地球の裏からまじめな話~頑張れ日本

地球の裏から日本頑張れ!の応援BLOGです。
証券関係の話題について、証券マンとしての意見を述べていきます

初心者集まれ~外資規制論議?何を今さら・・・

2008-02-06 07:39:10 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
今日知り合いから例の建築基準法に関するマニュアルってのを送ってもらって読んでいたのだが、その件はあらためて書く。
今日どうしても書いておきたいのは例の空港会社に対する外資規制の話である。

まずは以下の記事、Reuterニュースから。

[東京 5日 ロイター] 渡辺喜美金融・行政改革担当相は5日の閣議後の記者会見で、国土交通省が今国会へ提出を予定している空港整備法改正案をめぐり、空港会社への外資規制を導入する方向になっていることについて「金融担当相として反対だ」との見解をあらためて示した。渡辺担当相は、日本の金融・資本市場の国際競争力強化の流れに逆行すると指摘したうえで、5日の自民党の関係部会の結論をみたうえで、冬柴鉄三国土交通相との会談を申し入れる意向を示した。
(中略)
渡辺担当相は「安全保障の問題であれば資本規制をしなくても、とりうる手段はいくらでもある」としたうえで「他にとりうる手段があるにも関わらず、資本規制という、鎖国的・閉鎖的な手段をとるのは間違いだ」と指摘した。さらに「日本市場の競争力を強化して外国からの投資を促進しようと、首相を先頭にダボス会議にまで行ってきた。ダボス会議から帰ってきたらいきなり外資規制とは、日本がどちらの方向を向いているのか疑われる」と強調した。

~~~~~
私正直渡辺担当相って良く知りません。
さらに本件に関しては私自身は正直規制しようがしまいがどっちでも良くて、ただこの大臣が本気でこんなことを考えておっしゃっているのだとしたら、やっぱり日本の政治は終末が近い、と思った次第でありますね。
大いに議論されるのは良いことですが、この海外からの投資促進と言う話をこんな程度の話にすりかえられちゃっているのがまずは非常に悲しい。

大臣殿、首相がダボス会議で何を言ってこようが、さらにそれに力を得て大臣が何を発言されようが構いませんけれど、こと投資促進に関してこの空港会社の例を引き合いに出されるのはどうか、と。
ライブドア問題であれだけ世間が騒ぎ政府が騒ぎ何だか外資をハゲタカだなんだと揶揄してそんでもって国内企業は意味不明の買収防衛策を作って徹底的にハゲタカさん達を排斥したばかりじゃないですか?
この空港会社ごときにいきなりどうしたのでしょうね。
大体全く外資を入れない、って話じゃないし、恐らく外人持ち株制限をしよう、って話になると思うんですけどね、実際外人の持ち株制限してるじゃないですか、日本の一流企業の一部は。
どうしてこの手のことが同時に報道されないのかちょいと不思議なんですけど。

ANA、JAL、スカイマークはそれぞれ航空法で、またNTTはNTT法でそれぞれ外人の持ち株比率は3分の1まで。
さらに放送局(フジテレビとかテレビ朝日、テレビ東京他)とかは電波法放送法にて5分の1まで、それぞれ制限されてるわけですな。

諸外国でこういった空港だとか港だとかが民営化されてヒースロー空港がどっさり他国の会社に買われちゃった、みたいな事もあるので、私自身は、当然政府は慎重になるだろうし、国防上の理由って言われれば、それもそうだなぁ、って思う程度なのだけど、その反対の理由が「外人の投資促進を阻害する」なんて今さら笑止千万だと思うんだよね。
これだけマーケットが悲鳴をあげてる~ってみんなが叫び、さらに実際のマーケットの状態を考えたら、少しは分かりそうなものだと思うのだけれど、いまだに例えばサブプライムではご存知のように、わが国の金融機関のダメージは大したこと無い、みたいな事しか言えないんでしょ。そういう方々が突然この空港会社に関する話で2つに分かれて賛成、いや鎖国的で反対、なんて全く説得力が無くて、むしろその後ろに見え隠れする利権のようなものの分捕りあいでもしてんのかな?って思う今日この頃なのだ(ってちょっと有名BLOGの〆かた借用)。



初心者集まれ~一体今時のコンプライアンスって

2008-02-02 07:59:05 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
ちょっとまた初心者コースと外れるかも知れないが、やっぱり不思議なのでここに書いておこうと思う。
いや、先日、弊社のエコノミストの試算によると昨年の建築基準法改正によってトータルGDPの約1%が失われた、って記事を書いた。
果たしてその実態と言うか実情ってのはどんなものなのか(偉そうなことを自分で書いていながら)どうもピンと来ないので、ここは後学のためにも恥を忍んで知り合いの建築家に聞いてみたのだね。
ちなみにこれから書くことに万が一間違った箇所があってもそれは知り合いのせいではなく、わたしの誤記憶もしくは勝手な解釈によるものなので、最初にお断りしておく。
また超ご多忙の折、快く色々と教えていただいてありがとうございました!!

