台南・ダイアリー

台湾の台南市で3年、新竹市で2年駐在して、色々な所へ行ったり美味しいものを食べたりしました。

赤嵌担仔麺-台南担仔麺1

2005年08月01日 | うまいもの


( 担仔麺を作っているところ )   

” 赤嵌担仔麺、ツーカンタンザイミェン ” 

という、台南の名物を
なんでもかんでもテンコ盛りにしたような名前のミセが、
3年くらい前に民族路にできて、
わりとオレは気に入っている。

担仔麺については、
実はずっと前、はじめて台南に来たときに
” 渡小月 ”
に連れて行かれて、よくある
” 名前先行の有名店に、実際に行ったらギャップがあった ”
シンドロームの超デカいのが起きてしまい、
このBLOGで取り上げるのにも、二の足を踏んでいた。

でも、
後発ながら客の求めるものをよく研究している
” 赤嵌担仔麺 ” では、
休みの日の昼メシをよく食っているので、
この機会に頑張って紹介することにした。

昔の小学校をテーマに、レトロな感覚で統一した
こぎれいな内装もなかなか嫌味が無いゾ。

考えてみれば、
 ” C海産 ”
の時に、今は無き黒シャツ隊のナベちゃんから
「 タンツーメンも紹介してください。 」
というリクエストがあってから、
実に1年あまりが過ぎて、やっとこさの紹介なんだよネ。
( ナベちゃん、スマンのう )





上の写真は、
今回食ったものの全景だ。

” 赤嵌担仔麺 ” は
民族路二段の剣橋飯店の斜め対面と
東寧路と怡東路の交差点にミセがあって、
今回は、東寧路の方に行った。

ここで、ちょっと担仔麺が
なんで ” 担仔麺 ” なんて呼ばれているかについて、
少し説明しておくヨ。

よく、ガイドブックやネットに書かかれている
「 気候の悪い時期に、漁師が麺を ” 担いで ” 売り歩いたから 」
っていうのは、それはそれで間違ってはいないが、
( 大陸四川省の ” 担々麺 ” の説明とおなじだ! )
本当は台湾では、
” 担仔、タンザイ ”
っていうのが、
麺を入れた物を、前後にを振り分けて肩に担ぐときに使う、
” 天秤棒 ” の呼び名だからなんだよネ。






さて、肝心の担仔麺だが、
少しだけ酸味のあるスープの味、麺のコシの感じ、
そして、量と値段の全ての点について、このミセの方が、
有名なだけの
” 渡小月 ”
に較べて、ダンチに良いと思う。
( オレだけじゃなく、台南在住の人がみんな同意見だろう。
  逆のことを言う人には、これまでの所あったことが無い )

ここでオレ達は、ちょっとガサツに
上の写真みたいな食い方をするのが普通だ。
( モヤシ炒めの小と、担仔麺を頼んで、モヤシを麺にのっけて食う )
こうすると、ちょっと具が少ない担仔麺も
栄養満点で食べられるヨ。

モヤシの栄養価に関しては、
日露戦争の時に、日本がロシアに勝利した原因にもなっているので、
疑うべくもないゾ。
( 日本軍、ロシア軍が、203高地付近でにらみ合いになり、
  両軍とも食材として、大豆くらいしか調達できなかった時、
  大豆をモヤシにして食っていた日本軍は、調子良かったのに対し、
  ロシア軍は大豆のまま食っていたので、栄養失調者が続出したらしい。 )





ここでは、おかずや火鍋など
担仔麺以外のものも色々食えて便利だ。

おかずの魯味に関しては、
上左の材料取り場から、適当にさらに盛ってカウンターにもっていき、
さっとダシで煮なおしてもらう。

このときは、猪脚と、青菜、大根、豆腐なんかをセレクトした。

猪脚 ( ツーチャオ、豚足のこと ) は、
オレのようなガン体質の家系では、必須食材だ。
猪脚のゼラチン質が、抗ガン性のマクロファージ細胞の活性を
すごく高めてくれるらしい。
( ということで、猪脚があるミセでは、オレは必ず食べるようにしている )
   
