オレは、台南に来てから二年と半年、毎日ずーっと酒を飲み続けている。
そしたらついに、胃の調子が悪くなってしまった。
長いこと飲むのをやめても、変な違和感が消えないし、
寝る前に胃が痛くて眠れない時がある。
インターネットで調べたら、
” 胃ガンでこんな自覚症状があれば、80%は助かりません ”
なんて書いてあって、
それを読んだときオレは、全身に冷水を ザブっ と浴びたような気がした。
- そういうことで、オレはついに
午前中会社を休んで、永和病院に精密検査をうけに行くことにした。
( ここまでが前回の記載 )
その、
” 永和病院 ”
という、豆漿屋みたいな名前の消化器系の病院では、
問診、触診、超音波造影、胃カメラ のフルコースの検査を受けた。
担当の医者は、手馴れた様子で次々作業をこなし、
なかなか信頼できる感じだった。
そして、その信頼できそうな医者は、
触診の時、何も説明をしなかったのに、
いつもオレが違和感を感じる部分を
何度も叩き続けた。
一通り検査が終わると、外で待つように言われたので、
オレは診察室から出ようとして、後ろ手にドアを閉めた。
そのとき、
超音波の造影写真をみながら、
「 好像是 ・・・・ ( ハオシャンスー ・・・・、 たぶん ・・・・ ) 。 」
と、彼ががわりと小さい声で、看護婦に話しかけるのが聞こえた。
台南の駐在を始めてもうすぐ3年。
事務所のメンバーも気の良いヤツらばかりだし、
仕事もまぁ、そこそここなしてきた。
食事も口に合ったし、
何よりこの、台南の町ののんびりした雰囲気が気持ちよかった。
考えてみれば、
そんな恵まれた環境のなかで、オレは飽きもせず、
毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日 ま、い、に、ち、
竜宮城に行った浦島太郎みたいに、
馬鹿騒ぎをしちゃぁ、酒を飲み続けてきた。
そりゃあ調子が悪くなるときもあった。
だが、ちょっと腹が痛いようなときでも、
胃薬をビールで飲みこんだら、
結構それだけで、ごまかせていたんだ。
だがついに、こんな
” ごまかしが効かない日 ”
が、やって来やがった。
診察室に呼ばれて、仮の検査結果を聞くのを待つまでの間、
オレは正直、心の底からビビっていた。
はっきり言って、オレの家系は極端なガン体質の家系だ。
オレが若い頃、肺ガンで死んだ父親を含め、殆どの親戚がガンで死んでいる。
ガン以外の死因で亡くなった人を探すと、
太平洋戦争で戦死した人までさかのぼらなくちゃあならない。
オレも多分たっぷり、そういう遺伝子を引き継いでいることだろう。
だから、( ガンになるんじゃないか ) という怖れは、
ごく若い頃からずっと、オレの心のすみっこの方でぼんやり存在し続けていた。
「 死にたくない。
停年になったら、魚釣りと畑仕事で暮らすのが夢だったのに。
それが無理ならせめて、
子供がみんな学校を出るまでだけでも、元気で働きたい。 」
- と、そんなことまでマジで思いつめて
待合の椅子に、オレは座っていた。
「 胃炎だね。 」
- と医者は眉間にしわを寄せて言った。
そして、続けて
「 だが、酷い状態だ。
胃壁から出血しているし、以前の潰瘍のあともある。
食道に胃酸が上がって焼けた跡が沢山ついている。 」
とも言った。
だが、一言目を聞いた後でオレはもう、
天国から地獄へ 一瞬で
” どこでもドアー ”
で移動したような気持ちになっちまって、
「 酷い、酷い 」
という医者の言葉が、みんな
「 よかったねェ、よかったねェ 」
に聞こえてしょうがなかった。
延々と状態が悪いことの説明をしたあと、
最後に、医者が言った。
「 こんな飲み方していれば、早晩必ず胃ガンになりますよ。 」
・・・ (´・ω・`) (´・ω・`) (´・ω・`) (´・ω・`) (´・ω・`) (´・ω・`) ・・・
「 判ってるって。
こんだけビビれば、いくらアホなオレでも考え方が変わるヨ。
もう、今までみたいな無茶な飲み方はしないサ。 」
----- ホントのホントに ------
・・・ (´・ω・`) (´・ω・`) (´・ω・`) (´・ω・`) (´・ω・`) (´・ω・`) ・・・