さて以下が知り合いに教えてもらった内容である。

建物を建てることが決まった時点で役所へ建築許可申請を出すのだが、その際に提出する図面が(例えば)10ある。この申請は図面等に不備が無ければ21日以内に承認されて、建築のGOサインが出る。その間にもしも図面に不備なんかがあれば連絡があるので必要な修正を施し、またその間に軽微な修正が必要となった場合はそれも認められた。いずれにせよ約1ヶ月でGOサインとなる。
その書類が審査されている間に、承認後どのみち必要となる40の図面を仕上げ、GOサインと共に全てが動き出す、と言うのが昨年改正前までの簡単なプロシージャーだった。

しか~し、改正後は、21日が75日に延長され、さらに申請の段階でトータル50の図面の提出が求められ、また申請期間中(75日)の軽微な修正は一切認められず、さらに提出書類に不備があった場合には全て1からやり直しとなった。
極端に言えば、74日目に書類の不備を指摘された場合、また1から75日がやり直しとなる・・・
また、着工申請時に全ての図面が必要って事はどういうことかと言えば、壁の色から備え付ける予定の家具の色等まで提出する、と言うことであり、当然75日の間に施主が「やっぱり壁の色ですけどクリーム色じゃなくて、あの4畳半の部屋の南側の一面だけ白にして下さらない?」なんて事になったら、しかもそれが74日目にそんなリクエストが来たら、新法は「軽微な修正」を認めていないので、たった一箇所の壁の色を変えたい、と言うだけで、再度75日の修行に入らなければならないそうで・・・

つまり建物をこれから建てます!って許可に最低限2ヵ月半、下手すりゃその倍、3倍の時間が掛かる、と言うことだ。ようやくOKが出たときには季節は冬から暑い夏になっており、そうなりゃ当然施主だって気持ちも変わるわな、なんたって一生で一番でかい買い物なんだし。

知り合い曰く、一番大変なのは規模の大きいデベロッパーだろう、と。
確かに流れ作業的に進んでいた日常の業務の流れが突然変わり、しかも時間ばかり掛かり・・・
業界ではもっぱらこの改正を決めた役人のトップが現場を全く理解していない頭でっかち野郎だった、って事らしい。

さて、我々の業界にも似たような話は一杯ある。特に近年金融に対するコンプライアンスが非常に厳しくなっているので大変である。
海外では昔からこの「コンプライアンス」の概念ってのはあったし、でもわたしも若い頃は「何くらだねー事で騒ぐんだよ全く、やったもん勝ちの世界じゃねーかよここは」
とか思っていたけれど、気付いてみれば今コンプラに最も厳しいのは日本じゃないかなぁ、って思う。海外は基本線は昔と変わっていないと実感するんだけど、日本じゃわたしが居ない間にその部分だけが光速で進んじゃった感じがしてる。

この建築の話でもっとも笑えない部分が、要は数ある地元の役所が一番混乱しちゃってる、って事らしい。つまり彼らが質問に一切答えられないって事だ。
「これはどうなんですか?」「分からない」
「あれはこれで良いんですか?」「分からない」 
これはさらに上の組織からのきちんとした指導不足が原因と思われる。
ひとえに法律が改正されました、と言っても業界人にはそれは余りにも常軌を逸脱しているわけで、ゆえに地元の役所に質問が殺到するわけだけど、役所もその上の役所の意図がはっきりせず、そしてその役所のまた上の意図がはっきりせず・・・よって地元の、役所ピラミッドの底辺をなす小役人さんたちは大きな責任を回避したいがために結局「分かりません」って事になるわけだ。

我々の業界でも、「これに関してはどうなんですか?」という質問が殺到した場合、協会はとりあえず「じゃあこういう感じで」、と言う対応にまずはなるようだ。それで各社は「そうかそうか」って事である程度その件に関しては普通に回っていたのが、ある時の検査でどこかが「いや、協会がこういう感じで、と言ったので」と対応した場合、今度は当局がそれに激怒して、結局各社が急な対応を迫られる。場合によっては当該業務を一旦停止することもある、って感じの流れになっているようだ、日本では。

結局現在のコンプライアンス体制って、みんなとりあえず同じように歩くけれど運悪く誰かが地雷を踏んで、そしてその地雷の爆発によってその件に関する線引きがようやくキレイに決まる、という気がする。
確かに法令なんて解釈の問題の部分が大きいんだろうからある程度はそういうことは仕方が無いのかも知れないけれど、でも解釈自体に大きな振幅があるとすれば、それは振幅の周波数の高い部分を取ろうが低い部分を取ろうが、私はどっちを取っても決めた人は文句を言えないよね、って思うんだけど。
そういう振幅が嫌なら決めるときにもっと精度を上げればいいだけジャン、と。

楕円形の400メートルトラックでのリレーのように、最初の走者からアンカーまでが全て同じコースを走らなければならないようにしたいのであれば、最初からそういうルールにしておくべきだと思うし、同じトラックでの長距離走のように1から8までのコース内であれば別に好きな所を走ってOK的なルールにおいては、例えば相手を妨害しなければジグザグで走ろうが、あえて自分だけ一番外側を走ろうが、後ろを向いて走ろうが、ケンケンしようが、それは良いと思うのだけけれど、どうもこの頃の規制ってのは、長距離走的なルールを決めて、でも実際ジグザグに走れば「それはルール違反」、一番外側をのんびり走ればそれは「やる気が無いなら退場せよ」、後ろ向きやらケンケンに至っては「ふざけるな」的なモノになっちゃってるんじゃないかなぁって気がする。
現在の建築業界においては、
「後ろ向き走りはありですか?」「分からない」
「一番外側を走っても良いですか?」「分からない」

いやもっとひどいかも知れないね。
「メガネを掛けて走っても良いですか?」「分からない」
「相手と手と手が接触しても良いですか」
「息しても良いですか・・・」
そんな質問にもろくに答えられないような法改正をしてしまった、って事だろうな。だとすりゃほんと木村剛さんのおっしゃるように現代はまさしく「コンプライアンス不況」であって、わたしの知り合いのエコノミストが言うように「行政KY不況」だわなぁ、トホホ。

~~~
ちなみに建築基準法はスタート時よりは多少緩和措置が出始め、さらに75日もその半分程度でどうにかなるだろう、といわれ始めているそうですが、でもでもまだまだこの余波は続くようです。
ああ、GOOD LUCK!!としか言いようが無いなぁ。
こんな漫画にもならないようなベタな展開、本末転倒な展開、そんなことを真剣にやっちゃってやった気になってる政府の今のあり方を考えるにつけ、やっぱりお先真っ暗な気分になってしまうのだね。

ああ、あらためて、頑張れ日本!
