別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン15 ファイナル感想 家族

2023-03-22 00:04:27 | シーズン15

前回は15年分の想いが詰まった、シリアス真面目モードでお送りしました。
今回は、考察やら深読みやら願望やらが混ぜこぜでまいります。雑多につらつら書いてます。
それとわたくしは、WINCHESTERSのドラマは見ておりません。ジャレのWakerもね。
見たいんですが、様々な事情で配信ドラマは見ないのです。DVDにならんかなあ。
ここかしこのネタバレで、ディーンが亡くなった後のあれこれもあるらしいのですが、そこらは感想に反映しませんのでヨロシク。

最終話に関して口さがない否定派が、結局兄弟は依存から抜け出れなかったってことよね、とか言ってたらしい。
そうだろうか? 
私はそうは思わない。そもそも二人の関係と愛情は、もう依存も執着も超えていたよ。

初代ショーランナー、SPN生みの親のクリプキの構想はシーズン5まで。セラ女史が引き継いでドラマは継続。S5で終わりだったらサムが地獄落ちのエンドじゃなかったのかというと、それで終わるつもりだったらしい…。とんでもねえな。そしてファイナルに際してのインタビューでも、自分が考えたエンディングはホラー映画ならではの暗さだったから嫌われただろうと言ってた。さすがクリプ鬼。THE BOYSも創った男。 

シーズン5でエンドだったらディーンのその後を少しは出したのか、今となってはわからないが。
その後のディーンは弟への執着を脱ぎ捨て、リサとベンと幸せに暮らした…。

に、なるはずないだろ!?

大事な弟が死んでも、天国に行けたなら、何も苦痛の感じない世界にいるのならば。ディーンだってあの時点では振り切れただろう。
けれど地獄で、しかもルシファーとミカエルと永遠に檻に閉じ込められている。それを知りつつ、普通に暮らせるはずがない。
しっかり者のリサ、自分の子供かと思ったほどディーンに似てたベンと、表面は幸せにやっていましたよ。帰ってきたサム(ロボ)にもそう言ってたけれど。
サム(魂アリ)が戻らなかったら、ディーンは壊れていったはず。

私はスパナチュがシーズン5で終わらずに継続したのは、ジェンセンとジャレッドの絆がそうさせたと思ってる。
そんなの誰もが知ってる。2人のケミストリーと名演がファンを増やし、ニューキャラのカスティエル人気も加わって、現場の作り手たち、ファンも入れての人気で、番組は存続した。
でも、それはメタな事情。

ジェンセンが血肉をつけたディーン・ウィンチェスターは、地獄落ちした弟をそのままにして幸せになれるはずがないし、新しい家族と立ち直れるはずがない。そしてそんな兄を残したまま、恐ろしい運命のままに終わる弟ではないサム・ウィンチェスターを、ジャレッドは作り上げていた。
チャックやメタトロンのうんちくにも増して、「物語」とそれを紡ぐ、演じる者たちの力は、ストーリーを続けさせるほどの流れを作る。
ドラマ内で言うなら、サムの地獄落ちで「おしまい」にできなかったチャックは、兄弟の絆に引っ張られたということ。

サムが生まれた時から、数年離れた時もあったけど、ディーンが生き返ることのない死を迎えたあの時まで、常に二人は一緒だった。
共に重すぎる運命を乗り越えてきた。時に傷つけ合い、いたわり合って生きてきた。
それを兄弟離れできない『依存』というだろうか。依存、執着であれだけの人生を生き抜けはしない。

4歳の幼い心に刻まれた『弟を守る』という不問率は、ジョンから言い含められた刷り込みだけじゃない。
シーズン9でディラン君が演じた10代ディーン。あの時に普通の人生を選ぶチャンスはあった。充分にその素質も持っていた。父と弟から離れて、勉強もスポーツもリーダーシップも抜群に発揮していた。

それでもディーンは家族を選んだ。父からの強制、悪魔や運命が追ってくるからじゃない。チャックは運命は操作しても、個々の選択は由意思に任せていた。だから他の次元では、ソニーの元に留まるディーンがいたのかもしれない。サムもまた、ジェシカの元から離れず兄と狩りには戻らないサムもいたのかも。S13『レバノン』で、ジョンが失踪した後の過去の兄弟。S15のジョンが狩りの会社を作った次元の呑気で派手な兄弟。様々なディーンとサムがいたんだろう。
今、メジャーになった「マルチバース」だね。