特にこの
” 赤嵌担仔麺 ” では、
猪脚を食いやすく切ってくれるので、
無駄なく、きれいに食うことができる。
形に抵抗がある人も、これなら大丈夫だろう。
味もなかなか良いゾ。





台南のミセに特有の
免費 ( メンフェイ、無料 ) のサービスもあって、
仙草茶とか、豚ダシのスープは、飲み放題だ。

仙草茶は、においと苦味を除いていない
かなりワイルドなもので、
( ちょっと薬くさいけどネ )
上の写真みたいに、店全体の懐古的な雰囲気に合わせて
木箱に入っているのが一興だネ。





上の写真にあるような、
レトロ内装とか装飾についてだが、
ここは、モノを食う椅子や机自体が、
昔の小学校のヤツを少し大きくしたようなもので、
壁や建具などもふるっちい感じで仕上げている。

そして、
飾ってある、コリントゲームとか、
ぺこぺこの殺虫剤をまく噴霧器とかは、
若ぶっていても実は年寄りのオレには、
子供の頃、ばぁちゃんちの土蔵へ探検に行ったときのようで、
すごく懐かしく感じられるものだナ。

みんなも、
こういうのが好きとか嫌いとかはあるとは思うけど
とりあえず、行ったこと無い人は是非一度行ってみて、
担仔麺を食ってみると良いゾ。





さて、最後になるが、
今回の担仔麺では、ナベちゃんの書き込みから一年以上も過ぎてから
やっと依頼に応えることができたわけだが、
他にも、もっと大ネタで、
一年近く尻きれトンボでほったらかしているハナシがある。

実は、今回の記事のある場所に、
そのほったらかしてある大ネタの、結末に関する画が隠してあるんだが、
もしかして、みんなは気がついただろうか?

今回はとりあえず、そのネタバラシは見送るが、
もうすぐ ( 次の次くらい ) に、一応決着付けるつもりなんで、
「 あ! あのハナシだナ。 」
って思い当たる人は、ぜひ楽しみにしていてくれ。

では!




四日前のヒット数 - 547
一昨昨日のヒット数 - 588
一昨日のヒット数 - 520
昨日のヒット数 - 544

一昨昨日は、寝る前にウェイトを少しやりました。
一昨日は、朝、ジムでウェイトと4kmJOGをやりました。
昨日は、のべっと寝ていました。
今日は、寝る前に軽くウェイトをやりました。    


台中国際レースまで、あと69日。

禁酒29日目。        




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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (イレブン)
2005-08-02 19:29:13
昔の「渡小月」は本当に美味しいですけど、今はダメになったのか、残念ですね。



ちなみに、「渡小月」と言う意味は、昔の台南の安平港は台湾最大の港、台南の多くの住民の仕事も港関連のが多い。(台南の多くの風俗の由来はほとんど港関連のものです)

気候の悪い時期に、仕事や商売も減るなので、こういう時期を「小月」と言います(もちろん仕事や商売の多い時期は「大月」といいます)。漁師ももちろん「小月」の影響を受けてます。

仕事はなくでも、生活にはやはりお金が要りますので、生計を維持するために、暫く担仔麺を売って、「小月」を凌ぐことにする。

「渡小月」とは「麺を売る仕事は本業ではなく、小月を凌ぐための暫くの稼業です」と言う意味です。



これはもうご存知かもと思いますが、書いてないので、この場を借りて、少し説明をしました。
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イレブン さんへ (kool_tada)
2005-08-03 10:17:05
イレブン さん、



コメントありがとうございます。



” 渡(度)小月 ” について、かなり厳しい書き方をしていますが、日ごろ思っていたことがつい、でてしまった感じです。

そして、ここの担仔麺の味が昔より落ちたのかどうかについては、実はよく判りません。

同じなのかもしれません。

ただ、今は、頼まれて日本から来た人を渡小月に連れて行くたび 「 これがぁ・・・ 」 という反応を見せられるので、つらい思いをしています。

( 大体、うまいラーメンがいくらでもある日本から、飛行機代を払って来た人を、味だけで感心させる等ということは相当難しいだろうとは思いますが )