と叫んでおこうぞ。

初心者集まれ!第9回

2008-01-31 07:05:07 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
ちょっとここの所何回か初心者コースを逸脱してしまい、申し訳ない。
いや言い訳をする訳ではないが、この道のプロを自称する者としてはどうしても言わなければならない時があるわけで、どうぞご了承。
さて、国会は急遽つなぎ法案が取り消されて、また今宵FOMCがさらに0.5%のFF金利を下げて・・・風雲急を告げる感じになってきているが、初心者コースの第9回目に入る前に一言。
つなぎ法案がなくなっても結局与野党の痴話喧嘩は根本で収まって居ない訳で、ほんと~~に日本の政治、海外からみてるともうグーのネも出ませんから。
まじめに日本はやばいと思います。これらに関してはまたネタを仕入れて書きますけどね、少なくとも海外からのマーケットに対する生体反応が非常に薄れてきているのを毎日肌で感じているわたしとしては、強烈な危機感を感じてますって。
ほんと日本へ帰って手弁当でいいから世直し党とか作らないといけないんじゃないか、ってこの政治素人が思うくらい、海外からの日本株へ対する興味が無くなってますんで・・・

FF金利、今回のFOMCにて金利を下げる確率は70%とか巷で言われていましたが、あっさりやったね。まあ今日の特にアメリカの動きを見ていて、いかにも動きづらそうな感じだったしね。これで据え置きだったら相場はガクンと下がっていたのだろうし、でも下げちゃったからこれで材料出尽くし感が世界を覆わなければいいな、と切に願う訳ですな。
それにしてもこのアメリカの方向転換の速さはどうよ?確かにこれらに対しては批判も多いのは承知しているし、でもこの機敏さってのをすこしわが国も学ばないと徹底的に置いていかれるだろうなぁ、と。
今後の世界相場、目が離せません。このまま政府があーだこーだもめていれば、きっとあっしの予想は当たりますぜ、日本株のパフォーマンスの悪化、ってのはね。

~~~
さて、では久々に初心者集まれの第9回。
まずは、株価欄、ちゃんと見てますか??
お目当ての株は見付かりましたか?まだ買ってませんね?まだ買わなくて良いと思いますよ。

今日言いたいことは、「%」に慣れてください、って事ですな。
パーセント。

私のお目当ての株は3日で350円も上がりました。
私のお目当ての株は3日で1700円も下がりました。
いえいえ私のなんて12000円も下がりました。

日経平均は400円下げました。
香港株は400香港ドル上げました。
ニューヨークダウは300ドル上げました。

これらの絶対値の比較って全く意味不明になっちゃうことが多いのです。
ここはきっちり「%」表示に慣れましょう、って事を今回は言っておきたいのです。
お目当ての株が2%上がった3%下がった。
東京は2%、香港は1.5%、ニューヨークは0.8%それぞれ下げた。
この方がぐっと比較感が出ます。
お目当ての株も株価欄を見て、300円下がっていたらそれを「%」に直す癖を付けて下さいな、それでもってその日の日経平均と比べてみる癖、これが大事。
(当該銘柄が日経平均採用銘柄との前提でね、まあ難しいことはあとで)

お目当ての株が300円下がっても「%」に直したら、実は0.5%の下げだったけれどその日の日経平均は2.5%下げていた、って事があったら、そう貴方が発掘した株式は日経平均に比べて遥かにパフォーマンスが良かったことになりますな。じゃあ何でだろう?と言うことでコメント欄を読んでみたら、為替が大きく円高に振れたため輸出株中心に売られた・・みたいなコメントになっていたとしましょうや。そういえば私のお目当ては余り輸出とか関係ないわ、だからね、うんうん。
と言うことがままあります。
実際東証33業種の毎日のパフォーマンス(どんだけ上がったか下がったか)と言うのが当然存在して、その日の日経平均やTOPIXと比べてどうだったか、と言う比較をみんなきっちり見てますんで、このお目当て株価のパフォーマンスと日経平均のパフォーマンスの違いと言うのは実はそういうところへ繋がっていくんだ、と言うことを覚えておきましょうぞ。
その際に比べるときはもちろんこの「%」になるわけですな。

ちなみに経済統計やら、企業の売上高やらってのも結局は絶対額はありますけれどみんな見てるのは前年同月比(つまり今年の1月の数字は去年の1月の数字と比べてどれだけ上だったか下だったか)の伸びないし下げを「%」で見てます。
GDPだってそうでしょ?今年は1.9%のGDP成長率予想です、ってな感じで、要は去年と比べてどれほど伸びるの?その伸びの「%」ってのはここ数年でどうなの?って事をみんな気にするわけです。
ユニクロの毎月の売り上げだって、12月はナンボ、1月はナンボ、ってのも確かに大事ですけど、12月は去年の12月と比べてどうだったの?その理由は去年は今年より暖冬だったから?休日が1日多かったから?ってな要素を鑑みながら、前年同月比の伸びを見ているわけですな。

企業が成長しているって事は、当然売り上げが順調に伸びているって事で、それは前月より今月、今月より来月って伸びていくのが理想ですけどね、季節要因ってのが左右する業種が山ほどありますんで、そしたら毎月もさることながら去年の同じ月はに対する伸びは何%?って方が尺度としては合理的ですわな。
英語ではYOY(Year on year)と言いますぜ。

良いですか、「%」とお友達になって下さい。
ご主人のお給料もそうです、去年に比べてどれほど伸びたの?但し、お給料が単に1%伸びた、と喜んではいけませぬ。当然インフレ率ってのを勘案しないとなりませんのでね。要はモノの値段が去年比で2%上昇しているのにお給料が1%しか伸びていなかったら・・・家計は実質1%の赤字になりますわな。
これはあっしも頭の痛い問題なので、では今日はこの辺で・・・

初心者集まれ~本当にまずい

2008-01-30 06:54:11 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
月曜火曜と風邪を引いてしまい自宅で養生していたのだが、その際にネットで動画ニュースをずっと見ていたのだね。
我が家のように日本のテレビが入っていなくてもこの頃は本当に便利になった。各局のニュース(まあ正直どれも似たり寄ったりではあるが)がまとめて動画で見れるってのは、ほんとテレビ要らないね。

気になる3つのニュース。
「つなぎ法案」
「テラメント」
「製紙業界」
もちろんサブプライム、モノライン云々その他も色々あるけれど、私がこれを挙げる理由はと言うと・・・

まずはテラメントと製紙業界の話。
要はさ、ある意味穴だらけなんですな、なんか政府がやってることが。
大量保有報告書なんてのは、当たり前だけど各企業はもちろん、投資家も結構見ているわけで、当然ある日変なところがドサ~っと「ここの株大量に持ってま~す」とか報告してきたら株価が動くわな。
今回はどれもありえね~って言うくらいの規模の保有と、ありえね~って言うくらいピカピカの日本の代表企業だったから誰もが嘘だと思ったんだけど、どっかで読んだけどこれがほんと結構際どい企業の報告書だったらかなり株価にインパクトがあったと思うわけですな。
私も前にこのBLOGで随分書いたけど、昨今は株式のダイリューションとかにも非常に敏感だし、MAに対しても非常にみんな敏感だし、そんな折にMAなんかのボーダー上にある企業の虚偽の大量報告が出たりしたら・・・簡単にそんなの想像出来ると思うけれど、問題は金融庁のこのページは出されたものは全部ホイホイって受け取っちゃって公開されちゃうって事でしょう。
言い分は分からないでもないけれど、それにしてもこういうことが起きて初めて分かる大きな穴、って感じで、これはまさにライブドア事件の教訓だったはず。