私たちの見ていた、この“バース”の兄弟は、最も辛く苦しい選択をしてきた。乗り越えてきた。
「君たちはお気に入り」と言ったチャックは私たちでもある。あの兄弟を見続けたいという神は、私たちの代弁者でもあった。
そういうメタネタにもっていったダフは嫌いだというのはわかる(笑) 

どれだけの犠牲を払っても、自分たちが心身共に満身創痍になり続けても、お互いを選び続けた兄弟だ。それがウィンチェスター・ブラザーズであり、スーパーナチュラルだった。
一部のゴタゴタ屋がいくら騒ごうが、ドラマの骨子はそこにあった。 

もし先に死んだのがサムだったら、ディーンはどうなったかを質問したファンがいたそうで。ジェンセンの答えは、「ディーンは弟無しでは生きられない。プールバーの片隅で終わっていたと思う」
さすが我らがジェン! わかってる!
そしてジャレッドも、雑誌のインタビューで言っていた。「この話はディーンのサクセスストーリーだ。何年も何年も命を捧げた彼の一番大事な者を、ついには普通の生活を送れるようにした」
これを読んだとき、私は思わず涙した。
SPNは兄弟ふたりの物語。ジェンセンだってそう言うだろう。
でもサムであったジャレッドは、『兄の成功話』と断言した。それは、サムの幸せはすべてディーンが作り上げたものだという宣言でもあった。兄の死後の普通の生活だけではない、二人で生き抜いた苦しい日々の中にでも、少しでもあった安らぎや笑い、ささやかな幸せも。兄が与えてくれたものだということ。
サムを愛したすべての人たち、両親やジェシカや妻となった人、息子さえ。ディーンにかないはしない。
そして、ディーンを愛した者たちも同じ。彼のすべてだったサムに、誰も勝てはしない。

さすがJ2。ファンの思惑などおよびもつかん。依存? 執着? なにそれ。美味しいの? 狩りの道具?

長い人生の果てに、老いたサムが息を引き取り、そのあとに行くべきところ。それは兄の元しかない。
ディーンの天国に足りないものがサムであったように。
ジャレッドも「サムの天国はディーン」的なことを言ったらしく、S4のアレは、ザカリアの嫌がらせと決定した。

サムがディーン亡きあと、しばらくは狩りをしていたのかはわからないが、サムはハンターを引退したんだろう。
サムが誰と結婚したのかで、海外のツィ―トや動画のコメントは当初結構荒れたんだよね。
エイリーンだったのか。新たな出会いをしたのか。

『エイリーンなんて嫌!』『彼女は好きだけど、サムと結婚してほしくはなかった』
『あれはエイリーンじゃないよ。新しい女性だよ』『エイリーンで何が悪いの?』『彼女がふさわしいよ!』
『アメリアでは?』(ないわ) 『そもそもサムに嫁は受け入れられない』 etc.

最後のタイプは置いておき、誰と結婚したかを気にする人は多い。
上記の雑誌インタビューで、ジャレッドは脚本にはあの女性が誰かは書かれていなかったこと、それに自分も同意したことを語っている。加えて。
「ディーンが亡くなった後、サムがしたことは、ほぼディーンが望んだことを尊重したんだ。ディーンは弟がルビーやエイリーンのような誰かとは結婚してほしくなかったと、僕は感じてる」

ジェンやダフがどう考えてたかは知らないけど、兄貴は以前、ルビーはともかく(実嫁だが)エイリーンとの仲は応援してたよね? 
彼女はハンターであり、賢人の末裔。悪魔や天使も知っているし、自身が地獄から蘇った壮絶な経験も持つ。サムとディーンの濃すぎる絆も理解している。サムにとって相応しい相手だったと思う。
それなのに、ジャレッドはエイリーンでもないというのか。 

私はエイリーンが好きなので、相手が彼女でも良かった。天国で真っ先に会いに行き、永遠に一緒にいるのが兄。そういう相手を普通の女性は選べない。けれどエイリーンならば、そのことすらも受け入れてくれそうな気がしたから。

