HAYASHI-NO-KO

北岳と甲斐駒ヶ岳

オオキンケイギク

2010-06-18 | 【独り言】

アツミゲシの話が、当地でもテレビ報道されていた。
河川敷に種子を播いた際、アツミゲシの種子が混入していたから…と、
業者が悪いとでも言うような報道だった。
丸投げで整備し、チェック機構もないのだし、問題が起これば再発防止に心掛ける…との弁明。
第一、河川敷に限らず、高速道路の法面緑化や土壌崩落防止用として種子散布することによって、
生態系に与える影響を確認もしないこと自体、間違いなのだと思わないのだろうか。
ここでも、縦割り行政の問題だろう、それぞれの言い分で食い違っている。
道路・河川管理と、環境保護との所轄の問題だ。
報道する側も、どちらの側に立った報道なのかを充分に検証した結果なのだろうかと疑ってしまう。

このオオキンケイギクも、河川敷では問題になっている筈だけれど、アツミゲシ同様、
処分された形跡はどこにも見当たらない。
だからこうして、毎年画像に残せるのだから、良いじゃないか…と言われてしまう。
「特定外来生物による生態系等に係わる被害の防止に関する法律」、略して
『外来生物法』では、身近に存在する外来種の幾つかが、「特定外来生物一覧表」に記載されたものが、
原則として栽培・譲渡・販売・輸出入が禁止されている。
罰則規定はあるのだけれど、実際の適用が報道されたことを殆ど知らない曖昧表現だらけの法律だ。
その予備軍、「要注意外来生物一覧表」に至っては、注意喚起されていることさえ、誰も知らない。

まぁ、ここ50年の間に地球環境は私などあずかり知らない変化を見せるだろうから、
道ばたの野の花が、厳格な罰則規定運用がなされているとは思えない法律で縛られるとは思えないし、
甚大な被害を及ぼすことにはなるとは誰もが考えていないのだ。
そんなことを考えながら見ていると、この花もまんざら悪い花ではないと思えてくるから不思議だ。
もちろんだが、アツミゲシだって見れば見るほどナガミヒナゲシよりも「希少種」に思えてくる。

   
(2010.05.25 茶園場町)

  


画像3枚追加 (2010.06.05 林崎町)

【追記】 この記事に対して、幾つかのコメントを頂いた。
ご本人にはメールアドレスやURLが記載されていたものには返信させて頂いた上で、コメントは削除した。
三件共に、法律で禁止されているのだからきれいだなどと言うのもダメだし、アツミゲシなどは即刻
焼却処分しないと、日本の在来植物がかわいそうだ…の主旨だった。
他にもこの花が栽培禁止だ…と書かれているページは幾つもあるのだけれど、
この花を別の種類のものと間違えて栽培していた九州の企業が全て焼却処分した記事が上げられたページには、
多くのコメントが寄せられていた。
その多くは、植物に栽培が禁止されているものがあるとは知らなかった…、きれいなのに…、
植物には罪はないのに…、早く除去しないと在来種が全滅…、などという、
たぶん、普通に花を見ている人以外の感想と言うか、興味本位のコメントが何十も延々と綴られていた。
顔が見えないから言いたい放題、何でもありだと思う人たちの格好の遊び道具になっている。
次々と登場する幾つものサービスは、匿名原則?の意見交換の場、そんなものだと思う。
河原に咲き誇っている花や花壇に植えられている花が、栽培禁止、処罰の対象になる、なんて誰も考えてはいない。


画像追加 (2010.06.16 王子町)
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