かつて私がこのBLOGでライブドアをそれなりに評価していた理由ってのは、誰も気付いていない穴に彼らは積極的に入り込んでいって、その大きな穴をみんなに認知させてくれたことなのですな。
あの事件が無ければ日本の企業のMAに対する姿勢だって何だって、結局今も変わらなかったのでは無いか、と。また、彼らがやらなくてもいずれ誰かがこの穴を突いていただろうと思うのですな。
今回のテラメントも同じ。この事件で恐らくEDINETは色々と厳しくなるだろうと思うし、それは必要でしょう。
果たして最初は良かれと思って、つまりみんな誰でも門戸を開放してますからね、その代わりきちんと報告して下さいね、と言う姿勢が完全に裏目に出てしまった、と言うことですな。

製紙業界に関してもそう。これは食品や耐震に比べたら人命に直接関わりそうな事ではないからイマイチトーンが低い気がするけれど、元々100%の古紙再生は無理だった、って事なわけで、今日も動画ニュースでどっかの大学の教授が、再生比率を下げざるを得ないでしょう、みたいな事を言っていたのだけれど、これも良かれと思ってやった政府の施策が見事に裏目に出た事例でしょう。
まあ100%云々と言う議論があった時に業界がどういう対応をしていたのか分からないのでなんとも言えないけれど、どのみちお粗末な結末だわな。

これら2つのニュースからわたしは本当に前回書いた「行政KY」をしみじみ感じるわけです。
良かれと思って緩かった箇所を逆手に取られ、良かれと思って厳しくしたら実は業界がついて来れず・・・

そして極めつけは「つなぎ法案」でしょう。
もうこんなことばっかりやってたら本当に日本は駄目になると思う。
議員立法だから福田総理は噛んでいないんでしょ?と言う議論があり、でも薬害訴訟の議員立法は福田総理が前面に立って噛んでいたでしょ、みたいな。
野党もその辺の盲点を突くのはきっと政治の世界では極めて正しい追求方法なのだとは思うけれど、両者とも「国民」「国民」って言いながら争っているけど、本当に国民のことを思ってやっているんですかね。

何度でも書くけれど、現在の政治に対して真っ先にNOを突きつけた株式市場の言う事もたまにはきちんと聞いたほうが良いと思いますがね。

株屋は株屋を守るために「市場が」「市場が」と叫んで云々・・・の話をこの頃良く見るんですけど、わたしに言わせればその何が悪いの?と。
これでもこちとら誇りを持って日本経済を側面から支えてるって自負を持って仕事してんだい。そこが悲鳴上げてるのをみんなに叫んで何が悪い?その理由だって日本の頂点の連中のクソくだらない痴話喧嘩が発端じゃねーか。
このままじゃ、いずれは日本人がアジア諸国へ出稼ぎに行くようになっちゃうってば。既に株式市場はその兆候盛りだくさんなんだから。

初心者集まれ~久々に吼えるぞ!

2008-01-23 07:18:48 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
ちょっと「初心者向け」から離れてしまっているけれど、世界的にマーケットがご存知の状態なので、吼えさせていただく。
このようなマーケットなので実は本業の方は結構暇なのであり、同時にこのようなマーケットなので特に日本のマスコミは大騒ぎで、お陰さまで私も例のテレビAの「Hステーション」のディレクターの方と人脈が出来て、今日も朝夕と2度に渡ってこのディレクターの方と電話でお話しすることが出来たのだね。
もしも今日のヨーロッパマーケットが再度暴落していたら、あのHステのF館キャスターと電話でのライブ掛け合いを頼まれていたのだが、幸か不幸か(笑)マーケットは反発したのでその機会は失せた。
まあ良い。
夕方の電話(日本時間夜中)でそのディレクターの方と大いに政治談義、マーケットトークで盛り上がったので、その流れを受けて私は久々にここで吼えさせていただく。

前回1月20日(日)の記事で触れたが、アメリカFOMCの理事会が予定されている月末までアメリカマーケットは持つのかな?その前に緊急理事会が開かれて利下げがあるんじゃないか、って書いたけれど本日その通りの展開となった。しかも利下げ幅はマーケットコンセンサスの50BPを上回る75BPであった。
まだ完全にインフレ懸念が払拭されていないにも関わらずFOMCが利下げに踏み切ったのは大きい。
テレビAのディレクターさんにはかねてから「今回の世界同時株安の元々の発端はアメリカですから、アメリカが収束しないと世界全体が収まらないでしょう」とは言ってあった。
本日のこの利下げは、何だかんだ言ってもアメリカが世界に向けてきちんと仁義を切った格好になり、さらに50でなくて75、って所にアメリカのこのアナウンスメント効果をきっちり図ったようなやり方に正直背筋がゾクゾクした。
アメリカ経済とその他諸国の「De-coupling」が最近取りざたされているか、私は今回のアメリカの英断には拍手を送る。

翻って我が祖国日本である。
しつこいけどディレクターさんにも言っているし、前回の記事をご覧いただければ私の主張が分かって頂けると思うけれど、日本と諸外国、同じようにマーケットが乱高下しているけれど、その下げ方の中味が決定的に違っていると私は考えている。
それはすなわち、日本以外のマーケットでの下げは「取り合えず売っておこう」であり、この売ったお金は一種待機資金となってそのマーケットにステイして、再びマーケットが盛り上がってくればこれらのお金が再び「買い」出動するであろう事に対して、我が日本のマーケットにおいて散々売られたお金は戻ってこないのではないか、と言う懸念である。
1年前17000円付近であった日経平均は現在ではもう20%以上下げている。
昨年3月と8月に世界的な急落場面があったが、その段階で外人の日本株投資家は明らかにアセットアロケーションを変更している、日本株のウエイトを下げている。さらに今回の下げは、私個人的には一種日本株に対する「強制終了」だと思っている。
アロケーションを下げながらも頑張っていたお金が、あんなに日本株を愛していたお金が、これだけ好きだったのにちっともその想いに答えてくれなかったのね、日本株。答えてくれるどころかDV(Domestic Violence)まがいのことまでされてしまって、もう我慢の限界だわ、さようなら私の愛した日本株・・・となってしまっているのではないか。

弊社のエコノミストのSさんは、メールでこう言っていた。
「私が昨年の段階で、今年の日本株見通しを誤った大きな理由は2つ。政府の規制強化の影響を甘く見たこと、そして中小企業の自力を過大評価した事」と言っている。
特に政府の規制強化の影響として、昨年6月の改正建築基準法施行での政府審査マニュアルの配布遅れ、それにより政府の建築着工許可が止まってしまったことを重大インシデントとして挙げている。彼の試算によれば、建築着工の減少でGDPは0.5%減、さらに企業倒産が増加し建設就業者の消費支出の減少で0.5%減、トータルGDPを1%減少させてしまった、と。

さらに、彼によれば、貸金業法改正、金商法、2008年の新リース会計導入、京都議定書温暖化ガス削減目標期間入り、と、政府が良かれと思って導入した制度が実は余りに経済の自由度を奪い、結果我が祖国を不況に導いたことに政府が気付いていない結果起こっている不況、名付けて「行政KY不況」である、と。
KYはもちろん「空気読めない」である。
(ちなみに彼はこの造語で流行語大賞を狙っているので、この造語が流行りはじめたらそれは弊社Sさんにコピーライトは帰属するのでそこんとこ宜しく。テレビAにも言っちゃいましたぁ、とSさんには言ったら、俺は「そんなの関係ねーオッパッピー、を超えるんだ」と息巻いていたので、皆さんこの造語の使い方には注意してね)

それじゃあどうしたらいいのよ?

