力の減退、うつ、ボケと一連の

経過をたどり「生活障害」のため施設のお世話になり足も悪く

今回は風邪から肺炎、入院と

実母と接する時間をなるべく多くをモットーに接するのが

良かったのでしょうが遠くに住む娘の私には不可能なことだった。

眠り続ける実母の手を握り細くなった腕をさすり寝顔を見つめ涙が

出てきた。

一時間ほど眠るベットのそばにいたが空しさがつのるばかりで

看護婦さんにお願いして病院を後にした。

実母と話は出来なくてもせめて娘が来たことだけは

解ってもらいたかった。悲しい思いで電車に乗り込んだ。

今関西の夫のパソコンから投稿している

25日には神奈川県の自宅に戻る。

 

 

 

姑を見舞い

 

　午前中10時前の新幹線で新大阪に向かう

ここの所、色々と心労もあり車中ではウトウトして時折車窓から

岐阜辺りを通過するときまだ遅咲きの桜が咲いてその辺りは

ピンク色に染まり気持ちを癒してくれる風景に少し気分がリラックス

新大阪から私鉄に乗り換え宝塚の夫の待つ自宅に急ぐ

昨日からお見舞いに来ていた夫の姉は病院に母の看病に出かけて

留守だった。

着くなりゆっくりすることなく夫の車に乗り込み宝塚の山手に在る

病院に向かう

夫に案内され姑の部屋の窓際から六甲の山並みがとても綺麗に見える

姑は点滴や、輸血の管を付けて痛々しく横たわっていた。

姉が嫁の私が来たことを母に告げた

眠っていた母が私が来たことを理解した様子で私を見た

骨折した左手はギビスで固定され痛々しくやせ細った腕にはギビスが

重く感じ胸の上にその手を乗せているので胸が痛むらしい

か細い声で少しだけ自分の意思を伝えるだけでお喋りも疲れるので

余り話はしないようにした

絶食中で食事をすると胃、腸に負担がかかり現在は点滴だけ

姑は口の渇きを訴え吸い飲みでお茶を飲む。

「口の中でとろ～っと溶ける冷たいものが食べたいと」云う

食べたいものは何でも食べさせてやりたいが後で本人が苦しむ

結果になることを先生から聞いているのでそれも出来ない。

骨折していることもありベットの中でも同じ姿勢をして寝ているので

身体中が痛いと訴える

私は姑の背中の下に手を入れて軽くなでるようにマッサージをしてやると

気持ちよく目を閉じてうつらうつらする

まだまだ気丈な母は弱音を吐くことなく前向きに病と向き合い

頑張ろうとする気持ちには心が痛む

自分の病名は知らされずになお一生懸命に生きようとする姿勢に

看病する子供たちも希望を持ち一日でも長く明日に命を

繋げて欲しいと祈る。

明日は実母のお見舞いに出かけるが関西は雨のようだ

高齢の母二人のお見舞いの帰省はこの先の自分たちの

姿としてしっかりと目を背けることなく向き合って今後の課題と

して受け止めることにしなければ

関西に帰省中です！

　

金曜日から有給休暇を取り施設にお世話になっている母の面会と

自宅にて介護している姑のお世話に来ている。

金曜日の早朝の新幹線で新横浜を発ち新大阪に

着くなりその足で一時間半かかる施設に向かう

久しぶりの再会だったが顔色もよく少しずつ認知症も進んでいるがまだまだ

私を「自分の娘と」認識でき嬉しかった。入浴の日で順番を待っていた。

入浴が済むまで母の部屋で待つ事にした。母はもともと几帳面な性格、クロゼットは

綺麗に片付けられあのような身体なのにそのことだけは身に備わった潜在意識が

働くのかと関心した。

我が家より綺麗に整理整頓　勿論施設の方々の介護と行き届いた清掃と規則正しい

お世話のせいと感謝の念を抱くと共にこのお部屋にて毎日何を思い既に考える力も　　

衰えつつ必死にそれでも明日に向かい生きている

約三時間の親子のスキンシップを終えて帰省の折にはたびたび逢う亡き

姉の娘である

姪と大阪にて待ち合わせて一緒に食事をしながら女二人時間を経つのも忘れ

世間話に花が咲く　　彼女を見ていると亡き姉にますます似てきて

何気ないしぐさにハット若かりし姉をその中に見る事があり驚く

今朝は朝から雨が降り輝く木々の葉を揺らしています。

木々を濡らす雨がしっとりとした風情をかもし出し美しい景色を作り出しています。

姑も元気で自宅介護家族の暖かい介護で心身ともに健康で安心している。

二人の母がこの年齢まで共に生き抜くことの精神力に反対に大きなエネルギーを

頂く雨の中これからまた実母の施設に向かう　まだまだ介護は続く

 

新しい施設にお引越ししました。

　現在、三連休と今日はお仕事をお休みして２２日から関西に帰省しています。
実母がやっと申し込みをしていた施設に入所する事が出来ました。
小高い丘の上に建つ新しい施設です。お部屋からは山並みが見え素晴らしい景色が見えるお部屋です。未だ二週間程しか経っていなくて環境の変化にも慣れず職員の皆様の暖かい介護の下で少しずつ興奮気味の心も落ち着きを見せています。

初めて施設を訪れて認知性の母と再会して案外と元気に過ごしている姿に安堵しております。
いずれ私たちもこの様な事態を受けることは間違いないと現実を目視して感じます。
先ずは心身ともに健康で過ごす毎日で在りたいと健康に感謝暑い夏も過ぎ十分な睡眠とバランスの良い食事をとりさわやかな秋を母とともに元気で迎えたいと思います。

来月の母との再会を楽しみに元気で過ごして欲しいと願いつつ今夜の新幹線で職場に戻ります。娘を忘れないで下さいよ