コロナ以前の予定では、ディーンが亡くなったことを伝えられて泣くエイリーンとチャーリー@異次元のショットがあったらしい。脚本では19話と20話の間は半年に設定されてたそうだが、ジャレッドはコンで5年暮らしたと言ったそうで、ジャレがそういうならジェンも同じなので、5年ということにします(笑)
しかしそうすると、ますますなぜエイリーンとくっつかなかった理由がわからない。兄は反対しなかっただろう。

以前サムは、ハンターでも理解してくれる同業者の女性なら、一緒に歩める人もいるはずと言ってた。その時はくさしてたディーンも、のちにエイリーンはお前の言う相手にぴったりだと言って応援したんだよね。
結婚して彼女もバンカーに住んでいたら。兄弟ファンとしては複雑だけど、話としてはアリだった。兄も甥っ子が生まれて自分の名前をつけてくれたら、大喜びだっただろう。

サムはやはり、ハンターでいながら家庭を持つことは躊躇したんじゃないかな。
恋人はいい。けれど「家庭」は。
今は結婚せずにパートナーであるカップルはいくらでもいる。離れていても「家族」になれる。ボビーやジョディ、ドナたちも友人以上家族未満の間柄だった。
けれどウィンチェスター家において、「家庭」は共に暮らし、子供もいるもの。オールドアメリカンの価値観を引き継いでいる。
バンカーは子供を育てるのには向いてない。日も差さないし、血塗られた歴史が多すぎる。
なにより、両親・叔父共にハンターの子供の人生がどういうものになるのか。たとえ神や天使が出張らなくても、常に危険と別れが隣り合わせだ。

サムは自分の子供にはハンターを継がせたくはなかった。せめて最初から自分で選ばせたかった。
けれど子供は、愛する親や伯父の仕事を自分も継ぎたいと思うことも自然の流れ。

サムは若い頃とは変わり、狩りを天職だと言ったけど。憧れ続けた『普通の家庭』はそれとは相いれなかった。その夢は捨て、兄と狩りを続けるつもりでいた。
エイリーンも生粋のハンター。やめる気はなかった。だから結婚に踏み切れなかったんだと思う。

それを見ていて、ディーンも潮時と思ったのかもしれない。消防士の件が本当ならね。
ディーン亡き後、狩りで救った女性と恋に落ち、結婚したのかも。ジャレッドはそう考えていそうだ。

サムが臨終の際、看取ったのは息子のディーンだけ。妻は先に亡くなったのだろうか。
部屋にディーンとジョンとメアリーの大きな写真が飾られているのが、何度見ても泣ける。『レバノン』でのつかの間の家族写真。
他の小さなフォトフレームにも、兄弟とボビー、メアリー、ディーンJrの写真はあっても、奥さんのものが見当たらない。

サムはどんな別れであっても妻の写真は残しておくと思うので、ファンの心情上のぼかしだろうけど。
サムが息子に寄り添う姿のそばに妻はおらず、写真の中のディーンとジョンとメアリーが見守っている。
美人なのにガサツで、強すぎる愛情が時に身を亡ぼすまでだったところも、そっくりだった兄と母。
サムは反抗し続けたジョンによく似ていた。

サムにとって、もっとも母親的な愛情をかけてくれたのは、兄のディーン。
復活したメアリーと過ごしたのはわずかな年月。けれど元をたどれば、自身の選択とはいえメアリーはサムを守ろうとして死んだ。
ジョンはディーンを生きさせるために悪魔と契約した。

ウィンチェスター家の血と濃すぎる愛情の生き残りであるサム。彼の後半生に、息子はともかく妻を登場させても存在感は薄い。特に走馬灯のような数分の映像では。

奥さんとは穏やかな愛情結ばれ、彼女は早逝したのかもしれない。初老のサムがインパラに乗って涙を流すショット。サムは結婚指輪をしている。もしかしたら、妻が病か何かで長くないことを知った時かなと妄想した。妻子の前では気丈にふるまっていても、励ましてくれるだろう兄を求めて運転席に座った。かつては兄弟の家であったインパラは、兄の存在そのものになり、インパラに乗ることは兄に包まれることだったんだ。

