目指せ!映画批評家

時たまネタバレしながら、メジャーな作品からマイナーな作品まで色んな映画を色んな視点で楽しむ力を育みます★

七夜待 ★★★

2008-11-15 14:34:11 | ★★★
うーん、長谷川京子、タイに行く、という映画。
↑にある説明文でほとんど事足りるね。
「タイ古式マッサージを通して癒されながら新しい自分に出会う物語」

いや、あのね、勘違いのないように。タイに行ったからって本当の自分や新しい自分に出会ったりはしない。タイで古式マッサージちょっとかじったからって新しい自分には出会えない。異文化に触れて理解しようとすることで、新しい文化を受け入れて成長していけるのだと思う。長谷川京子の演じる主人公の成長はあんまり感じられない。この映画はとてもきれいな映画だし、コンセプトも間違ってないと思う。伝えようとするメッセージがあるかないか、というとそういう映画じゃないんだと思う。

もちろん議論になるシーンなどで感じることはあった。言葉がなければコミュニケーションは困難だ。言葉によって気持ちも伝わるし、相手が何を考えてるかもわかる。どうしようもなく、言葉が伝わらない議論のシーンは傍から見ると滑稽で、それでも伝えたい気持ちは行動で伝えるしかないんだなあ、とも感じた。
個々に映画を見る人がいろんなことを感じ取れば、いい、というスタイルの映画なんだと思った。河瀬監督の映画はおおむねそういうスタイルの映画なんだろう。

きれいな映画を見た、そういう印象。こういう映画があることを私は否定もしない。とてもいいと思う。


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