南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

「エネルギー政策PT」を終えて思うこと

2012-07-26 17:55:11 | ユニオン
連合本部で「エネルギー政策総点検・見直しPT」が設置提案されたのは、2011年10月の中央執行委員会でのことです。
翌11月からPTがスタートされていきますが、このPTは日本のエネルギー政策の根幹に関わる重要なものです。
11月30日の地方連合会代表者会議でこの件に関してひとつの要望をいたしました。
それは本部で開かれるPTの情報開示です。
政府からの情報はもとより、原発に対して賛否両論の考え方や、著名な学者・評論家の意見もPTに集まるからであります。

検討の結果、PTで提供された資料や、PTでの議事録も提供されるとの回答をいただきました。
そこで連合静岡でも「連合エネルギー政策PT(静岡版)」を設置し、2012年1月よりスタートさせました。
毎月開かれるPTでは、本部より提供された資料をもととして、猛勉強をしたスタッフが講師を務めてまいりました。
また5月には東京電力さん、6月には中部電力さんの協力をいただいて「現場見学会」も実施しました。
電気の基礎知識もないとチンプンカンプンになりますので、科学雑誌「ニュートン」の特別号を参考書として、電圧と電流、直流と交流、送電と変圧などなど、中学生に戻ったような学習もいたしました。
これまで提供した資料は、厚さ4.5cmにも達しています。

私自身はこのPT設置前に体験した大井川水系のダム見学がもっとも印象的でした。
大井川水系13カ所合計の最大出力が65万kW、浜岡5号機1基で138万kWの現実を、まさしく現実として受け止めることとなりました。
5月に見学した伊豆の「マイクロ水力発電所」はわずか100kWです。
経済効率からいけば、到底成り立つものではありませんでした。

また最先端の電力系統システムに驚かされたり、6月の現場見学では土砂崩れによる電柱倒壊のトラブル対応に遭遇したりもいたしました。
昨晩は名古屋で電力総連の30周年記念式典がありました。
主催者挨拶の中で、「貯めることのできない電気、同時同量原則の電気、何としてもお客さんに電気を届ける使命感と責任感で、火力や水力など発電所で働く仲間たちや送電鉄塔に登る仲間たち、給電指令に携わる仲間たち…無停電社会に挑戦する仲間たちを支えて欲しい」そんな話がPTのおかげで実によく分かりました。

連合本部PTでまとめられた「エネルギー政策」が機関会議で確認されたら、連合静岡でもあらためて確認していきたいと思います。
原発に対する世論の拒否感には大きなものがありますが、しかし今すぐに全原発の廃炉を求めることには無理があります。
いよいよ自動車産業も海外シフトと生産効率化のための拠点統廃合に動き始めました。
どんな施策にもリスクは付き物です。
どのリスクを選択し、そのリスクをどうコントロールするかが鍵だと、私は思います。
自らの責任において選択をしなくてはならない場面です。
どこへいっても「一に勉強、二に勉強、三にも勉強」ですね。