兄弟が再会するエンディングで、シーズン1のパイロット版で着たパーカーを着ているサム。実物は紛失していたので、似たものを探したそう。そしてサムは結婚指輪をしていないんだよね。

年齢が戻っているのは、ディーンが死んだあの時にサムの時間も止ったからだというエモい意見も見た。私は単純に、兄が亡くなった時の姿のまま自分を待っていると信じていたサムが、あの時の年齢に戻って兄に会いに行ったと思ってる。妻子のいる幸福な後半生はウソじゃない。けれどチャックの物語から解放され、兄と共に普通の狩りをした5年間が、サムにとっての天国であり、その時の年齢に戻ったのだと。

臨終の際に老サムが形見の時計に触れるのも、やっとディーンの元に行けるというのと同時に、兄が待ちわびてると信じているから。
ようやく選べた日の当たる人生をないがしろにして早く来たら怒っただろうが、弟が側に戻ってくる時も望んでいるだろう、ディーンの矛盾した愛をサムこそはよく理解してたはず。

ディーンの『ベイビーブラザー』に戻り、すべての始まりだったあの時とは逆に、サムがディーンを見つけだしたんだ。

天国のインパラのナンバープレートは初期のKANSASナンバーに戻っている。現世でのインパラは息子のディーンが受け継ぐ。でも兄のインパラの魂は、兄と共に天国にあった。 

依存と言われ続けた兄弟の関係。
命を掛けてお互いを守ってきたことを、そう呼びたければ呼べばいい。

『命に代えても守りたい兄弟がいる。最高の人生じゃないか』
(シーズン5 『リアル・ゴーストバスターズ』)

二人で生きた日々は、やはり最高だったんだ。

・サムは何歳まで生きたのか。

老サムが亡くなった時、息子のディーンは20代後半から30代始めに見えた。彼が生まれた時にサムは40歳前後だと思うので、サムは70代で亡くなったんじゃないか。

今の70代は若いけど、サムは老いてからは見かけの若さを保とうとはしなかっただろう。チャックが取り上げ、兄弟で幸運の女神から授かった身体の守護も、「世界を救う英雄」であることをやめてから無効になったはず。傷や酷使を続けてきたツケも晩年には出ただろう。 

最終回を見たとき、だれもが救いに感じただろう愛犬ミラクルの存在。
一人ぼっちになったサムに寄り添い、気持ちも理解していた。
成犬だったミラクルは、サムが結婚してディーンJrが生まれて子守をしてくれた後に、ディーンのいる天国へ旅立ったのでは。
小さなディーンの手を引くサムの近くには、もうミラクルはいなかったから。

サムの臨終を看取るのが息子だけなのは少し寂しかった。ディーンJrにも大切な人はいないのかと。じゃないと彼が一人きりになってしまう。

サムの息子は、父が決して癒えることのない大きすぎる喪失感を抱えていて、それは自分が名前をもらった伯父の死であることを、成長する過程で気づいたはず。心から愛されてる自分も、先に去った母も埋めることはできなかったことも。
会うことのなかった伯父への嫉妬や反発、複雑な感情も抱いた時期もあっただろう。
でもそれも、乗り越えて受け入れた。サムの息子だから。 

サムが安心して逝けたのも、伯父と同じ言葉をJrが父に言えたのも、彼にも大切な人がもういたからだと思う。旅立つ時はおまえだけが側に、逝っていいよと言ってくれというのが、サムの望みだった。延命もせず、自宅で静かに。 

兄のいない人生は余生で、本当の幸せではなかったとは思わない。
ずっとそばにいて欲しかった人がいない。それは100%完全な幸福じゃないかもしれないが。
見守り続けてると言った兄と、いつの日かまた話して笑って喧嘩できる世界に行けるまで。
この世の幸せを得て生きるのが、サムの後半生だったんだ。 

天国で一人、インパラを走らせていたディーン。
天国には時間の感覚がない。サムの長い余生は、ディーンにとっては少し長めのドライブで済んだのだろうか。
これも私のご都合解釈だが、ディーンはサムの後半生をずっと感じてた、知ってたと思ってる。
「ずっとそばにいる」と約束したから。

