六月の帰省の折、父を連れて行った六甲山では、マイヅルソウは終わっていた。
五月には蕾だったから、その一ヶ月の間に花が咲き、花が終わったのだ。
『マイヅルソウは、一度も綺麗に咲いているの見たこと無いのよねぇ~』
何度も、そう言いながら、女房殿は、見つかるたびに何度も撮っていた。
ヤセ尾根の急坂を下りきった鞍部でも、見付けた。
「今下ってきた所が、一番危険だ、という場所だと思うよ」
『なぁんだ、あの程度なの??』
と言いながら、暢気に、けれど少し安心したように、またカメラを出して撮っている。
新婚旅行で訪れた北海道、札幌に行きを待つ稚内空港の待合室の外に広がっていた原野で、何本か咲いていたマイヅルソウを思い出していた。
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