台南に、多分ローカルで一番有名なグルメサイトで ” 大厨師餐飲網 ” というのがありまして、そこにスレッドだけで7万2000もあるような巨大掲示板があります。

しかし、

その掲示板の上で、台南の地元住民が渡小月について書いたコメントをみることは、殆んど全くありません。

ただ、

「遠くから来る父母を何処の店に連れて行ったらいいでしょうか?」

「台南県市以外の人なら渡小月とかサカリバの棺材板に連れて行ってみるのもいいのでは?」

というような書き込みなどに、わずかにその名前を見るのみです。

同じ掲示板上には、日本式カレーライスのようなものに関するスレッドでさえ、44もあることを考えると、

やはり、

「 渡小月、今、台南で実際に生活するものとは関係のないミセ 」

との印象をぬぐえません。

台北の人が ” 鼎泰豊 ” に対して示す態度とは全く違うように思えるわけです。



多くの古早味の食材には

「( 今のように色々な食べ物があふれるほどには無かった ) 昔は、おいしものだった。」

という思い出が、程よい味付けになっている場合がありますが、

現在の渡小月のケースでは、あのとんでもない値段設定と、

( せまい店内に必要以上に数がいる ) 化粧の濃い女性店員達の接客態度が、

そういった気持ちの良いノスタルジーさえも、時に粉々に粉砕してしまう 

- という問題もあります。



長くなりました、もしお気に障るような点がありましたら、あくまで好き嫌い問題を述べただけ ( とは思えないでしょうが ) と寛容にご理解いただいて、何卒ご容赦賜るようお願い致します。



では、失礼致します。

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Unknown (イレブン)
2005-08-03 11:50:11
いいえ、気に障るなんて、とんでもない^^。

むしろ同感しています。



実は「渡小月」が美味しいと思ったのはもう10数年前のことですよ。



数ヶ月前に、久しぶりに「渡小月」の肉燥缶詰を買いましたが、もう全然味が違ったの。むしろある屋台さんに薦められた別のブランドの方が台南の味がしています。



ですから、この記事を拝見すると、「ああ、缶詰だけではなく、店全体がダメになったのか」と納得していたのですよ。

でもね、少しは残念と思います。なにせ昔は台南の味を代表する店ですからな。
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北の国から (meiryo)
2005-08-08 05:03:08
帰国して4ヶ月、ときどき拝見して台湾を懐かしんでします。



この店は台南っ子に連れていってもらったことがあります。民族路のほうでしたが、家族連れや若者グループで賑わっていました。



現在、札幌出張中ですが、台湾の観光客が多いのに驚きました。狸通りは中国語や台湾語が飛び交っています。



夜は当然飲み歩きですが、〆のラーメンが胃の重荷になってます。担仔麺みたいに小ぶりの味噌ラーメンが欲しい歳になりました。
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meiryo さんへ (kool_tada)
2005-08-09 14:15:28
meiryo さん、



