きらせん

仙台のきらめき










東北大学公共政策大学院准教授
佐分利 応貴

 「さんちゃん会」

2007-09-28 22:43:44 | Weblog
  昼は加美町の農家レストラン「天王」で食事。
  自家製の野菜料理をいただく。

  

  農家の建物を生かしたつくり。

  
 
  かぼちゃがすっごくおいしい。

  

  自家製野菜。上に乗ってるのが「みず」という野菜だそうな。

  

  自家製豆腐。自家製そばも出ました。

  

  農家レストランの加藤重子さんにインタビュー。笑顔がすばらしい。
  (だんなさんもおもしろい。)

  彼女は「さんちゃん会」(じいちゃん、ばあちゃん、かあちゃん)のリーダー。
  土産(どさん)センターで行われている地元野菜直販の中心人物である。
  販売に関しては全くの素人から始め(農家は作った野菜は全量農協がひきとってくれるため)、今では2億円以上の売り上げを誇る。

  

  こんな感じで売られてます。生産者の顔写真付き。
  売り場にこの箱を確保するには年間売上げが20万円ないとダメで、少ないと加藤さんからハッパをかけられる。「がんばらんとぉ。」と。
  また、レジのPOSと生産者がメールでつながっており、売れると携帯にメールが届く。箱が空になりそうなのがわかるので、途中で品を足しにくることになる。

  こうしたシステムは各地で採用されており、宮城県でも特に有名な岩出山の「道の駅」などは土産センターを大いに参考にしたとのこと。
  「さんちゃん会」には、今ではとうちゃんも参加。加美町産品の広報のため、仙台の高級百貨店「藤崎」で毎週水曜日に野菜直売会をやってたりもするらしい。がんばってるなぁ~。

  わさびも作ってます。
  
  薬莱(やくらい)わさび。
  水がきれいなのが加美町の自慢です。


 「加美町デビュー」

2007-09-28 22:05:51 | Weblog

  公共政策大学院ワークショップⅠーBの加美町デビュー。
  
  朝7時45分に片平キャンパスに集合。ロジ担(スケジュール担当)のC君、「準備オッケーです」。学生8人とともに車2台で加美町に出発。

  9時半前に加美町役場に到着。役場の駐車場で待機。
  9時45分、加美町農林課にご挨拶。会場設営。プレスの案内。
  プレスは担当のB君ががんばり、地元の大崎タイムズ、東北地方紙の河北新報、読売新聞の大崎支局長などが来てくれる。地域活性化に外部の眼・外部の評価は不可欠であり、プレスは重要なプレーヤーである。加美町の町内広報誌担当も当然来てくれており、写真入りで町内誌に載せてくれるらしい。

  10時、佐藤町長と町職員幹部が勢揃い。
  リーダーのA君が司会を務め、まずは担当准教授からご挨拶。
  「かわいい息子、娘たち。彼らが加美町と一緒に仕事をしたいと言ってきた。
  娘を嫁に送り出す父親の心境です。どうかよろしくお願いします。」

  続いて町長からご挨拶をいただき、次に学生側からOさんが今回の訪問趣旨と今後どのような調査をしたいのかを発表。質疑応答が行われる。学生の話はちゃんと伝わっただろうか。

  

  1時間半の会談終了。佐藤町長とがっちり握手。
  
  

  取材を受けるリーダー。
  高校、大学時代と何度か取材を受けたことがあるそうで、手慣れた感じ。取材に来ていただいた大崎タイムスのT様、読売新聞のF支局長様、河北新報社のM様、ありがとうございました。皆様のお力を今後ともぜひお貸し下さい。

   続いて庁舎内を巡業し、職員の方々にご挨拶。
   あらゆる場に顔を出し、「仙台の学生が来て何かやろうとしているらしいぞ」「何だろう」のザワザワ感を広げることが大事。一人でも多くの町民に活動を認知してもらうこと、町内でがんばっている人が我々の活動を知って、声をかけてくれることが大事。市民活動のプロモーター。まぁ、選挙活動のようなモノですな。

  地域活性化で最も重要なのは、住民の意識である。
  「社会医学」でいうところの免疫力。最近の言葉では「地域力」というのもあるが、地域住民が自分の力で問題を解決すること。地域の課題に、住民が正面から取り組み、行政を動かし、対応させること。失った自治を取り戻すこと。

  本来であれば、自分の問題は自分で解決できるはず。そうした力を人は持っている。ところが、現実には、そうした問題解決から人々が疎外されている。国に押しつける、自治体に押しつける、他人任せにする。その意識こそが問題であり、そこを変えること、自分たちの力に目覚めることが必要なのだ。「どうせ」「いくらやっても」という無力感、あきらめ感、この退治こそがワークショップのミッションである。