ユウスゲ

勝手に作り上げたイメージが幾つもある。
エーデルワイス、ウスユキソウ、薄雪草は、絶対に名前負けしている。
ひっそりと山道の岩陰で露に濡れた姿を見ると感動するかも知れない。
ワスレナグサ、勿忘草も同じかもしれない。
花色が次々作られて、薄水色の花のイメージは完全に壊された。

この花はどうだろう。
ニッコウキスゲは、夏の草原の青空の下で、伸び伸びと咲き乱れているイメージ。
ユウスゲは、名前通りに日暮れにひっそりと花開き、翌朝陽射しが戻る頃には
咲き終わっている…、そう勝手に思っている花。

真昼のぎらぎらとして陽射しには、似つかわしくないと思っているのは
勝手な人のイメージ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（2007.07.31　六甲)
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