小康状態が続いている中、今日のニュースはこれで決まり。さるさるでも書いたが、このニュース。
『民主党は30日の衆院財務金融委員会で、ライブドアのニッポン放送株の取得問題に関連し、ライブドアの堀江貴文社長とフジテレビジョンの日枝久会長らの参考人招致を要求した。
同党の岩国哲人議員は質問の中で「関係者がどのような目的と認識で行動を取っているのか、つぶさに聞きたい」と招致の理由を説明した。このほか、ニッポン放送の亀渕昭信社長、ソフトバンク系列の金融会社ソフトバンク・インベストメント(SBI)の北尾吉孝・最高経営責任者(CEO)の招致を求めた。
同委員会は今後、理事会で参考人の取り扱いを協議する。』
これは「民主党」と言うより「岩国氏」であろう。
私の彼に対する記憶と言うのは、元メリル日本法人の社長かなんかをおやりになって、その後出雲市長になられた、ってくらいだった。今や民主党「次の内閣」の政治改革担当大臣なのですね。
このニュースを読んだ瞬間「あ~北尾氏の上を行く自己顕示欲の塊さんがいよいよ国の真ん中から出てきたよ」と思った。
「北尾だ孫だ堀江だ日枝だ亀淵だ、なんでこの私に何も言ってこないのだ。言ってこないのならこっちから呼び出して聞かせてもらうぞ」ってな感じでしょう。
ちなみに氏のHPのプロフィールはすごい。
岩国哲人氏のHP
ここでの自己顕示欲を猛然と発揮している箇所は2つ。
1977(昭52)年: 二人の娘の教育のため銀座支店長栄転の辞令を返上し、モルガン・スタンレー投資銀行へ
1984(昭59)年: 世界最大の投資銀行、メリル・リンチ社へ日本法人の社長・会長に
この2箇所の修飾語って必要なのか。普通の人なら、家族の事情で日興證券を退社、MS社へ移籍、とか書けば充分だろう。またメリルにわざわざ「世界最大の」なんて修飾語は必要ない。
私は氏に対してはそんなに変なイメージは実は余り無かったのだが、これで完全に飛んだ。
その参考人招致とやらで果たして氏がどれほどの知識をご披露されるのか非常に楽しみである。いや知識はきっと凄いだろうけれど、その見せ方聞かせ方に大いに興味がある。
今回の一連の登場人物たちを如何に「子供」のように扱うのか、あ~テレビがあれば逐一観れるのになぁ。
どうかこれをご覧になられた方、その中味が楽しかったら教えてください。
おっと、それと彼のHPの『歌』にも注目ですぞ。
~~~
さて、ここからは真面目な話に戻る。
昨日書いた「大和證券がフジテレビ株を時間外取引で売却した」ニュースである。
報道では「大和が25日に3万5588株を、この日の終値と同額の1株当たり28万1000円で売却した」とある。
我々マーケットの人間が普通に考えれば、この株は例の転換社債から出てくる売り、である。
1月17日にフジテレビが発行決議をした800億円の転換社債は全額大和が引き受けている。
この一部を転換し、売却したと考えるのが極めて自然である。(或いは先に借りた株を売却して、後に転換社債を転換したかもしれないが、要は同じである)
さて常日頃からリーマンがナンボ儲けたって話ばかり聞いて飽き飽きしていたので、ここでこの取引によって大和がいくら稼いだか、計算してみよう。
このフジテレビの転換社債は毎月第3金曜日に転換価格が「その日を含めた直近5営業日のフジテレビ株の終値平均の90%の値段に」修正される。
当初の転換価格は「237300円」。転換価格の修正は発行日以降有効となるが、このCBの発行日は2月25日。
つまり最初の転換価格の修正は3月18日(金)にやってくる(来た)。
その日を含めたフジテレビ株の東証での終値は、
月 3/14 234000
火 3/15 230000
水 3/16 253000
木 3/17 284000
金 3/18 324000
となっている。この5営業日の終値の平均値は「294444円」、その90%は「265000円」となる。
新しい修正転換価格が265000円になったはずである。(但し何処を探してもこの修正の記事なりレリースが無い)
これは「その転換社債を、265000円コストの株に転換できます」と言う事である。
つまり今回のこの株式3万5588株を@281000円で売却したと言う事は、、
(281000-265000)*35588=569、408、000!!
