かなり難しい話をここで教わり、必至でメモした覚えたのは10年も前の事だ。
専門家じゃないですけど…と、このアオギリの下で一冊の本を前にしてお勉強。
実物を前にしての植物観察がやはり一番良いものだとその時感じたものだ。
当時は樹木にはさして興味は無かったけれど
それからはここの樹木にもカメラを向けられるようになった。
そう言うことだろうと今も思う。
知識を得るのは、回り道でもしっかりした人の説明を現物を前にして教わる事だ。
単に名前を覚える事だけは誰にでも出来るのだろうけれど
ネット上の説明だけで中味を理解出来るようになるには
幾つもの実物を見て、説明を聞いたりしないと基礎が固まる筈も無い。
学習とは繰り返すことだ。
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(2017.09.08 明石西公園)
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アオギリは生長の早い樹。葉が大きくて夏には木陰を作る。
強い木だから、広島に原爆が落とされた夏にも黒焦げになった樹から
新しい芽吹があった…と、その後に「被爆アオギリ」などの話も伝わる。
被子植物の観察にふさわしいのがアオギリです…
と説明された昔には、広島と結びつけて覚えるのが嫌だった。
それでもアオギリの子房が5枚の花葉(心皮)から出来ていることを
一枚ずつ離れてゆく花葉を見て納得出来たし
つまりは子房が葉から出来ていたこと、その中に種子があるので
被子植物を実感出来ることを覚えたものだ。
(2017.08.22 明石西公園)
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▲ 果実は片側に列をなしてついているようにも見える。
▲ 果実は重なり合わないように、両側に不規則についている。
▲ 子房を作っていたのは5枚の心皮、果実がしっかりとその端にしがみついている。
▲ 5枚あった心皮はそれぞれに果実を付けて枝を離れる。
▲ アオギリの果実、種子が離れ落ちた枝
星形に残っているのは心皮(花葉)が脱落した痕。
アオギリ(青桐、梧桐) アオイ(←アオギリ)科アオギリ属 Firmiana simplex
APG分類体系では、アオギリ科、シナノキ科、パンヤ科はアオイ科に分類変更されている。
(2017.08.10 明石西公園)
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▲ 果実が出来た直後は心皮(花葉)は閉じている。
▲ アオギリの花 左が雄花 右が雌花
雌花の子房は5室、後に5裂する。
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春の花盛り 秋の果実 冬姿 冬芽・葉痕 アオギリの観察