彼の結論、同時に私の結論も一緒であるが、それにはひたすら政府の税制改革を柱とした構造改革の進展、結局これに尽きるのだよ。
地道にやろうよ、構造改革。

今日自民党の中川元政調会長がこう言った。
「震源地の米国ですら1500億ドルの対策を取った。欧州も(対策を)取ろうという状態で、日本は何もしなくていいのだろうか」

違うんだよな、元政調会長殿。
もう傷口に絆創膏を貼るような目先の政策なんて要らないんだよね。もちろん無いよりもあった方が良いのかも知れないけれど、それを言い出すとまた世間からは「金融関係が儲からないからそんなことを言い出してるよ」とか絶対言われるから、あっしは金融関係者としてあえて言うけど、そんなの要らない。
そんなことより地道にやろうよ、構造改革。

日銀の福井総裁が、金利据え置き後の記者会見でこう言った。
「日本の金融機関は証券化商品への関与の度合いは欧米の金融機関に比べて相対的に小さく、これまでのところ損失は各金融機関、各グループの期間収益や経営体力の範囲内で吸収可能とみられる」と言明。「現時点において、今回の問題がわが国の金融システムの安定性に深刻な影響を及ぼすとは考えていない」

確かにそうだとは思うけれど、今それを言ってどうにかなるんですか、総裁。
それじゃ昨日までなんで株式市場がこんなになってるんですか、総裁。
サブプライムってのはね、ご存知の方も多いと思うけれど、あらゆる所に一種地雷のように埋め込まれているんだよね。みんなが普通に買ってる投資信託だってその運用の裏側ではサブプライムに絡んだ株式をたんまり買っている可能性は十分有るんですよね。だからこれだけ世界的な問題になっているんですな。それに対して、わが国の金融機関の関与の度合いは云々かんぬん、そんな事言ってて良いんですか、総裁。これだけの株安が既に金融システムに結構深刻な影響を及ぼしていると思うんですけど、そしてそれを誘発したのがサブプライムだと思うんですけど、総裁。

私が個人的に今後を憂えているのは、
おそらく目先各国株式市場は、アジア、ヨーロッパ、アメリカ、って感じの大きな単位で同じような動きをすると思うんですけどね、つまりアジア諸国はどこも4%上がったり、3%下がったり、そしてヨーロッパ諸国もどこも3%上がったり2%下がったり、って事ね。日本株もおそらくアジア諸国十羽一からげの中で同じような動きを目先はするでしょう。市場のボラティリティーが極端に上がってますんで、数%の上下にはみんな余り驚きません。
問題はその後なんですな。
例えば今後市場が落ち着きを取り戻して、売られ過ぎた分の買い戻しなんかも手伝って多少堅調に推移したとしましょうや。
この先3ヶ月、半年のスパンで考えた場合、この日本株強制終了の影響で、実は日本株のパフォーマンスだけまたまた極端に悪くなる、って事が十分考えられると思うんですな。実際書いたように過去1年のスパンで既に最悪のパフォーマンスなんですけど、今後もそれが続くとしたら・・・

もちろんそれらを食い止めるべく、さよならされちゃったマネーを取り戻すべく我々証券マンは頑張ると思いますよ。でもね、政府に梯子を外されちゃったらもうどうしようも無いね、ぶっちゃけ。

中国の国家主席はね、外国のファンドマネージャーに会って、国家戦略に役立つと思えばそれらのアイデアをどんどん吸収しているんですって。つまり主席はね、中国って言う巨大な組織の「CEO」の役目も果たしているそうですわ。
アジアのある国、未確認らしいですけど、首相の給料って国家のGDP成長率に連動しているんですって。
彼らには、国を盛り上げれば盛り上げるほどきっちりインセンティブが働く給与体系になっている、って事ですよ。日本の政治家、官僚、いくら日本のGDPが上昇しても関係有りませんね~。

1円の領収書結構。
DAVOS賢人会議に出るの出ないの結構。
でもね、貴重な時間を使って1円の領収書を議論している場合なんですか。
そんなことより、地道にやろうよ構造改革。

自慢じゃ有りませんけど、私先週木曜日にそのテレビAのHステーションに出させてもらって言いました。「外人投資家は言ってます、一体ジャパニーズガバメントは何をしたいのか、そのビジョンが全然見えて来ない」ってね。

本当に日本、頑張ろうよ。

頑張れ日本!

