光舜堂の工房には実に様々な二胡が持ち込まれます。
鳴らない楽器。
雑音のひどい楽器。
折れたり、割れたり、破れたり。
名前が間違え、偽の名前。
本当に、購入した人がかわいそうな楽器たちが集まります。
そんなことをこの2年ほど見てきたネオちゃんが、ある時初心者でもダメな楽器、あるいは良い楽器を見つける方法はないですか？？？？
「そうだ、フェルトを外して弾いてみればよいのですよ！」とネオちゃん
これ、思いもしなかった意見ですが、いくら高級な二胡、金額にかかわらずフェルトを外すと、楽器として性能がとても良くわかるのです。
今日もお客様の皮の張替え二胡で、いろいろ試していた、ネオちゃんです。
もし皆さんが新しい楽器をどこかの楽器屋さんで試す時には、やってみてください。
特に新しい楽器は、
皮が均一に張られていると、とんでもなく酷い雑音にはなりにくいです。
相当均一に張られていたとしても二胡は、フェルトを外すと１００％に近く第二ポジション以後は相当雑音が出ます。
中にはかなり雑音の出ない楽器もあります。
それらは、軽くフェルトをいれるだけで、相当良い響きになります。
勿論私が作ったものや張り替えたものでもです。フェルトを外した時に出るその雑音の程度によって、楽器の等級を決めても良いかもしれませんね。
この、フェルトを外した時に出る雑音が、どの音で酷くなるのかを研究したら、もしかしたら楽器としてのニ胡の完成度をあげるかもしれないですね。とネオちゃんの意見でもあります。私に残された時間があれば、ネオちゃんと一緒にやってみたいのですが、これはネオちゃんの研究課題に残るでしょ
まあ、楽器の良し悪しはそれだけではないのです。
音色やボリューム響きなど他にも考える基準はあるとは思います。
ただ、このフェルトを外して二胡を弾くというのは、誰にでも解りやすい、ニ胡を選ぶ時の一つの基準にはなるでしょう。
試してみてください。
工房光舜堂西野和宏＆ほぉ・ネオ
