人生ひとり旅気まま旅

ぶらり海外旅行に行った記憶、思い出を中心に楽しく伝えたい。

国の危機管理は、、、、、

2010-05-22 18:21:53 | 日記

宮崎県の口蹄疫が最悪の状態になりつつあるようだ。

先日ついに発症場所の半径10キロ以内の全頭殺処分に対し地元も了解し、国がワクチン処理をした後で処分することになった。

対応が遅いとかいろいろな批判があるようだが、マスコミが単に東国原知事に詰め寄るような質問のように単純ではない。

10年前にも宮崎と北海道で口蹄疫が確認された事実があるが、その時のウイルスとは段違いに影響力が違ったのも事実だ。畜産農家の被害救済にしても、口で言うほど簡単なものではないだろう。

農産物のように、今年1年生産できなくても来年になれば収穫できるというようなものとは違い、子供を産んで食用肉として出荷できるようになるまでには数年の時間がかかる。しかも今回は、単なる牛ではない。日本の有名ブランドとして育つ子牛の供給が断たれる可能性が高いんだ。

種牛もそうだが、種を宿す母牛自体の存続も危うい状況なわけで、子孫を残すこと自体が難しくなるという大ピンチだ。

そんな中、その55頭いる種牛の中でもスーパー種牛と言われる6頭を途中から隔離してなんとか守ろうとしていたわけだが、このたびその6頭の中の1頭にも口蹄疫の症状が現れた。

6頭を同じ厩舎に置いていたわけで、その中の1頭に感染が見つかったということで、スーパー種牛自体が全滅してしまう可能性も高くなった。

一応その1頭のみ殺処分とし、特例として残りの5頭の状況を観察しているようだが、感染している可能性は極めて高いと言わざるを得ない。

そうなると宮崎牛のみならず、佐賀牛や松阪牛、近江牛などにも2~3年後には子牛の提供が滞る訳で、ブランド牛の存亡にも係わる状況になった。

今回の口蹄疫においてもそうだが、日本の政府というのはどうも危機管理というものが苦手なんだろうね。めったに感染しない病気ではあるが、お隣中国や韓国では時々罹っている訳で、人の流れが頻繁な現代において、日本にウイルスが入ってこないはずがないんだね。

そう考えれば、政府としていつ口蹄疫に罹っても慌てないように事前に準備しておくべきなんだね。ちゃんとシュミレーションをし、国から地方自治体への対策の流れや保障を含む対処法を作っておくのが当然の話だと思う。

去年の今頃は新型インフルエンザで日本中が右往左往してパニックになっていたけれども、あの時もワクチンに関してはとても先進国とは思えない愚かな対応だった。

とにかく事前のシュミレーションが無さ過ぎるし、対応のまずさが目立ち過ぎる。普天間の問題にしても同じで、今民主党の対応がどうのこうの言ってはいるが、そもそもは橋本元首相の時に既に移転する約束をアメリカと締結しているはずなんだよ。それがほったらかしになって今に至っているだけのことなんだね。

確かに鳩山さんの対処能力にはゲンナリするが、根本原因は自民党というか日本国政府にあるんだね。

事ほど左様に、日本という国は危機管理が全くできない二流、いや三流国なのかもしれない。被害にあっている農家の方々には誠に恐縮だが、こんな今だからこそ、日本の置かれている立場を国民全体で考える必要があると思うね。

北朝鮮が韓国の哨戒艇を魚雷で撃沈させた事件だって、対岸の火事ではすまされないことなんだよ。いつ日本に降りかかってくるかもしれないわけで、そこまで考えた上で、自衛隊にしてもアメリカ軍の存在にしても考える必要があるんだね。

しかし、今回の口蹄疫にしても起こってしまった事実は仕方がないわけで、あとはいかに迅速に処理を行い、かつ農家を一時的でなく立ち直るまでの期間救済できるかだと思うな。

国のリーダーシップを試される事例がこんなに多いのも、ある意味民主党というか日本の本当の能力を神様が試しているのではないかという気がしてならない。

甘い言葉だけでは何も解決しない、痛みを伴うんだということをもっとしっかり頭に刻んでほしいね。
それとマスコミもただのヤジ馬的な見解や記者会見での質問は止めなきゃね。あまりにもレベルが低すぎる。