別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン12 気まま感想13

2020-02-02 23:00:44 | シーズン12

第23話 捧げられた命

風光明媚な崖の上の小さな家。隠れ住むケリーとキャス。
ケリーにちゃんと育てるよとキャス。いやどう考えても無理だ(^^;
ルシファーの件で激おこの兄。奴はほっといてロウィーナを呼ぼうというサム。
でもロウィーナは、ルシファーが黒焦げにしてました…。
前記事でネタバレしちまったよ。次のシーズンにも出る。
育児書を74冊読み、妊婦ケア講座(オンライン)を見たキャス。キャスしてるな。そこがいいところ。
でもオムツ買いすぎ。
ネフィリムがもうすぐ生まれる。誕生前に時空に裂けめ作ったよ…。先が思いや(略)
裂けめに入るキャス。いかにも北斗の〇かマッド〇ックス世界。美術的にも金かからなそう。
そこで出会ったのは、あの人…?
ジャックと命名した息子に向けて、USBにメッセージを残すケリー。辛いよね…。
にわか作りの子供部屋。ベビーベッドと壁にママが描いた絵と名前。泣ける。

バンカーにのこのこ現れたクラウリー。瞬時に兄の鉄拳が飛ぶ。あたぼうよ。
突如、王座に執着を捨てたクラ。早く捨ててれば(^^; 
結局は兄弟のところに来てしまうんだな。

クラをナイフでテーブルに止めといて、親子三人はキャスとケリーの居場所をみつけ追う。
陣痛が始まったケリー。メアリーが看ます。
男三人は例の裂け目に。
「別次元、パラレルワード」 ついにこの分野に乗り出したなSPN
調べてる場合か! その間にルシファー来たらどうすんの!
その世界でキャスが紹介したのは、別次元のボビー!!
「俺とルーファス」って、ルーファスどこ!と思ったら、銃の名vv
ここは兄弟が生まれず救えなかった世界。
そりゃあ色も無くすわ。二人がいないと。
テンプターデーモンって鬼じゃん。
天使の剣を溶かして作った弾に、「俺も欲しいv」とディーン。キャスのジト目。

激しい痛みに叫ぶケリー。通常のお産よりもさらに激痛なのかも。それでも出産経験者のメアリーがついててくれて良かったね。
「死にそう。でもかまわない。息子のためなら死ねるよね?」
ケリーが好きになったよ;;; その言葉にうなずくメアリー。

戻った三人はルシの到来に備える。
「俺が信じるのは家族だけ。お前と俺とおふくろ。そしてキャス。たまにクラウリー」
兄貴のこの言葉、餞(はなむけ)だね(涙)
毎度うざいおちゃらけ魔王を別次元に誘い込み、天使を殺せる弾を浴びせて時間稼ぎするディーン。
そんなに連射できるほど天使の剣の弾、ないのでは…。
裂けめを消すまじないの、最後の仕上げにかかるサムとクラウリー。
弾は効かず、クラウリーはルシファーと対峙する。

ケリーは発光しながら出産し、そのパワーでメアリーは吹き飛ばされる。

個人的な恨みで失敗したことを、素直に認めるクラ。そして兄弟に向かい、「お別れだ」
自らを刺し、その犠牲によりまじないが発動。
しかしその時、キャスが現れルシに向かう。なにしてんの!!
兄弟は元の次元に戻り、キャスも戻ってきたが、後ろから天使の剣で刺されて…。
気がついたメアリーがメリケンサックで渾身の打撃をルシにお見舞いする。よろけたルシファーは裂けめに入り、メアリーをつかんで…!

亡くなったケリーの目を閉じるサム。そして子供部屋の隅には、すでに成長した男子の禍々しい眼が光る。
翼の刻印を刻み、完全に死んだキャスの遺体の側で崩れ落ちるディーン。


前回のプレフィナーレが結構エモーショナルで見せ場も多かったので、今回はあまり盛り上がらないクリフハンガーだったとの声も出たんですよね。
でも私は、割と満足です。突っ込みどころはむろん沢山あるけどね。
メアリーとキャスを失い、呆然とする兄弟の心情は気がかりでも、当時サマンサとミーシャがこれで降板とは出なかったので、お茶の間(?)ではそこのところのショックは薄かった(笑)

原題『All Along the Watchtower』はボブ・ディランが作り、ジミヘンがカバーしてヒットした、「見張り塔からずっと」の引用。
「ここを抜け出す道があるはずだ」という歌詞から始まる歌で、そこにかけてるんだろう。
歌詞全体が結構内容とリンクして深いので、興味ある人は調べるべし。