この取引で大和は約5億7千万の利益を得た事になるのである。
さらに大和のオリコウサンな所は、この株を25日に売却していることなのである。一部報道にもあったが、25日と言うのはこの3月末権利付き最終取引日と呼ばれる日で、この日までに株を買えば、3月末の配当金やらの権利がその株に付いて来る最終日なのである(覚えていますか、フジテレビの今回の巨額配当金!!)。またこれは名義書換を同時にすれば3月末の株主名簿に名前が載ることになる。
つまり昨日の報道にての憶測、どこか安定株主なりCXの意向が働いたどこかが買ったのだろう、と言うのはかなり的を得た憶測なのである。
大和自身6億弱の利益を得つつ、安定株主にまとまった株を売ってあげて(買った側は高額配当金は入るわ、CXに仁義を切れるわ)、それはCXの要望にもきちんと沿う、なんて美しいでは無いか。
リーマン&ライブドア連合のようにマスコミがぎゃーぎゃー騒いでくれないのでさぞやほっとしているだろうなのがこの大和である、と私は断言する。
しかしながらやっている事はしつこいけれど、LLコンビと同じ。
だって単純にリーマンも大和も800億のCBを引き受けて、共に転換価格が90%に適宜変更されるって事はだよ、彼らは常にマーケットの10%下のコストの株がゲットできる訳で、そしたら単純に800億の10%は普通にやれば取れるでしょ?
それを上手くやって己の利益に如何に結びつけるかが証券会社の腕の見せ所。
リーマンは恐らく徹底的に利潤追求に走っているけれど、大和はオリコウサンだから、CX連合の顔色を見ながら目立たぬように時に利潤を追求、時には大事な大事なCXのために骨を折る、そんな感じの対比でしょう。でも大和の骨折りは今の世の中の仕組みからすれば、後からまた美味しい果実となって返って来るのを見越しているでしょうね、これも断言しましょう。
『民主党は30日の衆院財務金融委員会で、ライブドアのニッポン放送株の取得問題に関連し、ライブドアの堀江貴文社長とフジテレビジョンの日枝久会長らの参考人招致を要求した。
同党の岩国哲人議員は質問の中で「関係者がどのような目的と認識で行動を取っているのか、つぶさに聞きたい」と招致の理由を説明した。このほか、ニッポン放送の亀渕昭信社長、ソフトバンク系列の金融会社ソフトバンク・インベストメント(SBI)の北尾吉孝・最高経営責任者(CEO)の招致を求めた。
同委員会は今後、理事会で参考人の取り扱いを協議する。』
これは「民主党」と言うより「岩国氏」であろう。
私の彼に対する記憶と言うのは、元メリル日本法人の社長かなんかをおやりになって、その後出雲市長になられた、ってくらいだった。今や民主党「次の内閣」の政治改革担当大臣なのですね。
このニュースを読んだ瞬間「あ~北尾氏の上を行く自己顕示欲の塊さんがいよいよ国の真ん中から出てきたよ」と思った。
「北尾だ孫だ堀江だ日枝だ亀淵だ、なんでこの私に何も言ってこないのだ。言ってこないのならこっちから呼び出して聞かせてもらうぞ」ってな感じでしょう。
ちなみに氏のHPのプロフィールはすごい。
岩国哲人氏のHP
ここでの自己顕示欲を猛然と発揮している箇所は2つ。
1977(昭52)年: 二人の娘の教育のため銀座支店長栄転の辞令を返上し、モルガン・スタンレー投資銀行へ
1984(昭59)年: 世界最大の投資銀行、メリル・リンチ社へ日本法人の社長・会長に
この2箇所の修飾語って必要なのか。普通の人なら、家族の事情で日興證券を退社、MS社へ移籍、とか書けば充分だろう。またメリルにわざわざ「世界最大の」なんて修飾語は必要ない。
私は氏に対してはそんなに変なイメージは実は余り無かったのだが、これで完全に飛んだ。
その参考人招致とやらで果たして氏がどれほどの知識をご披露されるのか非常に楽しみである。いや知識はきっと凄いだろうけれど、その見せ方聞かせ方に大いに興味がある。
今回の一連の登場人物たちを如何に「子供」のように扱うのか、あ~テレビがあれば逐一観れるのになぁ。