天国から見れずとも、サムが得た幸せ、自分のいない人生の喪失感も、幸せも悲しみも、老いも死も。
弟のいない世界は、両親やボビーがいても天国ではないディーンが、ただベイビーをご機嫌で飛ばしてたはずはない。時の流れは感じなくても、ずーっとサムの人生を感じ、見守り、待っていた。
私はそう思ってる。
だからこその、「Hey Sammy」だと。

コロナ禍でエンディングのシナリオが変った件。ダフ氏の話では、ディーンが先に逝き、サムが老年まで生きるのは決まっていた。けれど最終回ではロードハウスに懐かしいメンツが集まり(呼べる俳優を集める予定だった)、なんとKansasに演奏してもらう華々しい終わりにするつもりだった。

ファンの多くが、この点だけはコロナに感謝すると言っていた…。賛同。
いやそれ、感動するか? むしろしらけるのでは…。
兄弟がやっと再会した橋の上のシーンの、染み入るような感動は無くなってたよね。

そりゃ最後にJDMやサマンサ、ミーシャ、アレク、オズリック君、その他たくさんの面々が出てきたらエモいし、嬉しい気持ちにもなっただろうし、カンサスの生歌もすごいことだが。そういうのは特典でいいよ。
どんなに他のキャラたちも慕わしくとも、SPNはやっぱり兄弟だけで終わってよかったと思う。
コロナは多くの人を苦しめ、世界を変えたけれど。変えねばならないことを変えさせた面もある。
これも神の配剤(チャックじゃない)であり、スーパーナチュラルにも配慮してくれたと思っておきたい。

ラストにサムをみつめて微笑んでるディーンの顔は、ジェンセン本人のものに感じた。ジェンはコロナ前に初めて大ラスの脚本を見た時、複雑だったらしい。でもあの時の笑顔は本物。あのシーンは本当に最後の撮影だった。

長い年月この時を待ち続けたサムよりも、時を感じないはずのディーンの方が、「やっと来たか」みたいな満面の笑みで、サムは嬉しさ以上に、むしろホッとして見える。
ようやく”ディーンの弟のサム“に戻れた―と思っているように。
それはJ2の演技力と共に、長い間培ってきた関係の賜物だろう。

 

私は思いをはせていた。

二人はあの後、ジョンとメアリー、ボビーに会いに行き、先に逝ったと思うサムの妻にも会いに行く。
懐かしい仲間たちに会い、キャスとジャックも二人に会いに来る。
しばらくは皆で、暖かく共に過ごすだろう。 二人のそばにはミラクルが駆け回っているだろう。

そしてまた旅に出る。
苦しみや痛み、悪の無い世界で、ただ自然の中を行きたいところに行き、また家族の元に戻り、また旅に出る。
「道」が君の天国の道標だと、かつて天国に行ったときにキャスは言っていた。 

サムとディーンは、ベイビーに乗って永遠に走り続けていく。 

それが私の、スーパーナチュラルの大団円。


疲れ果てた息子たちよ、もう嘆くことはない

もう、二度と離れることはない


2 コメント

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最終話の感想を見て泣いた (silky)
2023-04-10 19:12:36
はじめまして。SPNの長年の大ファンですが、このブログははじめて来ました。全部読んだわけではないのですが、最終話の感想を2つ読んで泣いてしまいました。SPN、ウィンチェスター兄弟への愛があふれているブログですね。
何度見ても泣いてしまうのが、ディーンが死んでしまったあとで、サムがバンカーのディーンの部屋のベッドに座り、そこへミラクルがやってきて、クゥウン、と鳴くと、サム「I know.」クゥゥン「Me too.」と言い涙をこぼすシーン。ビデオを流さなくても思い浮かべただけで泣けます。
最終話ではないですが、あまり言及されないですが、カスティエルが虚無に飲まれる前に「君は壊れているんじゃない、君ほど愛に溢れた人間は見たことがない」と最期の気持ちを言ったあと、血の流れる手でディーンを守るために突き飛ばしたことで、カスティエルの手形がディーンの服の肩につく。あれは地獄にいたディーンを救ったときについた手形と同じ場所ですよね?
これもビデオなしで思い出し泣きできる。