邦題の『捧げられた命』はクサいと言えばそうなんだが、4人の男女の犠牲は色々な意味で尊い。
まずは今シーズンで降板となり、完全に死んだクラウリー。前半はなかなか良い役回りだったのに、ルシファーを攫ってからはカッコ悪くてどうなるかと思ったが。
最後は有終の美か、いずれにせよ印象に残る退場になりました。
とはいえ、色々謎な部分も多い。いったいいつクラウリーは自分の命を犠牲にする決意をしたのか。バンカーに現れた時点では、地獄を閉めて悪魔どもを閉じ込めることを望んでいた。
地獄を閉めるのも、クラウリーがなぜできる。もう忘れ去られてるが悪魔の石板にあったよね確か。
ケヴィンとメタトロンが退場してから、すっかり消えたが(^^; あれ最後はどこに行ったんだっけ?
確かメタがもってたのを、人間にされた彼の住まいからキャスが持ち出したような…。

いずれにせよ、クラウリーも何のかんの言って地獄を閉める方法をもう見たのかもしれない。天使や人間には知られちゃ困るが、自分が知ってる分には構わない。
かなり高度な魔術だと思うんだが、母親ゆずりでできるのか。

あの時点ではバンカーにいたメンツはそのつもりだった。ケリーとキャスの元に行ってから、マムだけケリーの世話で残り、三人は別次元を偵察。そこにやってきたクラウリーと、別次元にルシファーを誘い込む作戦に鞍替えする。
裂けめを閉める方法も知ってるクラウリーの万能さ。母親ゆず(略)

クラウリーの心情の変化だけど、あれだけ用意周到に準備したDNAの檻もルシファーには効かなかった。おそらく原始の者の力は、どうあがいても強力すぎて負かせるのは不可能なんだと悟ったのか。
ロウィーナがいなければ檻には戻せない。地獄に置いて閉鎖しても、それくらいは破りそうだしね、ルシファーは。
それに地獄に閉じ込めようが、別次元に送ろうが、ルシファーが存在する限り、自分が受けた屈辱とトラウマは残り続ける。それを目撃した悪魔どもも、どうしようが自分を軽蔑し続けるだろう。

「母さんを殺すのは俺だと思ってたが」とかうそぶいたが、クラはロウィーナに対し、もうそれほどこだわってはいない。ギャビンの一件もあり自分の邪魔になればわからないが、自分と母の込み入った感情と絆はこういうものだと思ってるはず。
でもその母も、息子もいなくなった。
地上に残った悪魔として、これからもウィンチェスター兄弟の周囲をちょろちょろするものいいかもしれないが。ロウィーナが神とその姉の件で権力欲を失ったように、クラウリーももう、何かを得ることに執着がなくなったんだろう。

兄弟を助け、世界を救う。そんな愁傷なお題目は似合わない。クラウリーは自分の長い執着の人生の幕引きは、今ここしかないと決めたんだと思う。シェパードさんがどういう気持ちで演じたかは、インタビュー等も読まないし言ってるかも知らないが、私はそう感じてる。
クラウリーの落とし前。ちょっと滑稽で、哀しく、でも見事でした。寂しくなるね。

キャス。う~ん、クラに比べてもキャスの最後(暫定)はまたも微妙。なんであそこでルシファーに突っかかっていくかな。
別次元に残せても生まれた息子の悪影響となるだろう、自分と兄弟を苦しめ続けたルシファーのとどめを刺さずにはいられなかったということか。いや、ジャックを育てる約束の方を重視しろよ(^^;
でも、ケリーをいたわり、「君の気持ちはわかりようがない。だが必ず子供を守る」と言い、育児書を読み漁ってオムツを買い込むキャス。そんな彼本来の不器用な正直さ、優しさがまた見れた。そちらこそが彼の本領。
しかしキャス、あんたは大事な兄弟にも毎度トラウマ残してるぞ…。

シーズン12は母の物語でもありました。こじれまくった息子との関係のロウィーナ、血のつながらない難しい年ごろの娘二人に奮闘するジョディ。最初と最後だけ母の顔を見せたトニ。彼女らを散りばめながら、”若き未熟な母“ メインのメアリーと、サブのケリーの成長と犠牲のストーリー。

アマゾンでS13のレビュアに、「12は面白くなかった。母親じゃなく父親を出すべき」みたいな感想を見かけたんだが、それまったくSPN視聴者として未熟者だぜ。
描き切れたとは言えないし、かなりの粗もある。毎度のことだ。でもメアリーを再登場させたことは意味があった。

ディーンの中にずっとあった、母への想い。葛藤と熱望と、訴えたかった言葉。
それを言えた。彼女が生き返らなければ、一生抱えたもの。
母を知らず、その代わりに兄の愛で育ったサム。会えて会話できた、幻の母。
兄弟にとって、メアリーが与えた苦しみと再び味わった葛藤も、必要不可欠だった。

ディーンの告白とトニの言葉でわかったが、やっぱりメアリーは息子たちが払った究極の犠牲の詳細は知らなかったんだね。二人は話さなかった。それでなくても苦しんでいる母親を追い詰めなかった。

