南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

この国の不幸

2011-05-19 18:06:10 | 政治
参院議長の西岡武夫氏が、読売新聞社に寄稿した論文が今日の朝刊に載っていました。
参院議長ですから与党民主党の議員です。
こんな書き出しから始まっておりますが、舌鋒鋭く“菅首相の退陣”を求めています。

『菅直人内閣総理大臣殿。
昼夜を分かたぬご心労、推察いたします。ご苦労様です。
私は、国権の最高機関を代表する一人として、この一文で敢えて率直なことを申し上げます。
菅首相、貴方は、即刻、首相を辞任すべきです。…』

そして菅首相が自ら辞めないのであれば、と、さらに次のように責め立てます。
『野党が多数の参院で問責決議案を可決しても、貴方は居座るかも知れません。
もしお辞めにならないのであれば、26,27両日の主要8か国首脳会議前に、野党が衆院に内閣不信任決議案を出す以外に道はないのです』

繰り返しますが、野党議員ではなく、与党民主党議員から新聞社への寄稿文です。
いったいこの国には何が起こっているのでしょうか。

また朝日新聞には、日本政治に詳しい米コロンビア大学のジェラルド・カーティス教授の言葉が紹介されていました。
「日本は社会がしっかりしているから、政治が貧困なままでいられる。
日本の政治家は国民に甘えている」
それほど日本の社会がしっかりしているとも思えませんが、“政治の貧困”はまったく同感ですね。

いずれ解散総選挙があります。
それは案外近いかもしれませんが、その時までに“政治のあり方”、“政党のあり方”について整理しておく必要があります。
どんなに貧困な政治であっても見捨てるわけにはいきません。
汗をかいて闘わなければなりませんが、その闘いに参加するための理念や信念を固めなければなりません。
勝つがための闘いではなく、選挙に有利か否かでもなく、選挙に不利であっても“理念”を優先させる闘いでなくてはなりません。
それが実現したときは、おそらく自民党も民主党も分解するときであろうし、連合も同様の姿になるかもしれません。