ラストはどんな作品でも完璧にファンが納得することはない、とチャックが言ってたけど、本当にそうで、私は納得したけど、皆が納得したとは思いません。
でも、例えば地獄の試練の一番目、ヘルハウンドを殺すというミッションをディーンが引き受けると言って譲らなかった時から、何度も何度もディーンはサムに「お前は太ってハゲて直腸検査が必要になるまで生きるんだ、それが俺の理想だ」とかいったことをずっと言っていましたよね?ディーンは「俺は銃を持って死ねたらそれでいい」と。
だからサムには可哀想だけどディーンの言っていた通りになって、ディーンの理想の世界が作れたといって過言じゃないと思う。
確かに死に方は平凡過ぎるけど。
マグナスが仕掛けた魔法の箱をサムが秘密で解除しに行く前、ディーンは1人で6人のバンパイアを殺したし、刻印があったとはいえ1人でスタイン家を何十人も皆殺しにしたこともあるし、シーズン14の最終話であの量のゾンビを相手にしたというのに、最終話のあの少人数のバンパイアを2人で相手してやられるとは、確かに平凡過ぎるし悲しい。
でも操り糸を断ち切ってTeam Free Willで生きてたら普通の人間ならあの程度でも死んでしまうのは当然で。
というかディーンはずぅーっと死にたがっていた節があるから、幼い頃から何十年も戦い続けてきて、弟とは離れたくなかったけど、疲れて死にたかったのかもしれないなと思う。
もう十分戦ったし、もう十分人を助けたし、もういいよ、逝っていいよ、と私も思いました。
でも悲しい。何度観てもあえぐくらい号泣してしまう。
撮影は過酷で大変だったと思うので、役者である二人に対しても、もういいよ、十分やったよ、と思いました。

ひっそりとブログを閉じようと思うと書いていましたが、出来ればなくさないでくださいねTT また読みに来たいです。
ものすっごい長くなりすみませんでした。
兄はまっとうしたと思います (山吹@管理人)
2023-04-12 22:42:03
silky様、はじめまして。コメントありがとうございます! 嬉しいです。

SPNへの熱き想い、伝わりました😊
長く彼らと付き合っていると、ほんとに身内同然に思えるんですよね(笑)
ファイナル感想2つは、通常より真面目モードで書いております。いつもは突っ込みと文句(主に大天使)と、昭和人にしかわからぬような古ギャクとノリのブログですw

キャスの手形については、18話感想にさらりと触れております。あの下りは感動的ではありましたが、私はキャスの後半の描き方はあまり満足してないんですよ。
ディーンへの想いとは別に、やはり彼にはジャックのために命を掛けてほしかった。それはディーンにとってのサムのように、何があっても守る存在であるジャックができたことが、キャスの大きな成長につながったと思っていたので。
ぶっちゃけ、二人の親子感が好きだったからですね(笑)

ディーンは死にたいとはもう思っていなかったと、私は思います。
それでも訪れるのが、「普通の人間」の死。SPNの残酷さと共に、美しさもそこにある気がします。望み続けた平穏な世界には、思いがけない終わりも含まれる。それでも生きている者は進むしかない。

そして弟と共に生きたいという想いとは別に、ディーン自身の役目は終わっていて、彼はある意味では天寿を全うしたとも思えるんですよ。
サムを守ることが生きる意味だった。人々を守るために闘うのは、その次だった気がします。
そしてサムはもう、彼が守らずとも幸せを得れる段階に来ていた。

自分で書いてても残酷な気がしますが(汗
人は意識しない深層の奥では、自分の生の意味と引き際をわかってる気がするんですよね。
ディーンはやり切ったんだと。

と、いうのは私の想いであり、見た人それぞれが想うことがその人の正解です!
ジェンセンが想うところがやはり最も近いんだろうとは思います(笑)

本編終わって3年目になるのか…! 早いですねぇ。
訪問者も減ってきたし、ヘロヘロですが最終話まで感想書けたし、閉じっかなとも思ったんですが。
配信などでご新規も出てきてるようなので、もうしばらくは置いておきます。
読んでくださり、感謝です‼

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