これに尽きます。

初心者集まれ!~閑話休題

2008-01-20 01:59:03 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
ちょっと今回は閑話休題、初心者の方には若干難しい話が入るかも知れないけど、まあ我慢して下さい。

自慢げに書いた報道番組出演のための相手側からの質問に対して私が述べたかった相場の見方ってのをここで整理して書いておこうと思う。
今回の番組は、福田政権に関して外人はどう考えているのか、的なコーナーであったので、私のコメントのその部分が主に放映されたようであるが、外人トレーダーと共に話し合っての現在の相場状況、外人投資家は日本株を今どのように見ているのか、について簡単に私見を述べておこうと思う。

何度か「初心者集まれ」のコーナーで書いているように、決して焦って日本株に投資する必要を私は現在は感じていない。ちょろっと日本株の何たるかを学んだつもりになって、すぐに投資してみよう、と初心者の方に考えて欲しくないので逸る心を抑えてもらうつもりもあって、何度か「焦る必要なし」と書いてきたわけだ。
かと言っていつチャンスが来るかもしれないのが相場なので、そのチャンスが来るまでは、どうかじっくり色々な事をまずは学んで欲しいのであるね。
新聞の株価欄、見てますか??

良いか悪いかは別として、世界経済ってのはやはり大量消費国であるアメリカを中心に回っている。つまり日本の株式市場もヨーロッパもアジアも、アメリカの経済状態がある意味一目で分かるアメリカ株市場に常に注目している。
ご存知の通りアメリカ経済はあのサブプライムに昨年夏ごろから翻弄され続けている訳で、結果として金融社会のトップの会社が次々と赤字を余儀なくされている。
しかも日本円で「兆」の単位だから恐れ入るね・・
この問題を見ているとアメリカ社会の消費構造が、随分前に騒がれていたクレジットカード問題の時分から実は余り進歩していないんじゃないか、と感じる。
かつてアメリカでは車から何からクレジットカードで買って、結局払えなくて・・みたいなことになっていて、今回のサブプライムも一般の普通の人が普通じゃ買えない豪邸を簡単に手に入れることが出来るようになって、でも実はその借金が払えなくて・・・ってのと同じジャン、と。
アメリカは金利を引き下げて来たけれど、とても追いつかず、今月末のFOMCの会議でも0.5%の引き下げは確実視されているけれど、果たしてあと2週間持つのかな、と個人的には思っている。昨日出たブッシュ大統領の経済対策も市場ではちっとも評価されなかったし。
もしかしたら緊急理事会があるかも知れないなぁ、と思っているが分からない。
さらに石油価格の暴騰も、まあこれはアメリカだけではないが、経済を直撃している。特にアメリカの車社会を考えればね・・さらにこれから寒波とか来たりしたら燃料も逼迫するだろうし。

つまりアメリカ経済が弱くなっているがために、その消費はみんな節約するから落ち込み、日本もユーロ圏もアメリカでモノが売れなくなる、って連想が働いて世界の市場がこんなんなってる、ってのが現状だろう。

さて、実は報道では日本株と香港株を比べた簡単な説明をしたのだが、それはカットされてたんだけど(笑)。
日本株もHK株も下げているのは一緒、昨年3月、8月にそれぞれ大きく下げているんだけれど、一体何が違うのか。
実は1年前と比べると良く分かるんだけど、HK株ってこの水準でも1年前と比べればまた20%くらい上なんだよね。反対に日本株ってのは1年前と比べると20%くらい下、なんだよね。
つまりその他のアジア諸国の株も売られて安くなっては居るけれど、実はちょっとスパンを長く取ればまだ利益がある、って考えることが出来るけど、日本株は利益があるどころか、一種見切られ始めた、と見るべきか、と。
これは話しあった外人と一致した意見なんだけど、明らかに外人投資家は日本株に割く割合を減らしている。
ある巨大外人投資家が居たとして、彼は、アメリカ圏に50、ヨーロッパ圏に30、アジア圏に20、のお金を投資しているとする。(これが良く聞くグローバルアセットアロケーションと言う意味であるね)
その中で、アジア圏でも、40は日本、20は香港、その他・・・、と分けているんだけど、今まで40あった日本株の割合を例えば20にして残りの20をその他のアジア諸国に振り向ける、あるいは日本株を0にして、って感じのアセットアロケーションの組み換えが起こっていると推察されるんだよね。
つまり減らした分の日本株は売り払われて、そしてその売ったお金はしばらくは日本株に戻って来ない・・・カムバーっク!

日本株の下げ方と香港株の下げ方の意味合いが今回は違うように思う、ってのが結論なんだけど。
実際外人の日本株ファンドが年末にかけていくつかクローズになっているし、これは非常に厳しいのだよ。

もちろん目先的に大きく上がる場面もあると思う。また同時にこれ以上下がるってのもそろそろ考えにくい状況になって来ているのも事実。
どこが大底か見極めるのは神のみぞ知る世界なのであるけれど、ここから日経平均が1万円とかを割り込んで行くシナリオは少々考えづらいと思ってる。
ただ同時に今まで下がった分パッカーン、と戻るかって言うと実はそれも上記の理由からやはり考えにくい。となるとしばらくは上げ下げを繰り返しながらの横ばいが続くのかな、と思うんだけど。
ただこれ以上下へ行くと例のノックアウトオプションとかが付いてるファンド等がそのノックアウト価格に触れてくる可能性とかがあるので、そうなるとテクニカル的に少々きつい。また市場のボラティリティー(変動率)が物凄く上がっているので、目先2%UPだ3%DOWNだって動きがあっても、少なくとも市場関係者は余り驚かないと思うけれど、またそれらが色々ニュースになるんだろうなぁ、とは思う。

そんなわけで、どうぞ皆さんはここはじっくりと学ぶ良い機会だと思って、内外のニュースに敏感になることを勧める。
株価のみならず、原油価格、そして為替の動き、金利動向、これらを分かる範囲で良いのでそれぞれが自分の考えを組み立てて欲しい。そして自分のシナリオ通りにこれから世の中が動いて行くとしたら、一体どういう株が買われてどういう株がもっと売られちゃうのか、考えてみよう。
まずは書いたようにアメリカの金利動向、これによって為替はどう動くか、株式市場はどう反応するか、考えてみよう。
ちなみに現在の市場の予測、FOMCで当局は金利を0.5%下げるだろう、ってのは上に書いた。つまり、
1.本当に0.5下がる
2.0.25しか下げない(考えにくいけど)
3.0.5よりもっと下げる
4.月末の定例時を待たずにその前に緊急の理事会が開かれてどうかなる
って簡単に4つのシナリオが考えられると思うので、各人きちんと考えてみること。良いね??