- と、こんな風にして、
駐在2年と半年で、
オレの台南での初期の生活様式は
無理矢理に、転換期を迎えることになった。
そういうことだから、今回のBLOGのサブタイトルが
” 台南・ダイアリー 第1ステージの終わり(1) ”
になってるってわけなのサ。
( それで、なんで(1)かっていうのは、次回を見れば判るヨ )
一昨日のヒット数 - 634
昨日のヒット数 - 556
昨日は、寝る前にウェイトだけ少しやりました。
今日も、寝る前にウェイトを少しやりました。
台中国際レースまで、あと86日。
禁酒12日目。
日本人の健康情報に関しては
一番中立性の高いと考えられる
厚生労働省の外郭団体発行の「健康ネット」
http://www.health-net.or.jp/
より
「お酒と健康(総論)」
http://www.health-net.or.jp/kenkozukuri/healthlist/050/040/index.html
日本消化器病学会が社会還元として一般の方向けに発行している「消化器now」
http://www.jsge.or.jp/citizen/now/backnumber.html
より「お酒と消化器病」
http://www.jsge.or.jp/citizen/now/pdf/now20.pdf
「お酒の健康的な飲み方教えます」
http://www.jsge.or.jp/citizen/now/pdf/now19.pdf
その他ご参考になる記事があるかと思います。
僕も健康診断で飲酒による肝酵素以上が時々指摘されているのですが、健康水準以上の飲酒をしてしまいます。今も発泡酒1Lに達しようとしていますしねぇ・・・。分かってても実行は難しいですね。
ご自愛ください。
お久しぶりです。
それと、色々参考になるサイトをご紹介頂いて、ありがとうございます。
いやー、本当に今度は大変な状態になりました。
3週間くらいずっと、一日中腹が膨満したみたいで、痛みもあるし、なんかしこったような固まりがある感じもして、もう怖くてしょうが無かったです。
今日は台湾をどえらい台風が直撃して、家から一歩も出られなかったので、ご紹介いただいた全部のサイトを熟読しました。
今の時点では、まだ禁酒を続行中ですが、また(量とかを考えながら)酒をのみ始めるのか、あるいはもうずっとやめてしまうのかは、取り合えず胃が完治してから考えることにしています。
また、お時間がおありの時には、こちらのBLOGにもお越しください。
酒はともかく、食べ物の話はまだまだ、面白い情報を探しては紹介するつもりです。
では、失礼します。
読みながらどきどきしましたが、胃炎ということで、ひとまずほっとしました。
あまり無理をなさらす、お身体ご自愛くださいませ。
台湾へ台風が直撃でしたね。いつもながら台風ルートのど真ん中なのでそちらも心配です。
コメントありがとうございます。
胃の検査については、組織の切り取り分析もしてもらって、
胃炎だけで、ピロリ菌もないことを確認してもらいました。
今は全然苦痛はないんですが、すごく怖い思いをしたので、お酒については胃が治ってもまた飲むかどうかわかりません。
禁酒して20日弱で、おもしろいことに気がつきましたが、なんか寝ても寝ても眠たいんですよね。
「寝ている間だけが眠たくない」 って感じです。
どうしてこうなったのかは、今原因を考えているところです。
では!
ご心配頂きどうもありがとうございます。
上の、siesta さんへのコメントにも書いたのですが、胃の方は今はもう余り問題はありません。
ただ、毎日すごく眠たいのと、以前は全然関心がなかった甘いものが、最近なんでだか食べたくなる時が多いです。
セブンイレブンで、ババロアとか豆花とかがすごく気になって、買ってつい食べてしまいますので、やっぱり何かの影響かなと不思議に思っています。
と、いうことで、
今後のこのBLOGでは、今まで全く取り上げなかった甘いものや果物のことも書くかも知れません。
また、時間がおありの時には、是非読みに来てください。
では!