物語はジョンではなく、メアリーの選択から始まった。彼女が愛するジョンを救うために契約しなければ、そう、兄弟は産まれていない。
その世界が、別次元。

誰もが愛する者を守りたいと、その時にできる選択をする。
それがのちに、どんな運命を招くかを知るものなどいない。

33年の時を経て、兄弟は限りない経験を積み、裏切り裏切られ、傷つけ合い守りあい成長した。
その二人だからこそ、未熟な母を受け入れられた。今だからこそ。
「母という呪縛」は、子供も母親自体も受けるもの。聖域であり、かつ自分たちを残して過酷な運命を与えて去った母に気持ちをさらけ出した。そして母代わりに育てたサムは、かつて「悪魔のリーダー」に選ばれ、今は自身で「ハンターのリーダー」であることを認めた。
ディーンの弟育ては成功した。サムにも母親ができ、自分も母と再び繋がれた。つまりは“母親としてのディーンの解放の物語”でもあるんだと思う。

色々批判も浴びただろう、難しい役どころだったメアリー。サマンサさんは演技が細かいわけではないんだが、激情を見せる時にはハッとさせられる。手に入れた幸せは短く、身の置き所がない女性。彼女がケリーの言葉にうなずくシーンが好きでね。字幕だと「息子のために死ねる」となってるけど、これだとケリーが文字通り命がけで息子を産むという意味だけになってしまう。原語では「your sons?」と上がり調子になってて、私でもヒアリングできる。ケリーは「あなたも息子たちのために死ねるでしょ?」と言っている。それに目を潤ませながら、「ええ」と言うメアリー。どちらも美しく、母なるものの偉大さ。

この時初めてメアリーは、シンプルな真実に気づいたんだと思う。
息子たちの人生を自分が修正しようとしなくてもいい。ただ二人のために生きれるし、死ねる。
ルシファーに殴りかかったところで、何の役にも立たない。でも息子たちを苦しめ続けた存在が目の前にいたら、何が何でも殴るだろう。その勢いがルシファーの器には効いたから、よろめいたんだよ。

世界に破滅をもたらすかもしれぬものを産む決心をしたケリー。始めはイラっとも感じたけど、生まれる子を抱くことも見ることもできなくても、一心に愛情を示す彼女が好きになった。身勝手と思われようが、母親が子供を信じなければ誰が信じるのか。彼女が死をもって生み出し、注いだ愛情は、次シーズンの「彼」に大きく影響する。それはネタバレしておくよ。

スパナチュらしく、悪はヘタレで家族は壮大。UKは筋が通っているかに見えて、ソシオパスの上層部に洗脳されたケンドリクスチームの、一見スタイリッシュでも問題大ありのやりかた。
ケッチは悪役としては印象深かった。私が嫌うのは、奴がしたことがどうしても許せないからで、役としては成功したとは思ってる。ここまではね…。
ルシファーの方がどんどん酷くなるので頭痛い。クラウリーはもう悪役ではなかった。キャスがどう復活するか、そして最大の渦中の子、ジャック。マムメアリーのゆくえ。

シーズン13はついに、兄弟が子育てに悩む。

シーズン13はやろうかと思ってます。けれど14,15はおそらく無理。毎度言ってますが(笑) 
4月から仕事を変えるので、ネット時間は今以上になくなります。5月のグランドフィナーレに向けて、少しでもSPNに関わっていたいので、その時までは頑張る予定。しかし4月までにS13を終えられるかは相当難しいな…。

とにもかくにも、旧正月前ギリギリに終わりました(笑)

 

 

 


2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (MIKE)
2020-02-06 15:14:10
山吹さん、こんにちは!
終了とわかっていても、まだ続くような気がしていたのですが、伝承で振り返るシーンで本当に終わるんだなと実感です。
クラも死んでしまって悲しい。最終話とまではいかなくても最後のシーズンまでいて欲しかったです。ルシ以外のキャラとの絡みは、切なかったり笑えたりで楽しめますし。刺された傷にきちんと包帯巻いてる手が可愛らしく見えましたw
ジャック、すぐ成長してしまってせっかくのオムツが無駄になってしまいましたねv
S13のレビュー嬉しい!楽しみにしております♪
なんとか終了(^^; (山吹)
2020-02-07 13:56:33
MIKEさん、いつもどうも!
クラウリー、退場しましたねえ。もうそれから3年たつとは…。シェパードさんも来日したというのに、S12レビューなんぞやってると益々時の流れにおいつきません(笑)
そう包帯v 悪魔が死ぬのはともかく、怪我するとか、傷がいつ治るんだとか疑問は山ですが(新陳代謝あるのか)、それを言っちゃあおしまいのSPN。ラストのこのシーズンでは、クラが出るたびに体重が増減してて、おいおい悪魔太るとかvと思ってました(笑)
オムツの件も同感です! キャスは死んじゃうし(暫定)、兄弟は目もくれないで去ったでしょうから、あの小さい家にオムツの山が残されたわけか。もったいない。

いやもう、さっさと見てさっさと短くやれればいいんですが、1話見れればいいところの日々。思い返しつつ、何日もかけてちまちま書いてると長くなるという…。ほんと終わる気がしません。とにかくS13はさらに魔王への文句タラタラが増えると思います(笑)

コメントを投稿