あと、忘れてた。製紙業界の偽装が問題になっているけれど、きちんと株価欄を眺めていた方はその株価の反応を見ましたか?この問題も良い勉強のチャンスだと思うので、どこか1つの会社を例えば自分で選んで、
1.株価はどの辺まで下がるの?
2.その会社の業績を考えたらある水準以下は売られ過ぎなんじゃない?
3.この問題そのものがどの辺で落ち着くの?
こういったことを考えて、その取り上げた株価の今後の予測、見たいのを立ててみるのも勉強になるぞ。
じゃあ過去に業界全体がこの偽装でもめたときの株価はどういう風に推移したか、なんてのまで思いを巡らせてみるのも良いかな。

と言うことで週末は宿題が多いが、Good Luck!!


すみません その2

2008-01-17 08:05:16 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
ちょっと更新が遅れております。
ご存知のようなマーケット環境になっておりますんで、こうなると特に証券会社って所は一気にひずみが表面化しまして、世知辛い社内の雰囲気がどんどん醸成されていきます(笑)。
これは私は過去にもう何度も何度も経験しているので、多少の免疫はあるんですけどね、でもやっぱり嫌なもんですわ、はい。
小生の日記(このBLOGの左側のBookmarkに置いてありますが)にて、明日17日(木)に起こるであろう(って相場じゃなくてちょっと宣伝~笑)事を先ほど書いておきましたんで、現在の相場を外人たちはどう見ているのか、何も無ければ夜9時過ぎくらいかな、お茶の間に一瞬お届け出来るかも知れません。
この話は前回も収録も終わったのに本番前にロンドンで火災が発生して、すわテロか!みたいな話になって放映は流れちゃったんですけどね。
今回も突発事件その他があったら流れます、プライオリティー相当低いと思いますんで。
って事でちょっとその原稿の準備とか多少はやらないとならないので、みんな、しばし待たれよ。
ご免。

すみません

2008-01-10 08:22:20 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
今ネタを集めておりますので、週末にはまた続きをアップしますんで。
今度は前までのようにロングランの放置プレイは致しませんので、定期的に訪れてくださっている皆さん、どうぞ見捨てずにお願いします。
なんだか消しても消してもクダラナイコメントが湧いてきているのですが、気にせずに何かあったら遠慮なくコメントなりご質問を下さいね。

初心者集まれ!第8回

2008-01-05 08:55:50 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
さてみなさん、新年明けましておめでとうございます。
本年はしっかりと自分自身を守るためにも正しい知識を身に付けましょう。

今年の大発会は私も見たことも無いような下げでした。
2日に始まったニューヨークが例のオイルの100ドル載せから下がり、ドルも売られてその余波を東京はモロにかぶった形になりましたな。
この説明、多少は理解出来ますか?
物価の代表である原油価格が値上がりして、そうすると普通の人々が色々困るわけで、つまり経済の根幹である家計が厳しくなって、それが経済に悪影響を及ぼす・・・アメリカではそのような連想からアメリカの株価が下がり、そしてアメリカの基軸通貨であるドルを持ってても価値が下がるんじゃないの?との連想からドルが売られて、そうなるとこの間書いたように対円でもドルが下がり、反対に円が値上がり・・・円高になると特に日本は輸出中心の大企業が多いですからね、今までアメリカで1ドルで売れたものを円換算すれば110円もらえていたのに、円が高くなるって事はそれが今度は1ドルで売れても円にすると100円しか入らなくなる、って事ですんで、その連想も働いて、さらに当然原油高は日本の家計も直撃しますんでね(例の灯油代の値上がりとかね)、それで日本経済も大丈夫か?って言う連想がさらに働いて、日本の株も安くなった訳ですな。

つまりアメリカ株が安ければこのような感じでそれは日本株式にも多かれ少なかれ影響を及ぼす訳ですな。
よくテレビなんかでは一言で「アメリカのダウ平均株価が値下がりし、その影響で東京株式市場も安く・・・」で片付けれているけれど、その裏に隠された(別にみんな隠しているわけではないとは思うが)連鎖の構造をきっちり自分なりに見極めてみるのは大変な勉強になるんで、どうぞ日頃株価欄を眺めながら次なるステップであるコメント欄に目を通し、自分なりに連鎖の構造を解き明かして、それらの事実が自分が現在関心を持っている株式にどのような影響が出てくるのか、そこまで考えることは「最低限」必要ですんで、株式を本当に正しく理解しようとしたらこの程度でめげては駄目ですぞ。

さて、話は変わり本日はようやく待ち望んでいたようなTBが着てますんで、みなさんそれをご覧あれ。
情報商材興信とか言うところから、おそらくオートで着ていると思うのでまな板に上げちゃいましょう。
どの程度どこまで繋がっているのか分かりませんけど、このBLOG記事が紹介しているリンク先「毎月5万円から6825万円稼いだワラント超投資法」だそうですけど、結局最後はその極意を2万円足らずで送ってくれるそうです。
暇だったら一読してもらって、さてこの話に妙に納得してしまった貴方、大変危険ですのでこの話はもう忘れましょう。
私は別に極意を2万円で売る商売に文句は付けませんぞ、けれどそんなものがあるんだったら私なら2万円なんかで売りませんね。一生自分だけの秘密にして勝手にジャンジャン稼ぎますがね。それをわざわざ公開しようとは、まあ太っ腹。

百歩譲って私が非常に憤りを感じるのは、TBされて来たBLOGの記事、それからこのリンク記事両方が堂々と書いているこのセリフですな。

―以下「毎月5万円から6825万円稼いだワラント超投資法」から引用開始―
「ワラントの最大の特徴は、株式投資よりもリターンが遥かに高く、初心者でも簡単に理解でき、そして、追証のあるFXよりも、リスクが低い事です。」
―以上引用終わり―

―以下「Infodetective 情報商材興信 社長ブログ」から引用開始―
「このe-ワラント投資は、FXと肩を並べるほど、もっとも注目される投資テクです。最大の長所は、FXよりリスクが低いという点です。」
「株式投資によくみられる元本の損失は、e-ワラント投資の場合、元本以上は減ることがないので、リスクを微小に抑えることができます。」
―以上引用終わり

何故か両者ともどもFXよりリスクが低い、とおっしゃっておられるわけであるけど、一体何故に?
