長谷池の畔で撮ったのは一ヶ月前になる。
須磨では、辛うじて木の根が土砂の崩落を止めている庭園の西側斜面、
赤松の木の根にしがみつくように二株毎年出て来る。
年々、土が零れ落ちているから早晩斜面は手入れされるだろう。
移植出来そうな場所はどこにでもあるから、早くしたほうが良い気がする。
コウヤボウキの花は本年枝の束生した葉の中央に1個、
長さ2センチ程度の筒状花が10数個固まって咲く。
だから、同じ数の綿毛になる。
花冠は5裂、先端部分はカールしている。
5個の雄しべと1個の雌しべは合体して、花冠から突き出ている。
自家受粉を避けるために雄しべが先に花粉を出し、その後に雌しべの柱頭が2裂する。
構造は、ハグマ類も同じだ。
オケラでは、この総苞の周囲に魚の骨のような苞があり、綿毛の頃まで残って目立つ。
(2010.11.06 須磨)
コウヤボウキ(高野箒) キク科コウヤボウキ属 Pertya scandens
(2010.11.30 須磨)
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きれいなコウヤボウキ
こういう風に写せたらどんなに自慢できるかと・・・
先端のカールがなんともいえません。これがなんといっても特徴で美しさですね。
花後の綿毛が一段ときれいです。
萼片につやがあって光って見えるところも魅力的だと思いました。
後で綿毛も写しに行きたくなりました。
こういう風に写したい、そう思って撮れるのはやはり年季だと思います。
四十年以上も昔に覚えたカメラ、何十年も持たなかったのに、
撮りたいものは「花」と決めてから何とか撮れているのも、
やはりその下積みがあったからだと思います。
カメラは格段に性能が良くなって、普通には何となく撮れてしまうので、
余り技術的な話は無用で、やはり「道具に慣れること」が大事だ思います。
道具に慣れるためには、やはりお気に入りの場所でお気に入りの被写体を、
思う存分撮り続けることだと思います。
同じ被写体を100枚撮るのは、かなりの忍耐力が要る作業ですが、
中に、自分でも驚く画像があるでしょう。