ユリノキ

ユリノキ、チューリップツリー、ハンテンボク。
最近、時折街路樹で見かける…と聞く。
残念ながら近くでは見かけないけれど、自転車で明石公園に行けば見られる。
三木にも、須磨にも、花は撮っていないけれど、どちらも駐車場にある。
そうして咲く場所さえ覚えておけば、樹の花はその時期に足を運べば見られる。
草の花は、咲いている場所の都合や植えた人の都合で、必ず…とは言えない。

女房殿が親しくさせて頂いている山本さんから、公園のユリノキが咲いてます…とのメールが入った。
『公園のユリノキ、咲いてる見たい…』
撮りに行けば…のご指示かな？と思ったから出掛けた。

ふっと二年前の春に、西公園の牧村さんと草の花勉強会をやったことを思い出した。
森林植物園を歩き回り、青葉トンネル側から長谷池に向かう途中の、園内一のユリノキは、
今年もたぶん同じように花を咲かせているだろう。
彼女は今、東京にいる。
東京駅丸の内側のユリノキの黄葉はいつも見事だったし、新宿御苑にも２０メートルを越すユリノキの大樹があったことを思い出している。

公園のユリノキは、第二野球場手前のロータリーに育つのが有名だけれど、
剛ノ池の北畔にも何本か育つ。
その横の芝生広場では日曜日だから子ども連れが遊んでいる。
背丈程度の枝に何輪か咲いていたから撮っていたら、子どもたちが近寄ってきた。
チューリップのような花だろう、そう言うと嬉しそうな顔をした。
やはり馴染んだ名前を聞くと、親しみが沸くのだ。
『お母さ～ん、木にチューリップ咲いとるぅ～、写真、写真！！』
お母さんがカメラを持って走ってこられたから、
こんな花です…と説明していたら、男の子がもっときれいに写して…とおねだり。
花の中をのぞいて大喜びしている子ども、花の中を撮って喜んでいるお母さん。
のどかな春の午後。




ハンテンボクは、袢纏木。



ロータリーの樹は下から見上げるしか無いけれど、確かにチューリップの格好をしている。
下は剛ノ池北畔のユリノキ、枝が背丈程度まで下がっているから、花は目の前で撮れる。







（2010.05.16　明石）

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