どうかこれをご覧になられた方、その中味が楽しかったら教えてください。
おっと、それと彼のHPの『歌』にも注目ですぞ。
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さて、ここからは真面目な話に戻る。
昨日書いた「大和證券がフジテレビ株を時間外取引で売却した」ニュースである。
報道では「大和が25日に3万5588株を、この日の終値と同額の1株当たり28万1000円で売却した」とある。
我々マーケットの人間が普通に考えれば、この株は例の転換社債から出てくる売り、である。
1月17日にフジテレビが発行決議をした800億円の転換社債は全額大和が引き受けている。
この一部を転換し、売却したと考えるのが極めて自然である。(或いは先に借りた株を売却して、後に転換社債を転換したかもしれないが、要は同じである)
さて常日頃からリーマンがナンボ儲けたって話ばかり聞いて飽き飽きしていたので、ここでこの取引によって大和がいくら稼いだか、計算してみよう。
このフジテレビの転換社債は毎月第3金曜日に転換価格が「その日を含めた直近5営業日のフジテレビ株の終値平均の90%の値段に」修正される。
当初の転換価格は「237300円」。転換価格の修正は発行日以降有効となるが、このCBの発行日は2月25日。
つまり最初の転換価格の修正は3月18日(金)にやってくる(来た)。
その日を含めたフジテレビ株の東証での終値は、
月 3/14 234000
火 3/15 230000
水 3/16 253000
木 3/17 284000
金 3/18 324000
となっている。この5営業日の終値の平均値は「294444円」、その90%は「265000円」となる。
新しい修正転換価格が265000円になったはずである。(但し何処を探してもこの修正の記事なりレリースが無い)
これは「その転換社債を、265000円コストの株に転換できます」と言う事である。
つまり今回のこの株式3万5588株を@281000円で売却したと言う事は、、
(281000-265000)*35588=569、408、000!!
この取引で大和は約5億7千万の利益を得た事になるのである。
さらに大和のオリコウサンな所は、この株を25日に売却していることなのである。一部報道にもあったが、25日と言うのはこの3月末権利付き最終取引日と呼ばれる日で、この日までに株を買えば、3月末の配当金やらの権利がその株に付いて来る最終日なのである(覚えていますか、フジテレビの今回の巨額配当金!!)。またこれは名義書換を同時にすれば3月末の株主名簿に名前が載ることになる。
つまり昨日の報道にての憶測、どこか安定株主なりCXの意向が働いたどこかが買ったのだろう、と言うのはかなり的を得た憶測なのである。
大和自身6億弱の利益を得つつ、安定株主にまとまった株を売ってあげて(買った側は高額配当金は入るわ、CXに仁義を切れるわ)、それはCXの要望にもきちんと沿う、なんて美しいでは無いか。
リーマン&ライブドア連合のようにマスコミがぎゃーぎゃー騒いでくれないのでさぞやほっとしているだろうなのがこの大和である、と私は断言する。
しかしながらやっている事はしつこいけれど、LLコンビと同じ。
だって単純にリーマンも大和も800億のCBを引き受けて、共に転換価格が90%に適宜変更されるって事はだよ、彼らは常にマーケットの10%下のコストの株がゲットできる訳で、そしたら単純に800億の10%は普通にやれば取れるでしょ?
それを上手くやって己の利益に如何に結びつけるかが証券会社の腕の見せ所。
リーマンは恐らく徹底的に利潤追求に走っているけれど、大和はオリコウサンだから、CX連合の顔色を見ながら目立たぬように時に利潤を追求、時には大事な大事なCXのために骨を折る、そんな感じの対比でしょう。でも大和の骨折りは今の世の中の仕組みからすれば、後からまた美味しい果実となって返って来るのを見越しているでしょうね、これも断言しましょう。