また、2つめの引用の2つめ、「元本以上は減ることが無いので」これは裏返せば元本丸々無くなる可能性がある、って事ですな。このセリフの対極には、FXのように追証が発生しない、つまり元本以上の損失は無い、と言いたいようですがね、追証ってのは追加証拠金で、それは投資元本が想定以上に下がってしまっているので追加で証拠金が必要、って事で確かに投資元本以上のお金は居るけれどそれは元本喪失リスクとは全く次元が違う話なんですな。

極論しましょう、為替取引では(もちろん投資法にも拠るでしょうが、単純なケースで考えるぞ)円を売ってドルを買う、1ドル=100円の時に、100万円を1万ドルに変えてその後1ドル=50円になったら元本は50万円になってしまいますが、1ドル=0円、ってのは現在の経済状況ではまず考えられないので、投資元本の100万円がこの単純な取引をずっと売り買いせずに保有していてもゼロにはなりませんぞ。
しかし、ワラントってのはこれは期間が決まっていて、償還ってのがあって、償還時には価値はゼロになります。
つまり今100万であるワラントを買って、知らずに償還まで持っていたら最後はこの投資元本の100万円はゼロにもなります。
さらにワラント、私はスイス駐在時代に散々にこのワラントのマーケットメイク(相手はゴールドマンだのメリルだの世界のトッププレイヤー連中)をやっていたのでその辺のBLOGの作者よりはよっぽど知識と実戦経験を持っておりますんで、念のため。

私は、現在結構個人向けのワラントが出ているのは聞いてますけどね、決してお勧めしません。
まずは株式とはなんぞや、ってのをしっかり理解しないとこれらデリバティブと呼ばれるいわゆる派生商品ですな、これらに投資なんて考えること無かれ。
プラス、ワラント投資に基本極意なんてありませんから。
私の場合は会社の資本でしたけど、それを使ってあれだけの苦労と損失・利益を散々繰り返して来ましたけどね、そこには極意なんてものは無くて、結局あったのはマーケットをただただ読み解く、これだけでしたから。

良いですか、FX投資自体現在ここを真剣に読んでくれている諸君らには早いと思ってますから、FXなんてせいぜい海外旅行へ行く時、そしてそこから帰ってきた時に幾ばくかの外貨が残っていたら、それを円に戻すかそのまま持っているか考える程度でよろしいと思っておるので、念のため。
ましてやワラントなんて、しかもその極意なんて、あったらとっととこのBLOGを閉めてひっそりやりまんがな。

是非是非こういう話が舞い込んできたら、ここにお持ち下され、みんなでそのなぞを解き明かして、そういうのを一生懸命作っている方々より一歩賢くなりましょうぞ!
またそういう不思議なTBはここでは大歓迎ですんで、どうぞ送る方、ロボットが送るのではない限り、覚悟してTBして下さい。
普通の方々のTBは無条件に大歓迎ですんで、念のため!

初心者集まれ!第7回

2007-12-31 04:31:15 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
おっと、書き忘れていたことがあった、失礼。
株価欄を眺めるときに、値段のレベルが千差万別であるけれど気にしないように書いた。これに対する説明を忘れておったぞ。

それぞれの株式には最低投資単位が決まっている。
昔はほとんどが1000株単位だったけど、新興市場の勃興、さらには株主重視政策の普及も手伝って、随分と買いやすい単位にこの頃はなっている。
現在はその株式によって色々あるけれど、1株から買えるものもあれば、やはり1000株単位のモノ、あるいは10株、100株単位となっている。

大体の目安は、値段の高いものは100株単位、安いのは1000株単位が多いように思う。
8000円とか株価欄に書いてある銘柄が100株から買えるのであれば、投資金額は単純に、8000x100=80万円だし、反対に350円の株が1000株単位なら、350x1000=35万円となる。

それ未満の単位は「端株(はかぶ)」と呼ばれていて、通常端株は買えないけれど売ることは出来て、さらに売る時はその日の終値にて売れる、ことになっている。
だから1000株単位の株を12株とかを買い付けることは「基本」出来ない。
しかしながら近年証券会社が導入している「ミニ株投資」、これは実は私は詳細を知らないのだが(汗)、投資単位未満の株を買い付けられるシステムなのだろう。
但し、今持っている端株にそれをくっつけられるのか云々等は私自身がシステムやら仕組みやらを知らないので、今度調べておきますわ。
とりあえずここでは投資単位未満の株のことは置いておいて、ど真ん中直球勝負の通常の株の買い付けに関してこれからも述べていくことにする。

ある銘柄に対象を絞ったら、その株の投資単位をきっちり把握してから買い付けましょう。証券会社に聞けばすぐに教えてくれるし、新聞の株価欄によっては色々な印が付いていてそれぞれの単位が分かるようになっているのもあるね。

さてここまで書いていくつかの復習を書いておこう。

☆何度も言うけど世の中都合の良い儲け話はありません。
☆まずは新聞の株価欄を毎日眺めること
☆その際各株式の投資単位を把握しよう
☆自分の身近な会社の株に注目してみよう
☆全額を一度に投資せずに、最初は半分程度に
☆借金をしてまで株式投資はしない
☆長期で行くのか短期勝負を繰り返すのか決めよう
☆短期なら損切り・利益確定ルールをきっちり決めて守ろう
☆物価・為替・金利、この3つと友達になろう

さて年の瀬、来年は実は弊社テクニカルアナリスト(日がな株や債券や為替やらのチャートをひたすら研究している私の同期)によるとかなり面白い年になるとの事。だから今は決して焦らずに、準備準備。
最初に書いたけれど私が証券会社に入った20年前の日経平均と現在の日経平均はほぼ同じレベルですから、ちっとも焦る必要は無し。
と言うことで、皆さんどうぞ良いお年を!!
でもこっちヨーロッパは年末年始ってあんまり関係ないのでチョロチョロと書くので宜しくね。
どんな小さなことでもOKなので、疑問等あったらすぐにコメント欄に書くこと。
決して「こんな質問したら恥ずかしい・・」とか思わないように。そう思った段階で貴方は既に一歩遅れちゃうんだからね。
宜しく!