HAYASHI-NO-KO

雑草三昧、時々独り言

ネムノキ

2014-02-02 | 【独り言】

合歓木との出会いは「劇的」だった。
ワンゲル一年生の秋合宿で、戸倉峠から氷ノ山に登った。
まだ二十歳以前のことだ。

途中の奥戸倉小屋で泊まった夜、先輩の清原さんから教わった「ねむの木」という歌。
翌日の小屋から氷ノ山頂上までの道は、前夜に降り積もった新雪を踏み分け、笹藪漕ぎしながらの難行苦行。
山頂の避難小屋のストーブで、拾い集めた木ぎれを燃やしたけれど
雪で湿っていたから、直ぐにくすぶってしまった。
だから殆ど暖まらなかったし煙かったし、震えは止まらなかった。
一旦下ったハチ高原でのその日の夕食のカレーライスは不味かった。
登り直した鉢伏山から八鹿までの道のりの暖かさを唄う度に思い出す。


ただ、本物のネムノキを見たのは学生時代ではなかった…気がする。
山行の記憶よりも新しい筈なのに、時間軸はズレてしまっている。
元町・三ノ宮間の電車の中から見掛けて、わざわざトアロードまで引き返して見上げた事は覚えているのだけれど
一緒に居たのが誰だったのか、その部分さえもが曖昧になっている。

そんなこんなの「ネムノキ」だけれど、この葉痕との出会いも「劇的」だった。
閉鎖が決まった明石西公園で、一度だけ葉が落ちた20センチ足らずの実生苗に小さな顔を見付けた。
頭上に葉を茂らせるからしげしげと見ることは無いから知らなかった。
たまたまハリエンジュの冬芽・葉痕を撮っていた場所で
今度は一㍍近くに育った木を一本見つけた。

それでも、草刈りでそのいずれもは跡形もなくなってしまっている。

この「顔」は、これまたひょんな事から見つけた場所で撮ることになって三年経つ。


樹は少し弱っているのだろう、ひこばえが何本も出ている。
だから、足元に幾つもの顔が見える。
 


形が歪なのは、まだ小葉がしっかりと着いていないからだろうか。
冬芽は出て来ている。





 
小葉は対生。

(2014.01.12 玉津町)


 





 


(2014.01.17 玉津町)



(2014.01.24 玉津町)




 


ネムノキ(合歓木) マメ(←ネムノキ)科ネムノキ属 Albizia julibrissin
クロンキスト分類体系では従来のマメ科を、マメ科、ネムノキ科、ジャケツイバラ科に分科しているが
APG体系では、マメ科に一本化している。
(2014.01.31 玉津町)
【独り言6】 2013年に書き溜めた独り言ページへのリンク
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去年のネムノキ 
去年の冬芽・葉痕 


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