お久しぶりです。

今は、北海道へご出張中ですか。お忙しいですね。

kool_tada は先日胃を悪くしまして、ここの所結構食べ物と飲み物を制限しています。



台南は、農暦の7月になると、中元公への拝拝やら、父の日やら、情人節やらがドッと襲ってくるので何かと催しが多いです。



今まで、担仔麺の記事は余り書かなかったのですが、一つのミセを取り上げたので、これを機にちょくちょく書いてみようかなと思っています。



では、失礼致します。
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幻の味を探して (maemama)
2005-12-08 18:41:14
はじめまして、いつも楽しく拝見しています。私は世界一美味しいと思えるタンタン麺を17年前に日本で食べていた者です。千葉県の家の近くに台湾人シェフのいる料理店が有り、店の看板メニューは台南ターミーでこれは日本人の味覚に合わせたものでは全くなく他のメニューも本場の味としか思えない程当時すごい繁盛している異色の台湾料理店でした、ターミー以外もすごいレベルの高い味でした。がある日シェフが倒れ他界してしまったため新しい台湾人シェフが来日したものの味が落ちてというか美味しくなくなってしまいいつしか店もなくなってしまいました。店には香腸や肉がぶらさがっていてシェフは台南出身なのかなぁと思っていました。2002年に初めて台北に行きあの味が忘れられず渡小月へ行きましたが思いっきり打ちのめされたというかショックが大きかったです。翌年台北市内の別のタンタン麺の店に行きましたがこれも全くダメでした。探している味には程遠く、2005年台南に行く機会があり同行した主人は渡小月で食べたいと言いだし私は何も注文せず主人の食べているのを一口もらったけどお金だして食べるものではないな、とまたまたがっかりしたものです。それでも美味しいタンタン麺を見つける事をあきらめてないので、1月に台南に再び行きこのお店に行ってみます。何やら長い文になりすみません、タンタン麺への思い入れが熱いのでついつい.....



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maemama さんへ (kool_tada)
2005-12-09 19:08:21
maemama さん、



コメントありがとうございます。



”赤嵌担仔麺”に行かれるということで、ちょっと正直ベースで申し上げますが、ここの味は”渡小月”よりはかなりましと思いますが、それにしても多分飛行機でこられる日本の方にしてみれば、実際に食べた後、

「こんなもんか・・・」

という感想に終わってしまう怖れが大のものと思われます。



実際台南で食べる”担(た)仔(あ)麺(みー)”は、元々が”漁師が漁に出られないときに副業で売った”という実に素朴なもので、

油麺の上にモヤシをのせ、ダシの豚肉が入ったままの醤油と酢をかけただけのものですので、日本で食べるような手がかかった、ゴマだれ味だったり、ピリ辛だったりするパンチの効いた麺と比較するのはちょっと可愛そうな気もします。

( 日本で食べる名前が似た麺、

 ”担仔麺”を元に名古屋の方が開発した”台湾ラーメン”や、

四川省の乾麺に四川飯店の陳建明さんが汁をいれた”担々麺”

等と較べると多分相当パッとしないものでしょう。)



しかし、さすがに台南の名物と言うだけあって、私自信は今まであまり本格的に取り上げてはきませんでしたが、この件に関しては本当に色々の人の意見やメールを頂きます。



そういうことで、そのうちもう一度、どこかのミセを題材にレポートを書いて、その中で色々私の個人的な考えをまとめておこうかとも思っていますので、またお時間がおありの時にはこのBLOGもチェックしてみてください。



それでは、失礼いたします。

返信する
行きました(民族路店) (さいれん)
2008-04-22 04:18:00
日曜日に昼飯をココで…と思ったら順番待ちだったので昨晩同僚(≒ハズレクジ仲間)といきました。
自分は魯味嗜好で行ったのですが、他の皆は一切手を
付けず麺や火鍋を喰っておりました。
好評だったのが免費の仙草茶でして、皆うまいと言っておりました(以前行ってた斗六市で焼仙草の店があったから)
返信する
さいれんさんへ (kool_tada)
2008-04-22 23:37:55
さいれんさん、

書き込みありがとうございます。
このミセは料金設定といい、
すごく美味しくはないけれどまぁまぁの味付けといい、
問題が無いような気がしています。
もしかほんとうに本家の担仔麺を食べるのなら、
渡小月でも良いですが、
西門路と民生路の交差点の近くに
黄色い看板のミセがあって、
ロコに言わせると、
ここが一番古くからあるんだそうです。

では!
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Re:さいれんさんへ (さいれん)
2008-04-28 00:25:54
kool_tada 様
上記「黄色い看板のミセ」を探しに行ったのですが確認できませんでした。
西門路と民権路の交差点近くでしたら、黄色い看板を掲げた百年老店がありましたが此方でしょうか?
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